また、こんな駄作を見てくださっている方々も本当にありがとうございます!!
今日はこれが最後です!!最後まで読んでもらえると嬉しいです!!
では、第3話、キンジがついに働きます(笑)
さて、二人がぶっ飛ばされた方に向かっていると、体育館倉庫が開いていた。恐らく二人とも中に居るのだろうと思い覗いてみると、
「えっ」
「「あっ」」
「……お邪魔しました」
そういって俺はドアをしm「「ちょっと待て~~!」」……チッ、なんだよ。邪魔したくないからそのままにしておこうと思ったのに……
「「お前(アンタ)は何か勘違いしている(わ)!」」
全く……失礼な、俺が何を勘違いしているって?
「俺はただ、この体育館倉庫の中、何故か崩れた跳び箱の中にいて、少女が少年に馬乗りしているのを見て、青春してるな~と思っただけだよ」
「「だからそれが勘違いしているって言ってんだよ(のよ)!」」
「はいはい、言い訳は良いから」
「「人の話を聞けー(聞きなさい)!」」
何憤慨してんだ、コイツら。そして誤解と言うなら何故まだ跳び箱の中にいる?
まあいいや。取り敢えず面白いからこのまま弄って……ッ!
「お前ら伏せろ!」
そう言いながら、俺はドアの陰に隠れる。すると次の瞬間、
――バリバリバリバリッ!
と銃弾が嵐のように体育館に撃たれた。
外を見てみると、先程俺達を散々追いかけてくれやがったUZI付きセグウェイが、今度は28台ほど来ていた。
「どうする!」
銃声が凄くうるさいので、跳び箱の中にいる二人(なお、跳び箱は防弾製らしい。ここら辺も武偵校らしいな)に向かって叫ぶ。
「応戦するわよ!」
と少女が俺に返し、拳銃を抜いた。見ると先程の拳銃の金色の方を使っている。どうやら俺と同じコルト・ガバメントのようだ。
……ん?金色のガバメント?えっ、ちょっと待て、それって……
1つ気になることがあったが、それよりもまずこの状況をなんとかしなければ。そう思って俺も銃を抜く。
そしてドアの向こうへ銃だけ出して応戦する。
俺は勿論外しはしない。すべてセグウェイにヒットし、7台をガラクタに返す。
少女も大半牽制目的でやったが、1台撃破した。これで向こうは残り20台。しかも一回体制を立て直すつもりなのか、並木の向こうへ隠れた。
その隙にマガジンをリロードしたのだが、ここで問題が発生。予備のマガジンがあと1つしかないのだ。
絶対に外すことがないから、軽量化目的の為にマガジンを少なくしていたのが裏目に出た。ガバメントのマガジン1つには7発しか入らないから後7発しかない!
少女の方も先程から牽制に多量の銃弾をバラまいたので、残りは少ないだろう。
こんなことになるなら俺が使っているもう1つの銃であるグロック17を持ってくるか、刀を持ってくれば良かったと後悔しつつ、ナイフで特攻するかどうか迷っていると……
「強い子だ、それだけでも上出来だよ」
というキザな口調が聞こえてきた。聞こえてきた方を見てみると、キンジが少女をお姫様抱っこしていた。
……アイツ、なりやがったな――――ヒステリアモードに!
――ヒステリア・サヴァン・シンドローム――
キンジは遺伝的にこの体質を持っている。(キンジはヒステリアモードと呼んでいるため、俺もそう呼んでいる)
この体質を持っている人間は、一定量以上の恋愛時脳内物質βエンドルヒィンが分泌されると、それが常人の約30倍もの量の神経物質を媒介し、大脳・小脳・脊髄といった中枢神経系の活動を劇的に亢進させる。
その結果、大雑把に言って、性的に興奮すると、一時的に人が変わったようなスーパーモードになる。
なお、このモードになっている時、子孫を残すため、女子に対して不思議な心理状態になってしまう欠点があるらしい。
1つ目は、女子を、なにがなんでも守りたくなるらしい。まあ、これについてはそこまでって感じだが。
2つ目は、女子に対してキザな言動を取ってしまうことだ。これが極めて耐えがたいらしい。前に一度なっているのを見たことがあるが、誰だよコイツみたいなことになったのを今でも覚えている。
キンジは中学生時代、ヒステリアモードを女子に利用されてたらしい。俺はその時、各国を回っていたのでそのことは全然分からなかった。可哀想だと思う。
なお、朝白雪の胸と下着を見て、何かに耐えようとしていたのは、ヒステリアモードになりそうなところを必死に我慢していたというのが真相だ。
さて、そんな変態モードになったキンちゃんt「誰が変態だって?」……ヒステリアモードになったキンジと一緒に倉庫から出る。てかなんでコイツ俺の心読んでるの?いくらヒステリアモードだからって普通できなくない?
まあいいや、取り敢えず……
「――お片付けの時間だ」
残り20台がやって来たので臨戦体制に入った。
まずセグウェイが二手に別れた。キンジに7台、俺に13台……っておい!やけに俺の方多くない!?普通10台ずつだろ!?
そんなことを思っているとUZIが一斉に発砲してきた。
――狙いはすべて頭か。悪くはないが、相手が悪かったな!
俺は銃弾が向かってくる場所を瞬時に把握し、角度を読み、発砲する。
すると俺の撃った弾がUZIの弾に当たり、さらに当たった弾が跳ね返った先に別のUZIが撃った弾がきて、また当たる。
そんなことを繰り返して、ついに跳ね返った弾がUZI達の銃口に入り、UZI達を破壊した。そして俺の元に来た弾はもう一発発砲して当てて落とした。
――
撃たれた弾の角度を考えて弾を撃ち当てて、相手の銃口へと戻す技だ。これも俺にとっては簡単だ。まあ、13台に向けてやったのは初めてだが。
こちらが終わったのでキンジの方を見てみると、あちらもちょうど終わったようだった。
「よう、お疲れさん、キンジ」
「ああ、零こそお疲れさん。悪かったな、そっちに多くいって」
「別に疲れてないし、お前が謝る必要ねぇだろ?それより戻ろうぜ」
「ああ、そうだな」
そう言いながら倉庫に戻ってくると、少女がポカーンとした顔で俺らを見ていた。しかし、我に帰るとすぐに跳び箱の中に入った。
「――お、恩になんか着ないわよ。あんなオモチャぐらい、あたし一人でも何とかできた。これは本当よ。本当の本当」
いやいや、28台のUZIを一人でなんとかできたら人間止めてるぞ?まあ、俺はできるけどな。
そんな風に強がりながら少女は、ゴソゴソと跳び箱の中で何かしていた。どうやらスカートのホックが壊れているようだ……何で?……(゜ロ゜;!
(キンジ!)
(なんだい、零?)
(お前まさか、ヒスる為にスカートを……)
(決してそんなことはしてないと断言するよ)
少女の手前、ヒステリアモードを知られたくないキンジの為にお互いに小さい声で囁いていると、
「そ、それに、今のでさっきの件うやむやにしようったって、そうはいかないから!あれは
そう言いつつ、少女は跳び箱の指を突っ込む穴から紅い瞳でキンジを睨む。
「……アリア。それは悲しい誤解だ」
キンジは――シュルッ……と。
ズボン留めるベルトを外して、跳び箱に投げ入れた。
……ん?『アリア』だって?ちょっと待て、じゃあさっきの金色のガバメントはやっぱり!
「あ、あれが不可抗力ですって!?」
アリアと呼ばれた少女は跳び箱の中から、キンジのベルトで留めたスカートを押さえつつヒラリと出てきた。
ふわ。見るからに身軽そうな体が、俺達の正面に降り立つ。
改めて見るその姿に、俺の脳に電流が走った。
ツノみたいな髪飾りに縛ったツインテール、目測142センチメートルの低い身長、そしてなにより、そのつり目。
――間違いない、神崎・H・アリアだ。でも、どうして……?
今にもキンジに噛みつかんとするアリアに疑問符が頭の中でいっぱいになる。兎に角まずは、
「久し振りだな……アリア」
と言った。するとアリアは驚いた顔をしてこちらを向き、そしてこう言った。
「アンタ、誰?」
――その顔は俺と同じく疑問符で頭がいっぱいになっているような表情だった。
どうでしたでしょうか?
誤字・脱字・ご意見・ご感想をよろしくお願いいたします。
それでは、ごきげんよう。