ストライク・ザ・ブラッド おバカな第四真祖   作:京勇樹

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それぞれの突入戦

水族館エリアに到着すると、三人はカートから下車

そして、沙矢華の煌華燐で裏口のドアを強硬突破した

今は、時間が惜しいのだ

その裏口近辺に、霧葉が乗ってきていた車が停車していた

そこから、結瞳は既に中なのだろうと考えたのだ

そして、三人が中に入った時

 

「先輩!」

 

と雪菜が声を上げた

 

「うん、気付いてるよ」

 

明久はそう言って、横の影から突き出された双頭槍

リチェルカーレを刀で防いだ

そして、その一撃を繰り出した人物

霧葉を視認して

 

「不意打ちとは……やってくれる!」

 

と言って、施設諸とも強化した蹴りを叩き込んだ

すると、その施設の中から黒い人影が現れて

 

「流石は、世界最強と呼ばれる第四真祖……馬鹿げた蹴りですわね……」

 

と呟いた

そして、石突きで床を突いて

 

「改めて……太支局六刃神官が一人……妃崎霧葉……と申します」

 

と恭しく、一礼した

 

「黒の剣巫ですか……」

 

「ええ……貴方方獅子王機関が表ならば、太支局(私達)は裏……」

 

獅子王機関と太支局の関係は、まさに太極図なのだ

獅子王機関が白い面で、太支局が黒い面

二つは決して相入れず、互いに牽制と対立する

その霧葉と戦うために、雪菜が構えた

そこに

 

「雪菜……私にやらせて……」

 

と沙矢華が雪菜を止めた

その目には、強い意思が伺える

 

「煌坂さん……」

 

「こいつには、一度負けた借りがあってね……その借りを返すだけよ……行って」

 

明久の問い掛けに、沙矢華はそう返答し構えた

それを見た明久は

 

「……健闘を祈る」

 

と言って、雪菜と一緒に走り出した

それを見送ると、沙矢華は

 

「通してくれるなんてね……どういうつもりかしら?」

 

と霧葉に問い掛けた

すると霧葉は、妖艶な笑みを浮かべて

 

「もう、止められないわ……レヴィアタンは……そして、絃神島の破壊と……何より、藍羽浅葱の抹殺はね」

 

「藍羽さん……!?」

 

驚愕的な事を告げた

その時、コテージでは

 

「なによ、これ!? まるで、人間に対する負の感情の集まりじゃない!!」

 

浅葱は、LYLにハッキング

中を見て、驚愕した

なにせ、LYLの中身は人類に対する負の感情の塊だったのだから

 

「こんなんがLYL!? これで、レヴィアタンを支配しようっての!?」

 

と浅葱が声を上げた時

 

『その通りに御座るよ、女帝殿』

 

と部屋のインターホンから、その声が聞こえた

 

「あんた……戦車乗り!? まさか、クスキエリゼに雇われてるの!?」

 

『クスキエリゼ……というより、太支局に御座るよ』

 

浅葱の問い掛けに、戦車乗りことリディアーヌはそう答えた

もちろん、リディアーヌ本人は水族館エリアに居る

 

「太支局? 政府直轄の降魔組織が、なんでクスキエリゼに手を貸してるのよ!?」

 

『まあ、拙者は雇われてる身ゆえ、それは言えぬが……こうして、女帝殿と戦えるなど、滅多に無きこと……本気で行かせてもらうで御座る!』

 

浅葱の問い掛けに、リディアーヌがそう言った

その直後、浅葱のパソコンの画面に凄まじい速度でウィンドウが表示され始めた

 

「ちいっ!? こっちとしては、あんたの相手なんざゴメンだってぇの! モグワイ! スパコンのアーキテクチャのリソースの8割を回しなさい! このバカ、なんとかするわよ!!」

 

『はいよー! ようやく、何時もらしくなってきたな、嬢ちゃん』

 

「やかましい!」

 

軽口を叩くモグワイに、浅葱は一喝したのだった


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