ストライク・ザ・ブラッド おバカな第四真祖   作:京勇樹

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会社名、間違えてました
一部変更してあります


邂逅するは

「中から出てきたのは……」

 

「兵隊です!」

 

砂浜に接岸したLーCACの中から出てきたのは、黒いボディーアーマーを装着したメイガスクラフトの兵隊だった

その手に持っているのは、大口径銃だった

サーモグラフィーでも装備しているのか、まっすぐ明久と雪菜の居る場所に走ってくる

 

「島に置き去りだけじゃなく、撃滅するつもりみたいだね……」

 

「捕捉されるのも、時間の問題ですね……」

 

二人がそう話してる間にも、着実に兵隊は近付いてきている

少しすると、雪菜が

 

「先輩、15秒……持てますか?」

 

「まあ、それくらいなら」

 

明久がそう返事すると、雪菜は雪霞狼を展開した

そして、兵隊をキッと睨んで

 

「行きます!」

 

と言って、高く跳んだ

そして、一体の敵に

 

「鳴雷!!」

 

と技を放った

そして明久は、火車を担いで

 

「いっしゃあ!」

 

火車の横腹で、別の一人を叩いた

明久が叩いたのは大きく吹き飛び、雪菜の技を食らった兵隊は倒れた

それを見て、雪菜は

 

「一人一人は、大したことありませんね。これならば、時間は掛かりますが全員倒すことも」

 

と雪霞狼を構えた

その時

 

「雪菜ちゃん! そいつ、まだ!」

 

と明久が声を上げた

その直後、先程倒れた兵隊が雪菜の足を掴んで立ち上がった

 

「きゃあぁぁ!?」

 

持ち上げられた拍子に逆さまになり、雪菜はジャージを抑えた

 

「この!」

 

明久はその兵隊の肘に、火車の峰を叩き込んだ

その一撃でその兵隊の右腕が肘から折れたが、雪菜はその際に脱出し着地した

腕が折られた兵隊は、まるで何事も無かったかのようにもう片方の腕で銃を構えた

 

「どうなってんの、こいつ……痛みを感じてないみたい」

 

と明久が言うと、雪菜が明久と背中を合わせて

 

「すいません。先輩……囲まれました」

 

と謝罪してきた

確かに、気付けは二人は兵隊に囲まれていた

 

「これは……かなり、ピンチっぼい?」

 

「ぽいじゃないですよ」

 

と二人が会話した直後

 

「二人供、そのままです」

 

と声が聞こえた

その瞬間、一発の弾丸がまるで意思を持っているかのように不思議な軌跡を描いて、二人を囲んでいた兵隊を撃ち抜いた

それを見た二人は、同時に弾が飛んできた方を見た

その先に居たのは、荘厳な装飾が施された銃を持った夏音によく似た美少女だった

 

「あ、あの子は、さっきの……」

 

「あれは、古式呪式銃……」

 

その美少女は、明久が見つけた美少女だった

雪菜が見ていたのは、その美少女が持っていた銃だった

フリントロックをベースに作られた特殊銃

呪式銃である

希少金属で作られた弾丸の中に様々な術式を封じ込め、それを発射することで威力を発揮する銃である

呪式銃はフリントロックをベースに作られたために、単発という欠点がある

しかし、それを補って余りある威力や効果がある

だが、呪式銃はその弾丸が希少金属を使っているために非常に高価なのだ

故に、確認されている数は少ない

それを個人で持っているとしたら、余程の資産家か物好き

もしくは、高い身分の者に限られる

そして、その美少女は明久達を見ながら

 

「今のうちに、こちらに」

 

と、二人を手招きした

明久達はその美少女を信じて、そちらに向かった

すると、その美少女は

 

「今のが、最後の弾丸(カートリッジ)でした」

 

と言いながら、その呪式銃を腰のホルスターに納めた

よく見れば、銃身下部には短いが銃剣があった

恐らく、ある程度は接近戦闘が可能なのだろう

 

「助けていただき、ありがとうございます……あの、貴女は?」

 

雪菜がそう問い掛けると、その美少女は毅然とした態度で

 

「私の名は、ラ・フォリア・リハバインです」

 

と名乗った

そしてラフォリアは、明久を見て

 

「貴方が、吉井明久ですね?」

 

と問い掛けた

 

「なんで、僕の名前を……」

 

「だって、貴方でしょう? 日本に現れたという第四真祖なのというのは」

 

明久の問い掛けに、ラフォリアはそう返した

 

「そうだけど……」

 

「なぜそれを知っているんですか? 貴女は何者なのですか?」

 

雪菜がそう問い掛けると、ラフォリアは

 

「ラ・フォリア・リハバインと名乗りました」

 

と言った

そして、まるで貴族のようにスカートを持ち上げて

 

「北欧、アルディギア王国国王、リハバインが娘。アルディギア王国第一王女、ラ・フォリア・リハバインです」

 

と名乗った

 

「なっ……」

 

「なんですと……」

 

予想外過ぎる人物との邂逅に、二人は固まった

すると、ラフォリアは

 

「明久、あれを沈められますか?」

 

と接岸していたLーCACを指し示した

 

「沈めなくても、あれ使えるんじゃ?」

 

と明久が言うが、ラ・フォリアは首を振って

 

「あれは、メイガスクラフトから遠隔操作されているので、操縦は不可能です。何より中には、メイガスクラフトが作ったロボット兵隊が大量に入ってます」

 

と説明した

それを聞いて、明久は

 

「なるほど、ロボットだったのか……道理で、動いてた訳だし、変な手応えだった訳だ」

 

と納得した

すると、ラ・フォリアが

 

「ほら。早くした方がいいですよ」

 

と言った

見てみると、LーCACの中から次々と新たなロボット兵隊が出てきた

 

「げっ……やるしかないか」

 

明久はそう言って、火車を地面に刺した

そして、左手を掲げて

 

「疾く在れ! 獅子の黄金!」

 

と眷獣を召喚

そして、LーCAC諸とも兵隊を吹き飛ばした


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