やまとside
士官室で艦内の幹部全員を召集して、作戦会議いや最終的な打ち合わせを行っていた。
「
よって、現状何もすることが無いという事になります。
航空科員はこれより、機関科の下にて応急運転に参加します。」
航空長が、自分の専門が活かせないことが悔しそうで唇をかむ。
「いよいよですか。
こちらに航空優勢も、制海権も無し。
沖縄以上に厳しいでしょうな。」
そう言いつつも、砲雷長の顔は明るい。
どうやら、戦闘慣れしてきたようだ。
「砲雷長、慢心するのは、良くない。
適度な緊張を持って励め。」
上条は、それをたしなめる。
「了解。」
砲雷長はその言葉を聞いて、気を引き締めたようだ。
続いて、機関長の報告である。
「機関の具合が、微妙や。
被弾した時に、歪んだんかしらんがな。
幸い人手に余裕が出来たから、機関科員が総出で子守してるけど。」
航空長の方を見ながらまだ言い続ける。
「カタログ上の最高速すら出せるかは、神頼みやわ。」
機関長の言葉に上条は頷く。
「航海科としましては、黄海周辺のデータ不足が不安要素です。
つまり、この先何が起こるか分からないという事です。」
航海長の要望は、上条としても対処が迫られる問題である。
「航海長の要望にはできる限り、善処する。
もうすぐ、戦いも終わるでしょうし。
中国が倒れるか、我々が倒れるかどちらかだ。
会議を終了する。
今から、敵性海域に突入する。
不測の事態発生に備え、幹部各員は、各自の持ち場に戻れ。
以上、解散。」
「了解。」
全員が敬礼をして退出する。
全員が士官室を出ると、やまと
「戦闘前に、全ての確認作業を完了せよ。」
「Link16システム、オールグリーン。
第二護衛隊群、第四護衛隊群、第一護衛隊群、第三護衛隊群を含む作戦参加単位全てを確認。
見落としはありません。」
「放射能除去用散水装置、オールグリーン。」
「武器システム、管制システム、オールグリーン。」
「レーダーシステム、オールグリーン。」
「ソナーシステム、オールレッド。
作動しません。」
「応急修理を開始せよ。
作業は、
各部、他に異常はあるか?」
「報告はありません。」
「では、戦闘部署発動、対潜対空対水上同時戦用意、総員戦闘配置に着け。
繰り返す、戦闘部署発動、対潜対空対水上同時戦闘用意、総員戦闘配置に着け。
本艦はこれより、敵性海域に突入する。
何か不測の事態発生に備えよ。」
やまとside out