やまと復活 鬼神の護衛艦   作:佐藤五十六

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第20話

中国艦隊side

「第1波攻撃隊が通過していきます。

あっ、攻撃を開始しました。」

「そこにやまとがいるんだ。

そうに違いない。

揚陸艦及び護衛に当たるはずのフリゲートに通信。

先の指示に従い、尖閣諸島沖に突入せよ。

残りの護衛艦隊は我に続け。」

「レーダーに微小な反応が現れました。

炎上中のやまとに反応している模様。」

レーダー員の報告に張上校は決断した。

「砲撃戦にて片を付ける。」

中国海軍正式採用の艦砲は最大のものでも130㎜砲である。

こんな砲ではやまとの装甲は撃ち抜けない。

というかやまとの装甲は最新の対艦ミサイルをもってしても撃ち抜けるか微妙なのである。

文字通りこれは大きな賭けであった。

「空軍の攻撃によって損害を被っているに違いない。

目視できる距離まで近付き砲撃戦とミサイル戦を挑む。

空軍の攻撃部隊と共同で攻撃を開始する。

最大速度に上げよ。」

「了解。」

中国艦隊side out

 

在日米軍side

米空軍嘉手納飛行場地下指揮所。

「やまとが攻撃を受けて中破したそうです。

航空自衛隊沖縄方面防空指揮所(JASDF-OFADC)から応援要請が来ています。

これは最重要そして最優先の要請だそうです。」

「そうか。

これはもう我慢の限界だ。

これ以上あんな奴の言うことを聞くのはもう御免だ。

戦場のせの字も知らない奴。

戦場の狂気を感じたことのない阿呆のな。」

「では基地司令、御命令を。」

基地の副司令もそれを待っていたようだ。

「全責任はわしが取る。

すぐに早期警戒管制機(AWACS)を上げよ。

出動可能なF-15C(イーグル)を全てやまと援護にまわせ。」

すぐにアラートがかけられて滑走路にF-15が出て来る。

パイロット全員がフライトスーツ着用で待機していた様だ。

管制塔に来た基地司令官は管制官に告げた。

「パイロット達に繋いでくれ。」

「分かりました。」

管制官は機器を操作して通信をつなげる。

「今繋がりました。」

「我々は日本の同盟国の軍隊である。

に対し我々は背信行為を続けてきた。

これ以上アメリカ合衆国軍人の栄誉を傷つけるのはやめにしたいと思う。」

管制官は同時に基地の各所に繋いだようだ。

基地司令官の言葉に基地の至るところから歓声が響く。

「同盟国軍として信頼を取り戻すためにも。

基地司令官として命じる、やまとを絶対に沈めさせるな。

中国海空軍の攻撃から絶対に守り切れ。

繰り返す、やまとを絶対に守り切れ。」

基地司令官が言い終わると、基地の至るところから上がっていた歓声がさらに大きくなる。

F-15が空へ飛び立ち機首を北東に向けると、基地の周りを取り巻く機動隊やデモ隊からも歓声が上がる。

沖縄方面の米空軍は独自の行動を始めた。

在日米軍side out

 


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