いやぁ、流石に死にはしませんけど……まぁ、どうぞ
「俺のターン! ドロー!」
遊矢がドローしたタイミングで見付けたためにデッドリー・シンから降りると手に取る……けど、それは罠カードの枠……
「あ、あのさ遊矢、こんなのゲットしちまったんだが……これ発動しなきゃいけない奴だよな……」
流石にアクション魔法引ければと思ったんだが……あれ、これって案外使えるんじゃね? とりあえず俺は困った様に見せる口調で、手にしたアクションカードを見せながら遊矢の方に繋げて尋ねた。
「ああ、アクショントラップだな。それはゲットした瞬間に強制発動されるアクションカードで、大概はデメリット効果なんだよな……」
はぁあ、困った。
「わ、分かった……なら“封印”発動」
封印(オリジナルカード)
アクショントラップ
1:自分フィールドのモンスター1体を墓地に送る。この効果で墓地に送ったモンスターとその同名モンスターはこのターン中、特殊召喚出来ない。
いやぁ、参ったね……
「効果で、プレイン・コートを墓地へ送る……更に墓地へ送られたプレイン・コートの効果で、デッキからアバコーンウェイとレオを墓地へ送り、レオの効果でデッキから“紋章獣エアレー”を手札に加える!」
いきなりプレイン・コートが墓地に送られるなんてついてないなぁ……と、困ったフリはこのままで良いか。とりあえずなんとかなりそうかな? 手札補充も出来たし……って、よくよく考えてみたら、まだ遊矢ってスタンバイフェイズだったっけ?
「メインフェイズに入って、魔法“ハーピィの羽根帚”発動!」
羽根箒で俺の伏せてた“激流葬”が破壊されてしまった…………って
「は…? アイエエエエ!? ハーピィの羽根帚!? 羽根帚ナンデ!? それ禁止カードじゃねぇか! なんで入れてんのそれ!? ルール違反じゃねぇの!?」
と、思わず忍○語が飛び出してしまったが、観客(なんかいつの間にか増えてる塾生達)の反応はと言うと……
『ノーコストで3枚ドローしている奴が何言っているんだ?』
『ハーピィの羽根帚なんて必須カードですよね? あれ入れないデッキなんてデッキじゃないですよ』
『あァ、折角制限カードとは言え入れられるンだ、あンな爆アドカード、入れねェ奴なンざ当麻位だ』
『何だと一行、ケンカ売っているのか!?』
『一般論だ。それに売っているンだったらなンだ、買うってのかァ? 上等だァ! 表出やがれ当麻ァ!』
……え、俺の方が非常識なの? え? っつーか……
「あれ、止めなくて良いのか……?」
「大丈夫、何時もの奴だ。リアルファイトには絶対ならないし、塾内でも『良いぞもっとやれ』って雰囲気だから」
そ、そうなのか……なら良いけど……これで相手の展開を許す事になってしまうんだよなぁ…………
「次に……手札の“ドドドウィッチ”を墓地へ送って魔法“オノマト連携”発動!」
そして遊矢の使ったカードはドドドウィッチにオノマト連携…………って!?
「なっドドドウィッチだって!? まさか、お前……!」
いや、アストラルの時点でもしやと思ったが……コイツ…………
全主人公を経験してやがった転生者なのか!?
いや、それならユベルとアストラルが共存してる事、俺が紋章獣を使ってる事に驚いていた事、アンフィスバエナやプレイン・コートに驚かない事、アンフィスバエナを出したときに懐かしいと呟いてた事、OCGプレイヤーなら知らない人は居ないと言われてるネタを知ってる事……これら全てに納得が行くんだ。そうか、そうなると……このデッキは【オノマトぺ】……そして、そのエースと言えば…………!
「オノマト連携の効果で、デッキから“ドドドバスター”と“ゴゴゴジャイアント”を手札に加える! 続いて今手札に加えた“ゴゴゴジャイアント”を召喚!」
ゴゴゴジャイアントATK2000
「ゴゴゴジャイアントの効果発動! 俺の墓地に、さっきお前が発動した手札抹殺で送られた“ゴゴゴゴーレム“を守備表示で蘇生する! 来い! “ゴゴゴゴーレム”!」
そうか、さっきの手札抹殺で得していたのは俺だけじゃない訳か。
ゴゴゴゴーレムDEF1500
出してくるのは良いんだが……こっから見るとデュエルディスクに手を突っ込んでないか? これは四次元ポケットなのか? そして強引にゴゴゴゴーレムを両手で釣り上げたぁ!? そして身体が崩れたぁ!?
(※正確には体勢が崩れただけです)
「……効果を使用したゴゴゴジャイアントは守備表示になる。更にフィールド魔法“希望郷―オノマトピア―”発動! 尚、アクションデュエル中、フィールド魔法は永続魔法扱いとなる!」
へぇ、永続魔法扱いになるのか……ちょっと注意しておくべきだな。俺も使うし……あ、そういやスタンディングだとしても、フィールド魔法はここじゃ共存出来るんだよな、互いに1枚ずつ……便利になったな、いや、ホント。
「さあ行くぜ大輔! 俺はゴゴゴジャイアントとゴゴゴゴーレムでオーバーレイ!
2体のレベル4モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!
エクシーズ召喚! 我が戦いは此処から始まる! 白き翼に望みを託し、現れろ! “No.39希望皇……
『『ホープ”』』!」
「希望皇ホープ……やっぱり、お前は……!」
うん、やっぱり【ホープ軸オノマトペ】だよね。となるとアイツらがいるのかな……あ、そうやって考えると怖いな。ヴィクトリーとかいそう…………
希望郷―オノマトピア― かっとビングカウンター 0→1
No.39希望皇ホープATK2500→2700 ORU2
「更に、ホープのオーバーレイ・ネットワークを再構築! カオスエクシーズ・チェンジ!
現れよ、混沌を光に変える使者! “CNo.39希望皇ホープレイ”!」
希望郷―オノマトピア― かっとビングカウンター 1→2
CNo.39希望皇ホープレイATK2700→2900 ORU3
うん、まだ納得が行く。さぁ、どのRUMを使うんだ?
「まだまだ行くぜ! ホープレイのオーバーレイ・ネットワークを再構築! シャイニングエクシーズ・チェンジ!
一粒の希望よ! 今、電光石火の雷となって闇から飛び立て! 現れよ! “SNo.39希望皇ホープ・ザ・ライトニング”!」
まさかの斜め上!? ってか……
「ら、ライトニングだって!? マジかよ!?」
希望郷―オノマトピア― かっとビングカウンター 2→3
SNo.39希望皇ホープ・ザ・ライトニングATK2900→3100 ORU4
これは一撃で沈みかねない……! 俺はデッドリー・シンを急かしてアクションカードを探した。アイツの効果がえげつないのは知っている……まさか、俺がOCG出身知ったから? いや、まさかね、まさか…………ね?
「このままでは終わらねぇぜ! 希望郷―オノマトピア―に乗っているかっとビングカウンターを2つ取り除いて効果発動! デッキから現れろ! “ドドドバスター”!」
ドドドバスターATK1900
希望郷―オノマトピア― かっとビングカウンター 3→1
SNo.39希望皇ホープ・ザ・ライトニングATK3100→2700
ドドドバスターATK1900→2100
ドドドバスター……あれ、確か墓地に何かあったような……
「どんどん行くぞ! 魔法“死者蘇生”発動! 死者蘇生の効果で、“ドドドウィッチ”を守備表示で蘇生する!」
ドドドウィッチDEF1600→1800
あ、これランク6出してくるパティーン……って、ホープ……ランク6…………あっ
「特殊召喚したドドドウィッチの効果で、手札から2体目のドドドバスターを攻撃表示で特殊召喚! そして、2体のドドドバスターでオーバーレイ!
2体のレベル6モンスターでオーバーレイネットワークを構築!
エクシーズ召喚! 人が希望を越え、夢を抱く時、遥かなる彼方に、新たな未来が現れる! 限界を超え、その手に掴め! “No.39希望皇ビヨンド・ザ・ホープ”!」
No.39希望皇ビヨンド・ザ・ホープATK3000→3200 ORU 2
デスヨネー!? こ、これは想定外だった……っつーか、ほぼ俺一撃でやられる…………
希望郷―オノマトピア― かっとビングカウンター 1→2
SNo.39希望皇ホープ・ザ・ライトニングATK2700→2900
ドドドウィッチDEF1800→2000
No.39希望皇ビヨンド・ザ・ホープATK3200→3400
「エクシーズ召喚したビヨンド・ザ・ホープの効果発動! 大輔、お前のモンスターの攻撃力を全て0に変える! 絶望(ビヨンド・ホープ)!」
「なっ!? くっ…!」
ラヴァルバル・チェインATK1800→0
No.70デッドリー・シンATK2400→0
何か、何か使えそうなアクションマジックは…………! アクションカード、見つけたけど……ちょっと遠い!!
『で、ででで、出たぁぁぁぁ! 遊矢兄ちゃんの究極奥義! これは痺れるぅ!』
『ゆ、遊矢兄ちゃん、すごく、えげつないです…』
『遊矢兄ちゃんのライトニングとビヨンド、並ぶと何時見ても格好いい…!』
『良いぞ遊矢兄ちゃん! やれやれ! やっちまえ!』
『遊矢兄ちゃんのホープ達の前には、他のモンスターなんてウ○コなのだ!』
『うわぁ。遊矢の奴、今日会ったばかりの奴に究極奥義使うか、歪みねぇな』
『手札を全く持たせてくれない刃先輩に言われたくありません』
よし、アクションマジックだ! …………よし、これならアイツの攻撃をなんとか防げる!
俺が遊矢の方を見ると、改めて壮観だな、あのフィールド…………伏せカードなし、手札誘発も無しでこの状況はスタンディングなら絶望してたな、マジで。
「バトルフェイズに入る! ホープ・ザ・ライトニングでデッドリー・シンを攻撃! ホープ・ザ・ライトニングが戦闘を行う場合、お前はダメージステップ終了までカードの効果を発動出来ない! 行くぜ、究極奥義! ホープソード・ライト・ザ・ライトニング!」
ライトニングの攻撃が俺を乗せたデッドリー・シンへと突っ込んでいく……!
「アクションマジック……!」
キィィィィィィィン、という音と共に、俺の目の前一面を白い光が覆う…………
そして、白い光が晴れたその後には…………
「あ、危ねぇ……危機一髪って所か…………」
俺はデッドリー・シンを庇う為にライトニングの前に立ちはだかり……そしてその身を覆う透明なバリアによってライトニングの剣撃を受け止められ、それでもライトニングは刃を振ろうと悪戦苦闘していた。
「ホープ・ザ・ライトニングの攻撃宣言時に、俺はこのカードを発動していたぜ! 確かこれ、«発動出来ない»効果は無視されるんだよな?」
遊戯王名物「発動していた」
ホント、便利だよな、これ。俺は驚いてる様子の遊矢に発動していたカードを見せる。
仁王立ち(今作オリジナルカード)
アクションマジック
1:バトルフェイズ中にライフを半分払って、«発動出来ない»効果を無視して発動出来る。バトルフェイズを終了する。
いやぁ、これを手にした時に俺の運はまだ手放す訳にはいかないって思ったね……
大輔LP4000→2000
「仁王立ちの効果でバトルフェイズは終了! だからホープ・ザ・ライトニングの攻撃は無かった事になるぜ!」
「やるな、大輔! ならメインフェイズ2に入って、カードを1枚セットしてターンエンド! 行くぜ、ビヨンド・ザ・ホープ!」
遊矢
LP4000
手札0
SNo.39希望皇ホープ・ザ・ライトニングATK2900
ドドドウィッチDEF2000
No.39希望皇ビヨンド・ザ・ホープATK3400
希望郷―オノマトピア―(永続魔法扱い かっとビングカウンター:2)
伏せカード
カードを伏せてターンエンドを宣言すると同時に、遊矢はビヨンドに肩車される形で空中に飛び立った……! さて、コチラも反撃と行こうじゃないか!!