今回は……なんと、不知火新夜さん執筆の「遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~」とのコラボです!!
誰得かと聞かれれば「GMSさん得だ!」と言い張れます!(どちらもGMSさんの考えた案を執筆している、という意味で)
それでは、誰と誰がデュエルするのか……お楽しみに!
ちなみに、「遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~」でも同じ時間軸(?)の内容をどう時刻に予約投稿しておりますので、そちらもぜひ、お楽しみください!!
「さて、と……オーバーレイ・イーターは流石にいらないかなぁ。ダブル・アップ・チャンスとテイクオーバー5も外そうかな。あとは暴走召喚もほぼピンポイントだしはずして……」
俺は今、自室でデッキの調整をしている。と、言うのも……今までメインデッキの中身をちょこちょこ変えてたんだけれども……やっぱりどうしても途中で回りにくくなったりするんでこの際、メインデッキの固定をしようかなと思ったもんだから、今、調整中だ。
最近、テイクオーバー5の落ち方がダメなもんだから外すことにしたんだ。流石に死者蘇生があぁも連続で落ちてしまってはね……
「さてと……大体こんなもので良いかな?」
俺がグイッと背伸びをするとプルートが声をかけてきた。
『マスタァ~、これ見付けたんだけど……マスターのだよね?』
「え?」
俺がふとプルートが持ってきたカードを手に取る……が、姿が描かれているであろう部分に何も描かれておらず、名前やテキストも全く書かれていないカードだった……唯一分かったのが枠が白いことからシンクロモンスターである……? と言うことだけであった。
「いや……俺はもってないしなにm」
プルートに、何も書かれてない……そう伝えようとしたその時、突然持っていたカードが光り始めた。
「えっ……?!」
突然の事に驚きを隠せないまま、俺は浮遊感を覚え、座っていたはずの床へと視線を落とすと漆黒の穴があった。それを見て、俺は思わず試作中のデッキを持ってデュエルディスクにセットしていた。そして、俺はそのまま重力にあらがえずに穴の中へと落ちていった……
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
『ま、マスター!? 大丈夫!?』
ふっと穴の先から光が差してきたかと思うとそこには地面が広がっており、また激突するわけにはいかn
「痛っててて、またこのパターンかよ……」
……頑張って足から着地しようとしたんだが、落ちた高さも相まってうまく動きが取れなくて結局尻から落ちてしまった……いってぇ…………
「一体なんなんだこの白いカードは。プルート、お前何処でこんなのゲットしたんだよ……」
『カードは拾った。なんちゃって』
「お前は何処のメ蟹ックだよ!? てゆーかどこでそんなネタを覚えたんだ!?」
プルートに声を掛けると、キリッとした顔になってメ蟹ックで有名な遊星の名セリフを言った直後に笑ってた事もあり思わず突っ込んでしまった。いや、マジでどこで覚えたんだよ……
「一体其処でどうしたんだ?」
俺がプルートと話をしていると前に一度共闘した遊矢の声が聞こえ、ふとそちらへと視線を向けた…………のだが
「ん? その声、もしかして遊矢か……って、アイエエエエ!? ユベルにアストラル!? ユベルナンデ!? アストラルナンデ!?」
『マスター、ニンジャとエンカウントした所為でNRS(ニンジャリアリティショック)引き起こしちゃった一般人(モータル)じゃないんだから……』
『随分と失礼だね、ボクを化け物みたいに。確かにアニメでのボクは自ら化け物に改造させたけどさ……』
『遊矢、ユベル。ニンジャと言うと闇川が使っていたあの機甲忍者の事か? あれは中々の強さだった』
『アストラル、そこの精霊の男の子が言っているニンジャはそれじゃ無いと思うよ……』
思わず反応してしまったんだが、ユベルとアストラルが共存してるとかなんなの、これ……って、前に遊矢に会ったときに居たっけ?
って遊矢はキョトンとしてる……? あぁ、そうか。きっと似た人物なんだろうな。似た人間は世界に3人はいると言うし、きっとそうなんだろうな、うん。だからプルートの方を見たりしてるんだろうな、うん。きっとそうだ。トマト頭なんて滅多に見ないと思ってたんだが、こうも会えるとなると異世界では人気の髪型なのかな?
「ん、どうやら初対面(?)みたいだな。前に会った奴がお前にそっくりで、勘違いしていたな。改めて、俺の名は七穂氏 大輔。その様子だとコイツが見えているだろうからコイツも。コイツはプルート、俺に付いているカードの精霊だ」
『初めまして! ボクの名はプルート、宜しくね!』
「俺は榊遊矢。んで、俺の隣にいるデビルマンレディみたいな奴がユベル、で、その隣にいる青い幽霊みたいな奴はアストラルだ。まあさっきの口振りから知っていたみたいだが」
『ユベルだよ、宜しくね』
『アストラルだ、こちらこそ宜しく頼む』
うん、知ってた。知ってたよ……さっきずっと現実逃避してたんだから……にしてもどういう事なんだろうな…………って、ユベルとアストラルで間違ってなかったんだな……
「それで大輔、なんか空から舞い降りた的な登場をしていたが、何があったんだ?」
「名前まで一緒、同一人物か平行世界(パラレルワールド)の住人か? ……って、ああそうそう。この真っ白いカードなんだけどさ…」
ちょっと考え事をしていると、この世界での遊矢に訊ねられてふと、あのカードの存在を思い出して何も書かれていない、あの白紙のカードを見せた。
「な、なんぞこれ?」
「さあな。実を言うとさあ、コイツが持って来たこれを手にしたら、此処の上空にテレポートしちゃったみたいなんだよなぁ。一体全体これは何なんだ…」
『見た事も無いカードだ。かろうじてシンクロモンスターだという事はフレームで分かるが』
『いやいやアストラル、ひょっとしたら色塗っていないだけかも知れないよ? もしかしたら何らかの作用でカードフレームも変わるかも分からないよ?』
まぁ、知ってたが……遊矢もユベルもアストラルもどんなものかまではわからないらしい…………ってか、ユベルや。カードのフレームが変わるってなんぞ? え、これが魔法カードとか罠カードにも成りうるっての? 普通白紙のカードってモンスターが定番じゃないの?
「まあ事情は何となくだが分かった。そういった手の方面で詳しい知り合いがいるから、そいつに相談するとして……一先ずうちの塾来るか?」
じゅ、塾? 塾ってーと勉強すんのか? でも……なんの? 普通は受験とかの為だろうけど…………
「塾? お前の家、塾を経営しているのか?」
「ああ、まあ正確には違うけどな。此処舞網市で新進気鋭と言われているデュエルスクール、遊勝塾に!」
え、デュエルスクール…………? なんのことかサッパリな俺はとりあえず遊矢の言うデュエルスクール『遊勝塾』なる場所へと連れていってもらうことにした。
「そうか、アクションデュエルは初めてなのかぁ! と言うことは出身は地方なのかぁ?」
「え、えぇ。どんなデュエルなのか教えて頂けます?」
「折角だ、見てみる方が分かりやすいかも知れないぞぉ!」
あ、熱すぎる……松○修○並みに熱血な気がしてならない。
それにしても……アクションデュエルって何なんだろう…………こっちじゃポピュラーな様子だけど……そして、俺はアクションデュエルをしている最中というアクションフィールドなる物を見させてもらった…………んだが……
「な、なんだここ……OCGばりのハイレベルじゃねぇか…!」
そのデュエルの内容に思わず唖然としてしまった。と言うのも……
『マジックテンペスターの効果発動! 私のフィールドにいるカード達のカウンターを全て取り除いて8000バーンダメージ! 喰らえクソアメリカン! スターライト・○レイカー!』
『甘いぜ! チェーンしてアクションマジック『火の粉払い』! このターン、俺が受ける効果ダメージは0になるぜ!』
『あ゛ぁぁぁぁぁ!? ななな、なんで持っているのだそれを!?』
あるデュエルフィールドでは、シルバーブロンドの髪に碧色の瞳の少女のマジック・テンペスター1killを黒髪にエメラルドの様な透き通った翠色の瞳を持つ少年が拾ったカードを使って防いでいた……って、え、何、あれ…………落ちてるカードも使うのか……
『“ヴェルズ・ケルキオン”を召喚! 召喚時に効果発動!』
『オピオンを出されちゃ堪らないからな! それにチェーンして手札から“幽鬼うさぎ”の効果発動!』
『ンなァ!? やってくれンじゃねェか!』
そして片や別のフィールドではモノクロな服の銀髪赤眼の青年がヴェルズお得意の展開に持ち込もうとしていたのだが、制服姿の黒髪ツンツンヘアーで黒眼の青年の発動した幽鬼うさぎに阻まれていたり……
『“デストーイ・シザー・タイガー”の効果発動…! フィールド上のカードを破壊しますよ…!』
『させないわ! それにチェーンして速攻魔法“融合解除”発動! マイスタリン・シューベルトをエクストラデッキに戻して、融合素材にした墓地のアリアとエレジーを蘇生するわ! これで私の幻奏モンスターは戦闘破壊も効果破壊もされず、効果対象にも選べないわ!』
『あらら、やってくれますね…!』
さらに別の場所では、水色っぽい髪を頭の後ろで結わえている少年の綾操るモンスターの破壊効果を紫がかった赤髪ツインテで青い半球状の髪飾りで透き通った青色の眼の少女がサクリファイス・エスケープしていたり……
『よしっ手札全部捨ててやったぜ! カードを1枚セットしてターンエンド!』
『くっ、やってくれますね刃先輩! 私のターン、ドロー!』
『あ、それ“強烈なはたき落とし”な』
『ちょっ!?』
すごく野生感ある茶髪のロングヘアーで古風な服装の男子(竹刀を背負ってるのはデッキの影響か?)がX-セイバーによるハンデスループでセミロングの茶髪で茶眼の少女の手札をすべて捨てさせた挙げ句、その次のドローカードさえも強烈な叩き落としでなにもさせないようにしたり……OCGらしさのあるデュエルがソリッドヴィジョンで繰り広げられていた。
「大輔。一先ずこっちの連絡は済んだ。近いうちにそいつの関係者が来るそうだ」
「分かった、何から何まで済まないな。それで此処のデュエルなんだが、何と言うかすげぇな」
彼らのデュエルを見て内心興奮が押さえきれなかった俺に遊矢が声をかけてくれた。どうやら連絡は付いたらしい。こういうデュエルを見せられると……やっぱりデュエリストとしてはデュエルがしたくなる。
「……なぁ、物は相談なんだが
おい、デュエルしろよ」
と、言うことで遊矢にデュエルを挑むことにした訳だ。前にあった遊矢とは別人だろうけど……一度デュエルで対峙したかったからな…………まぁ、同じデッキではないだろうけどさ!