遊戯王ZEXAL 知られざる八人目の七皇   作:瑞田高光

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3カ月ぶりですね、こっちは……さて、正直な事を言いますと、予定より10試合程デュエルを省略しました←

大輔「随分と減らしたんだな……」

いや、本当は全部書いて投稿しようかとも思ったんだけど……流石に多すぎだからね。今はダイジェストにしようかどうか迷っているところだよ。

大輔「いや、待て……一つ聞きたい。俺が集める必要のあるハートピースは全部で何個だ?」

最初の1個を除いて4個。今は2個集まってるから残り2個だね。

大輔「この試合を含めて予定していたデュエル数は?」

11試合だね☆

大輔「……つまり」

そういう事だね。それでは、43話目、お楽しみください!

大輔「……解せぬ」


No.43 WDC予選4thデュエル

 カイトとのデュエルを終えた俺はふと時計を見ると、すでに時刻はお昼をさしていたこともあり、近場にあったハンバーガーチェーン店のモクドで軽く昼飯を取っていた。

 そして、昼食を無事に食べ終わったこともあり店を出て再び辺りを見渡す……と、そこには何かを見ている見知った顔があった。

 

「ん、あれは…………」

 

 俺が近づくと、相手もわかったようで俺の方を振り向いた。

 

「あ、大輔! 交流戦以来だな!」

 

「やっぱりお前か、遊斗」

 

 そう、俺の目の前にいる人物はあの十代の息子の遊斗だ。アカデミアの生徒も一部参加してるとは聞いていたが……まぁ、遊斗も参加してるわな……

 

「お前、今何個よ」

 

「残り2個だな……ダブりが多くて……遊斗、お前は?」

 

「へへっ、もう4個だぜ!」

 

 早いな……!? 遊斗のデッキってそんなに展開速かったか? 【一期十代HERO】ってそんなに展開速くないイメージなんだが……って、ちょっと待てよ? こいつの性格上デュエルをせずに何かを見るってことはしないはずだけど……

 

「そういや、さっきから何見てたんだ?」

 

「ん、あぁ。俺の母さんがデュエルをしてるからな、見てたんだ!」

 

 遊斗の母親って確か……早乙女レイ、だったよな。俺が遊斗の指差す方向を見ると、すぐに理解できた。そこには白衣を着た背の低い女性……レイがデュエルをしていたのだ。フィールドを見てみると……レイのエースの恋する乙女、相手のエースと思われる迅雷の騎士ガイア2体がレイのフィールドにおりその他永続罠3枚、相手の場はゼロ。伏せカードも手札もなし……

 

「バトル! 私のフィールドにいるモンスター全員で、攻撃!!」

 

青年LP4000→0

 

 あ、ワンショットキル……【恋する乙女】ってギミックがシビアだよな……中々考察しづらいデッキと言うイメージだ。

 

「遊斗~、見てくれた……あら、あなたは確か七穂氏大輔君ね? うちの主人と遊斗がすっごく楽しいデュエルをするデュエリストだって楽しそうに話してたのよ」

 

 レイが遊斗の方へと振り向くと、必然的に俺の姿も視界に入ることもあり、声をかけてくれた。でも、そんな風に思われていたのか……

 

「俺はただ、全力で挑んだだけですから……」

 

 何かむず痒くって、思わず顔を背けてそう返す……と、レイはポンと手を打った。

 

「なら、私とデュエルしましょう? そうすれば、私も貴方の実力をより分かることが出来るわ」

 

「あーっ、ずりぃ! 俺もやりたいんだよ!!」

 

「遊斗は一度やったでしょう? 私もやりたかったのよ」

 

 ……えーと、どうしようかな……遊斗とももう一度やりたいのはあるけど……レイのデッキがどんな感じなのか気になるな……よし!

 

「じゃあ、レイさんお願いできますか? 遊斗はあとでやろーぜ」

 

「ちぇー……いや、ここで戦うより決勝戦で戦おうぜ! そこでリベンジしてやる!!」

 

 ……あー、なるほどなぁ。確かにその方が面白いか。俺は遊斗の案に乗った

 

「オーケー。なら、予選なんかで負けんなよ?」

 

「へっ、その言葉はそっくりそのまま返してやるぜ!」

 

 そう言い残すと、遊斗は立ち去っていく……何というか……俺もアニメっぽい事言えるようになったな……慣れってこえー……

 

「ふふ、友情って良いわねぇ……それじゃ、やりましょう?」

 

 おっと、今目の前のデュエルに全力を尽くさないといけないな……

 

「えぇ、やりましょう」

 

 俺とレイは互いにD-ゲイザーとD-パッドを展開する……レイのD-パッドは乳白色……と言う感じの色をしていた。

 

「「デュエル!!」」

 

DAISUKE LP4000 先攻vs後攻 LP4000 REI

 

 俺の先攻か……うん、何とも言えないな……まぁ、やるか。

 

「俺の先攻、ドロー」

 

 今回は魚エクシーズを久しぶりに持ってきたわけだけども……ま、とりあえずは様子見で良いかな?

 

「俺はモンスターをセット。カードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

大輔LP4000

手札3

???

伏せカード

伏せカード

 

「それじゃ、私のターン。ドロー」

 

 レイのデッキコンセプトは分かってるけど、どんなデッキ構成になるかが分からないんだよな……

 

 

「私は“恋する乙女”を通常召喚するわ」

 

恋する乙女ATK300

 

 いきなり来たか。レイのデッキの軸となるモンスター……だが、効果の発動には戦闘を行わないといけないが…………

 

「私はカードを3枚セットして、ターン終了よ」

 

 ……そう簡単には動いて来ないか。こちらから動くのも良いんだが……コッチはデッキの選択をミスしたかも知れない、かな……?

 

「俺のターン、ドロー!」

 

「このタイミングで伏せカードの2枚の永続罠を発動させるわ。“最終突撃命令”……そして、“スピリットバリア”よ」

 

大輔 場

???→ヒゲアンコウATK1500

 

 ……うん。まぁ、最悪な予想通りというべきかな? さて、どうしたものかな……手札は4枚。今あるカードおよび伏せカードには除去できるカードは無し……致し方あるまい、直球勝負で行くか。エクシーズなら何とか突破出来ない訳でもない、からな。多分……

 

「俺は“ヒゲアンコウ”をダブルコストとしてリリース! 海の深き場所より現れ出でよ、“超古深海王シーラカンス”!」

 

超古深海王シーラカンスATK2800

 

「そして手札を1枚捨ててシーラカンスの効果発動! 手札を1枚墓地に送ることでデッキから可能な限り魚族モンスターを場に特殊召喚出来る! 王の号令によりデッキより姿を現せ、俺のモンスター達よ! 王の咆吼!」

 

手札から墓地に送ったカード

・???

 

エクシーズ・リモーラATK800×2

キラー・ラブカATK700×2

 

「モンスターを大量に出しても……私にダメージは与えられないわよ?」

 

「えぇ、ですからその為の下準備をするんです。俺はレベル4のエクシーズ・リモーラ2体でオーバーレイ!

 

2体の水属性モンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

吼えろ、未知なる轟き……深淵の闇より今姿を現わさん!! “バハムート・シャーク”っ!!」

 

バハムート・シャークATK2600

 

「バハムートシャークのモンスター効果! エクシーズ素材を1つ使ってエクストラデッキからランク3以下の水属性エクシーズモンスターを特殊召喚する! その牙で敵を噛み千切れ! “牙鮫帝シャーク・カイゼル”!!」

 

牙鮫帝シャーク・カイゼルATK1800

 

「そして、この効果を使った後……このモンスターは攻撃できない」

 

 本来なら、攻撃してからでも、この効果は使える裁定だ。けど、今回はこっちの方が都合がいい。その為にあのカードを墓地に落としたんだから……

 

「なるほど……考えたわね。でも、攻撃権を放棄したモンスターを増やしたところで……また攻撃可能なモンスターが出てきたわよ?」

 

「心配ご無用。リバースカード、オープン“ギブ&テイク”! 自分の墓地に存在するモンスター1体を相手フィールド上に守備表示で特殊召喚し、そのレベルの数だけ自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体のレベルをエンドフェイズ時まで上げる。俺は墓地の『グリズリー・マザー』を貴女の場に特殊召喚し……そのレベル分だけ……超古深海王シーラカンスのレベルを上げる」

 

グリズリー・マザーDEF1100

超古深海王シーラカンス☆7→11

 

「っ!? ……さっきの手札コストで墓地に送ったモンスターね……!」

 

「そして、牙鮫帝シャーク・カイゼル1体でオーバーレイネットワークを再構築……ランクアップエクシーズチェンジ! 黒き槍で敵を貫け、“FA-ブラック・レイ・ランサー”! こいつは自身の持つオーバーレイユニットの数×200攻撃力を上げる効果を持つ」

 

 

FA-ブラック・レイ・ランサーATK2100→2300

 

「バトル。FA-ブラック・レイ・ランサーでグリズリー・マザーを攻撃! そしてFA-ブラック・レイ・ランサーの効果! こいつが相手のコントロールするモンスターを破壊した時、相手の場の魔法・罠カードを破壊する! 最終突撃命令を破壊!」

 

「っ……!(破壊対象はスピリットバリアじゃない……!?)」

 

 これが……俺がバハムートの攻撃を放棄してやるべきこと! 突撃命令さえなければ無理強いされることもない上にスピリットバリアを狙わなかったのは、万が一にも保険の防御カードがあると踏んで、だ。

 

「そしてメイン2……レベル3のキラー・ラブカ2体でオーバーレイ! レベル3モンスター2体でオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚! 今こそ浮上せよ、潜航母艦エアロ・シャーク!」

 

潜航母艦エアロ・シャークATK1900

 

「俺は魔法カード エクシーズ・トレジャー を発動。場のエクシーズモンスターの数だけドローする。場には3体のエクシーズモンスター。よって3枚ドロー」

 

手札

1→4

 

「よし、ここはエアロシャークのモンスター効果。オーバーレイ・ユニットを1つ使用して俺の手札の数×400分のダメージを与える! 俺の手札は4枚だから与えるダメージは1600!! エアー・トルピード!!」

 

「させないわ。リバースカードのカウンター罠“地獄の扉越し銃”を発動! この効果によりその効果ダメージはあなたが受けるわ!」

 

 は? そんなもの伏せられてたのかよ!? だったらスピリットバリア破壊してりゃ勝ってたかもしれねぇじゃん!?

 

「っちぃ……」

 

大輔LP4000→2400

 

 なんだろう、この効果は俺にしかダメージを与えてない気がする。気のせいかな……?

 とにかく、さっきのは結果だし……プレミではない。多分、きっと、恐らく。

 

「……カードを2枚セット、ターンエンドだ」

 

大輔LP2400

手札2

超古深海王シーラカンスATK2800☆11→☆7

バハムート・シャークATK2600 ORU1

FA-ブラック・レイ・ランサーATK2300 ORU1

潜航母艦エアロ・シャークATK1900 ORU2

伏せカード

伏せカード

伏せカード


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