ニセコイ 俺とあいつのヤクソク   作:agm

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ツイセキ

第45話

 

 

身体計測ということで流れ解散ということでいつもよりはやく帰ることが出来たので部活をやっている生徒ぐらいしか残っていないなか、俺は教室で時間が来るまで暇を潰していた

 

晃「(そろそろ時間だな…)」

 

教室から出て廊下を歩いているときこえてくるのは俺の上履きの音と吹奏楽部の楽器の音だけだったがそんなのも悪くないなと考えながら、俺はある場所で立ち止まった、そこは……

 

 

 

 

さっきまで女子更衣室と使われていた場所だった、着いた俺は一呼吸おいてドアに手をかけた

 

 

 

開けると誰もいなかったことに安心し、次にさっき俺が見つけたものがなくなっていないか確認をして、隠れられそうなところを探すと掃除道具などを入れるロッカーがあったからそこに隠れた

 

 

隠れてから数十分くらい経った頃にガラガラと音をたてながら誰かが入って来たので俺は息を潜めて、携帯をカメラモードにする

 

晃「(さて…ついに来たか…)」

 

入ってきた奴はゴソゴソとさっき俺が確認したところからあるものを取り出して喜んでいるらしい、その姿に同じ男として最低なことをしている奴への怒りと吐きたくなるような嫌悪感に襲われたが写真を撮り、回収したのでそそくさとでて行く奴に俺は

 

晃「ここで何してんだよおっさん」

 

「誰だ!どこにいるんだ!出てこい」

 

出てこいと言われたので、俺はロッカーから出る

 

「なんでこんなところにいるんだ…」

 

カメラを持っているおっさんは俺が出てきたことに驚きながら聞いてきた

 

晃「そりぁ、あんたがカメラを取りに来るところを撮影にしきたんだが本当に来てくれたから、ホラうまく撮れてるだろ?」

 

携帯で撮った写真を見せてやると顔は青くなっていき汗をダラダラとかいてとても焦っているおっさんが喋り出した

 

「すまなかった!こんなことをやってしまったのは悪いと思っている…だから許してくれないだろうか…私には妻と子供もいるんだ、だから…」

 

同情を誘うような謝りかたに頭に来た俺は怒りを吐き出すかのように

 

晃「ふざけんじゃあねぇぞ!そんなことで許されるとおもってんじゃあねぇよ!それを知った女子達がどう思うかわかってんのか!」

 

俺の言葉は教室に虚しく響き、おっさんは膝からガクリと崩れたからこれで終わったと思ったら、おっさんはいきなり立ち上がり突き飛ばして教室から出て行った

 

晃「くそっ!あのおっさん逃げやがった…」

 

すぐさま追いかけたがどこに行ったかわからなくて困っていたら

 

 

鶫「あ〜〜晃!こんなところにいたのか!」

 

晃「げっ!鶫じゃあねぇか」

 

鶫「げっ!とはなんなのだ晃」

 

晃「…いや…その」

 

鶫「さぁ…聞かせてもらえるかな…どうして私のス、スリーサイズを知ったのか!」

 

こんなところで鶫に捕まるとは思っていなかった俺は鶫に後で話すと言って、逃げたおっさんを探しに行くのことにしたのだけど……

 

鶫「待て〜、後でと言ってそのままに逃げるつもりだろ!」

 

晃「そんなわけないだろ!というか追いかけてくんな」

 

こんな言葉の掛け合いをしながら探しにていたら

 

晃「見つけた!待てよお前!」

 

「やばい!はやく学校を出ないと」

 

鶫「さっきから何をしていると思ったら関係ない人を巻きこむとは見損なったぞ!」

 

とんだ勘違いをされてしまっているがそんなの気にしていたらにげられてしまうので俺は気にせず追いかけてる

 

 

 

 

 

晃「ハァハァ、やっ…とつかま…えた…」

 

あの後、逃げ回っていたらおっさんはが足を絡ませて転けてしまいそのまま意識を失っていたらしくそれを見つけて、捕まえた俺は息が上がりながら次にどうしようかと考える

 

鶫「追いついたぞ!晃」

 

後ろする声に振り返ると息も上げずに走ってくる鶫の姿があった

 

鶫「さぁ、どうやって知ったのか教えてもらおうか…」

 

鶫さん?聞き方はふつうなんですけど…袖から銃をチラチラ出したり入れたりするのはやめてもらっていいかな気になって答えれないだけど…

 

質問というよりか尋問になっている感じがするので鶫を怒らせないように慎重に言葉を選びながらどうやって知ったかを答える

 

晃「….…というわけで鶫のスリーサイズを知ったんだ」

 

鶫「それはわかったんだが…そこに寝ている男はどうしたんだ?」

 

 

言い訳のことを考えていると鶫が転がっていたカメラに気付いた

 

鶫「なんだこのカメラは…」

 

晃「あっ…ちょっと待て…それは…」

 

カメラを再生しようとする鶫を止めようとしたが時すでに遅くて再生ボタンを押していた

 

鶫「なんなんだこの映像は….…?」

 

 

絶句している鶫にかける言葉も見つからないなかで俺はまず捕まえた犯人を警察署に連れて行こうと提案し鶫も無言で頷いてくれたので警察署に向かうことにした

 

 

犯人と証拠を渡した帰り道は二人とも黙ったままだったが沈黙を破った鶫は

 

鶫「….お前が何をやっていたことにはだいたい分かったが、なぜ私にも教えてくれなったんだ…」

 

悲しげな表情を浮かべる鶫は多分なぜ私にも話して頼ってくれなかったんだということだろうが俺ははっきりと言った

 

晃「鶫に言わなかったのは桐崎さんも関わっているから言ったら周りが見えなくなると思ったのと……ってなんでもないや」

 

鶫「そんなことはないとおもう……それよりもさっき何か言おうとしてなかったか?」

 

晃「いや、なんでもないって」

 

そう、なんでもないのだ…さっき言おうとしていたのは鶫と薫の下着姿を他の男になんて見せたくなかったなんて恥ずかしく言えるわけがないなんて考えていたら

 

鶫「晃、聞いているのか晃!」

 

晃「えっ⁈どうしたんだよ鶫」

 

鶫「はぁ…やっぱり聞いていなかったのか…」

 

晃「悪りぃな、それでなんなんだ?」

 

鶫「…そのままジッとしていろ…」

 

晃「なんで?」

 

鶫「いいから、そのままジッとしていろ!」

 

晃「はい!」

 

鶫の怒声に背筋がピンとなったままジッとしていたらいきなり後ろから何か柔らかいものと制服から人の暖かさが伝わった、なんだろうと後ろから振り返ろうとしたら

 

鶫「今は振り返るな…そして私にしゃべりかけないでくれないか…」

 

か細くて弱々しい声だったがきこえた俺は黙ってそのまま前を向いて、鶫が離れるまで待つ事にした

 

鶫「すまない、もう離れる」

 

晃「お、おう」

 

鶫が抱きしめていた時間はほんの数十秒だったが俺の感覚では数時間が経ったような感じがした

 

晃「というかなんで抱きついたんだよ?」

 

鶫「もしかしてイヤだったのか?」

 

晃「そんなことはなかったよ、理由が聞きたいだけだ」

 

鶫「そ、それはお礼だ…」

 

晃「お礼?」

 

鶫「そうだ、クラスの女子を代表して私が晃にお礼をしたんだ、盗撮犯を捕まえてくれてありがとうって…」

 

鶫の言葉を聞いて俺は申し訳なくなってしまった、それだけのために俺に抱きつくなんてもったいないと思ってしまった

 

晃「ごめんな…こんな奴にやるのは嫌だっただろ?」

 

鶫「…バカかお前は嫌なわけがあるわけないだろ、お前だからこそやったに決まってるだろ…」

 

晃「なんか、言ったか?」

 

鶫「何も言ってないわ!」

 

晃「いきなり怒ってどうしたんだよ?」

 

鶫「ふん!私はこっちから帰る、じゃあな!」

 

晃「お、おう…また明日な」

 

こうして鶫と分かれ、俺は陽の沈みかけの帰り道を一人で歩きながら今日あったことを思い出して俺は

 

晃「今日は本当に大変だったよな…」

 

だが不思議としんどさはなく、むしろ楽しかったと言えるそんな一日だったと思いながら、先に帰っているだろう兄貴の晩飯を楽しみにしながら帰るのだった。




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