第29話
熱い鉄板の上で焼きそばを焼く兄貴とお客さんにお釣りを渡す俺
楽「いらっしゃいやせー」
晃「お釣りが400円ですね、ありがとうございましたー」
俺たちは縁日でウチのもんが出している屋台を手伝っている
子分「坊ちゃんたちやすんだらどうです?朝からずっと働いているじゃないですか」
晃「そうか?でもいいぜ休みなんて」
楽「俺もだ、夜から俺たちはたっぷりと休みもらうから、働いておかねぇとな」
と言って俺たちは作業に戻る、それからして
楽「そろそろ、昼飯の時間だし他の屋台の連中に差し入れしてくるわ」
晃「じゃあ、俺は店にいることにするわ」
楽「そうか、行ってくるわ」
子分「すみません、楽坊ちゃんお願いします」
兄貴が他の屋台に行き、俺が手伝っていると
子分「あっ、そうだビールももっていってもらったらよかったなぁ…」
晃「じゃあ、俺が行こうか?」
子分「いやいや、これぐらいは俺たちに行かせてください」
晃「そうか、わかった」
子分「じゃあ、行ってきますんで店の事をお願いします」
と兄貴を追いかけに行った、俺はもう一人の子分とで店番をしていたが、なかなか帰ってこなかったがしばらくして
子分「いや〜、すいやせん、遅くなっちまって」
晃「どうしたんだよ、なにかあったのか?」
聞いてみたところ、兄貴に追いついたので、頼もうとしたところ桐崎さんとあっていたらしいので、自分で行ってきたらしい
子分「それしても縁日でのデートとは坊ちゃんも楽しんでるでしょうね」
子分「そりゃあ縁日のデートは男の中でベストシュチュエーションだからな」
そんな話を聞きながら、焼きそばを焼いていた
子分「坊ちゃん、そろそろあがってもらってもいいですぜ」
晃「もぉ、そんな時間なのか?」
子分「そうですよ、ありがとうごぜぇやすこんな時間まで手伝っていただいて」
晃「いいって、俺が好きにやってたことだしな」
子分「坊ちゃん…あんたって人は」
晃「じゃあ、あがらせてもらうわ」
その一言をいい、俺は境内のお守り売り場に急いでいくともう販売が始まるまえだった
晃「(よかった、まだ売ってないようだな…)」
俺が朝から手伝っていたのは、今日の縁日だけに売られるという伝説のラッキーアイテム・恋むすび・なのだ、これをもっているだけで、良縁に結ばれるや恋愛成就するなど俺が喉から手が出るほど欲しいものだった
人は多かったが結構前にいたので、取り合いになるとかにならずに買えたのはラッキーだった
晃「いや〜、手に入ってよかったぜ」
スキップしながら鼻歌を歌って、屋台の手伝いをしようと戻ろうとしたら、俺のよく知る二人がいた
晃「お〜い、鶫、薫」
呼びかけると俺に気づいてこっちにくる
薫「どうしたんだい晃、こんなところで?」
鶫「そうだ、なんでこんなとこにいるだ?」
二人が聞いてきたので、素直に答える
晃「今日の縁日だけに売られる・恋むすび・を買いに来たんだよ」
鶫「へぇ〜、そうなのか、そんなものがあるのか…(それって私も買いに来たが、買えなかったものではないか)」
薫「僕も初めてきいたよ、僕はただ縁日に遊びにきただけだから興味はないけどね(なんで、僕が買えなったのに晃は買えているだ、欲しいのに)」
俺は二人の・恋むすび・が買えなくて残念という気持ちが分かってしまったので
晃「俺、やっぱりこの・恋むすび・はいらねぇや」
と言った瞬間、二人の顔つきが変わる
晃「やっぱり恋愛ってのは自分で引き寄せなきゃいけねぇと思うから、使わないからなぁ〜、誰かもらってくれねぇかなぁ〜」
わざとらしく、言っていたら鶫と薫は
鶫「そ、そうか、もらって欲しいのか、じゃあ私がもらおう」
薫「いらないだったら僕がもらうよ」
よっぽど欲しいのか二人はどちらも譲らず、最終的にはじゃんけんになった
鶫、薫「さいしょは〜、グー、じゃんけん、ポン」
勝ったのは鶫だった、勝ったのがよっぽど嬉しかったのか、顔が笑っている、一方薫の方はすごく残念そうな顔をしていたので俺は
晃「あの〜、薫さん」
薫「な、なんだい晃」
晃「落ち込むなって、俺がなんかするからさ」
俺が励まそうと、かけた言葉を聞いたら薫は
薫「それは本当かい!」
晃「あぁ、本当だぜ」
薫「じゃあ…」
モジモジしながら、しゃべる薫
薫「一緒に出かけてくれないかい?」
晃「それでいいのか?」
薫「十分だよ」
本当に十分そうな顔をしている薫、そんな時に鶫が
鶫「晃!私もついて行っていいだろうか?」
晃「いいぜ、別に」
薫「えっ、僕は二人で行きたかったのに…」
晃「どうかしたのか?」
薫「ううん、別になんでもないよ」
二人でいくより三人ほうがいいからなと思いOKした、だけどこの時の俺は親友とはいえ女子二人と出かけるということをまだ軽く考えていた
テストは終わったと思ったら、来週から修学旅行というなんともめんどくさい予定ばかり入っています…
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