どうも、遠藤凍です。
前回口論といいながらあんまり書けなかったことをお許しください。
今回は永時が何故サーヴァント召喚したか、何故聖杯戦争に参加するか、というのがお題です。
最後にはサーヴァントのステータスを公開します。
まぁ原作青セイバーさんと大して変わりませんが………
では、どうぞお楽しみ下さい。
「………はぁ」
「あ、あの……エイジ?」
「………はぁ」
サーヴァントがセイバーと知り、さっきからこれを繰り返す永時。
「……最悪だ。……本来ならアサシンでマスター暗殺無双でもするつもりだったのに……。しかも、依頼の品を触媒にしたとか………うわっ、色々と詰んでるじゃん、バレたらお得意様がぁ………。しかもこのサーヴァントのステータスが異常に高いし…………」
実は令呪が出た時、永時本人は令呪を破棄しようと考えたが、科学者の本能、つまり未知を知りたがる探究心という欲には勝てず、「まあ、アサシンならどうにかなるだろう」と安直な考えをした過去の自分を殴りたかった。
しかも、問題は召喚時にあり、残念なのかどうかは別として、永時が召喚に使った部屋、自室は残念ながらとても綺麗とは言えない部屋だった。
そして、神のいたずらなのか、魔法陣の上に、アインツベルンから鑑定依頼であった、聖剣エクスカリバーの鞘、アヴァロンの欠片が落ちていたのに気づかないという“遠坂家の呪い”が発動してしまった、ということだ。
「……では、マスター権を破棄して教会に保護して貰う、ということでしょうか?」
「ん〜、まっ、そうなるかな?」
「そう、ですか……」
「ん?」
落ち込むセイバーを見て、何かを感じとった永時。
こう見えて一応“悪”を名乗っているので、人の負の感情には敏感である。
「………おいセイバー、予定変更だ」
「………えっ?」
「………だから、参加してやるよ。聖杯戦争に」
だからこそ、永時という男は興味を持った。
他ならぬ、英霊という存在の、セイバーの抱える闇に。
それが、彼という“悪”だから。
「俺は、お前(心の闇)のことを知りたくなったんだよ」
「………はぁ!?に、にゃにを言ってるんですか!?」
明らかに動揺し、顔を赤らめているセイバーを見て、ああ、なるほどと永時は呟き、
「………まさかとは思うが、今のを愛の告白と間違えたわけじゃねえよな?」
「なッ………!?そ、そんなこと!か、考えてもいません!」
「クカカ……バレバレだぞ?素直に吐いたらどうだ?」
「うっ……、すみません……そう思ってしまいました……」
「そうかい(いくらなんでもチョロねえこいつ……まさか!“あれ”が原因か?……調べてみるか)」
読者からしたら残念ながらなのか、ラノベの鈍感主人公ほど鈍くはないと永時は自負している。
「しっかしまあ、あのアーサー王が女だったとはな。まあ歴史っつうのは嘘の積み立てみたいなもんらしいから、こうして生きた証人から歴史の真実を聞くのも悪くはねぇな」
「………そうですか」
「ん?どうした?まさかまだ怒ってんのか?」
「……別に………怒ってなどいません」
頬を膨らませ、そっぽを向いて、いかにも怒ってますアピールをしているセイバーに永時は苦笑して、
「分かった、悪かった。ちょいとからかい過ぎたな……すまん」
「いえ、私の方こそすみません………子供染みたことをして……」
「気にすんな。お前とはいい関係を築きたいからな」
サーヴァントも人間であり、心もある。
だからこそ、闘ってもらうからこそ、彼女の戦闘経験を参考にし、できるだけ彼女の戦闘スタイルに合わせてやるべきだと永時は思う。
理性のないバーサーカーが呼ばれなかっただけマシか………とプラスに考えておくことにした。
実際、第3次のエーデルフェルトの双子の姉妹当主は、姉妹間で仲間割れをし、早期退場となったらしいし、噂では、マスターとサーヴァントが不仲で、最終的には仲間割れをし、マスターがサーヴァントに殺されたというデマかどうか分からないものもある。
だから、不仲だとそこを敵に突かれてしまうかもしれないので………
「じゃあ、さっそくだけどセイバー………外に出かけるから霊体化してくれ」
まずはパートナーを理解するところから始めよう。
「あの………エイジ」
「ん?早く行くぞ「できません」………はい?」
「ですから……その……れ、霊体化ができません」
「何?そんなスキルあったっけ?」
「えっと………セイバーのクラスは基本そうなんです」
「………よし、まずは服を買いに行こうか」
とりあえず新都のヴェルデのショッピングモールで歩いていたが………
………周りの視線が痛かった。
永時は紺の長ズボンに、黒のパーカーと割と「なんか言ったか作者?」……ごく普通だが、問題はセイバーだ。服装は召喚時の服装一着しかなかったので、とても目立つ。
レイヤー、撮影会など、ありもしないデマが広がっていく。
魔術で追い払おうかと考えたが、近くに魔術師がいる可能性を考慮してやめた。
「エイジ、これはどうでしょうか?」
目的の店に入ってセイバーが最初に指差す服はボディーガードが着てそうなダークスーツだった。
「確かにお前に似合いそうだが………選んだ理由は?」
「機動性を重視したからです」
「………店員さ〜ん、あとよろしく。あっ、ついでに下着も頼む」
「お任せください!!」
「え?ちょっ、何を!離せ!離せぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
永時が言うと同時に、セイバーの横に現れた元気ハツラツでやる気スイッチがオンになっている店員’s(女)がセイバーの両腕をガッチリとホールドし、ドップラー効果を残して店の奥へ消えていった。
「………一応これも買っておいてやるか(しかし、女で生まれたのに機動性重視とは……単に興味がないのか、あるいはする余裕がなかったか、それか……そういう風に育てられたか。いずれにせよ、事故とはいえ呼んでしまった客人には変わらん。せめて現世ぐらいは楽しんでもらうとしよう。)」
俺も甘くなったもんだなと苦笑し、とりあえず待つついでにそこらを見て回ることにした。
「………疲れました」
「クカカ、現代人のオシャレの世界は広いだろ?」
「はい。私の生前では、おしゃれとはあまり縁がなかったですので…」
結局のところ、店員が次々と服を持ってくるのでキリがないと判断したセイバーはエイジを呼び出して何着か選んでもらって事なきを得た。
結局買ったのは上下6着、ブラとパンツのセットで4着を購入し、現在拠点となる廃ビルに向かって徒歩で帰っていた。
「………今日は、色々とありがとうございました」
普段凛としてムッとしたような表情の彼女は屈託のない笑みを浮かべる。
「………なんだ、そんな顔もできるのか」
「えっ………?」
「さっきからなかなか表情を変えないから人形みたいで心配したが………大丈夫そうだな」
「えっと……?」
「まあ、要するにだ、笑顔の方が似合ってんぞ?」
「そ、そうなんですか?」
「クカカ…………さあ、帰って飯にするか」
「では、食事の間、私は見回りを………」
「いや、お前も一緒に食えよ。別に食えないわけじゃないんだろ?」
「あくまで魔力回復の手立てとしてありますが……よろしいのですか?エイジの魔力保有量はかなり高いようですし……」
「別に構わん。サーヴァントとはいえお前は一応客人だ。それに最低限のもてなしをしないと俺の気がすまんのでな……それに、現代の食事に興味もあるだろ?」
「………では、お言葉に甘えて」
だが、これが間違いだった。
「モグモグ…………………エイジ、お代わりを」
「ほう?いい食いっぷりだ。そんなに美味いのか?」
「ええ!ブリテンの食事に比べれば断然!!」
「そ、そうか………?(なんかキャラ変わってる?)」
「モグモグモグ…………………エイジ、お代わりを」
「……3人前をあっさりと食いやがっただと………!?」
「モグモグモグモグモグ…………………エイジ、お代わりを」
「……いや、もうねぇよ」
「そんなぁ!?」
「結局5人前食いやがった………食費もつよな?まだ金は腐るほどあるし………大丈夫、だよな?」
結論、早くも暴食王、解禁。
まあ、永時の手料理が美味かったと記述しておく。
聖杯戦争まで、あと6ヶ月。
時間か、食費か、先になくなるのはどちらだろうか?
いかがでしたか?
予定より早く暴食王を解禁させていただきました。
はてさて永時は聖杯戦争が始まる前に生きていけるのでしょうか?
タグを追加させていただきます。
では、お待ちかねのステータス公開、どうぞ!
【クラス】セイバー
【真名】アルトリア・ペンドラゴン
【属性】秩序・善
【ステータス】
・筋力B+
・耐久A
・敏捷A
・魔力A
・幸運B
・宝具A++
【保有スキル】
・対魔力A
・騎乗A
・直感A
・魔力放出A+
・カリスマB
・???D
【宝具】
『風王結界』
インビジブル・エア
ランクC+
対人宝具
レンジ1〜2
最大補足1
原作通り
『約束された勝利の剣』
エクスカリバー
ランクA++
対城宝具
レンジ1〜99
最大補足1000
これも原作通り
『???』
???は作者のオリジナルです。
しかし、これ以外に追加するかもしれないので悪しからず。
これからも応援、よろしくお願いします!