Fate/Evil   作:遠藤凍

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〜前回までの軽いあらすじ〜

惜しくもあと一歩のところで、セイバーとかつての仲間の息の根を止める寸前までいったビギナー。だが、肝心のマスターにそれを邪魔され渋々帰還することにした。


一方永時のラボではビギナー討伐同盟のため、拠点を訪れたアヴェンジャー陣。しかし痴情のもつれ(?)で戦闘になった。最初は放置していた永時だが、被害が酷いと聞き、弟子のニルマルを送り、元凶の1人であるリヴァイアサンを沈めることで鎮圧に成功した。



蘇る悪夢

ーーーある男の話をしよう。

 

ーーー彼は常勝無敗の絶対王者。

 

ーーー立場的には伝説の勇者とか、世界最強とか、そんな言葉がまさに似合うような男だ。

 

ーーーだが彼は貪欲ながら求めた。納得のいく敗北を。

 

ーーーそして彼は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方アインツベルン城。アイリスフィールがいなくなったことで更に静けさを増していたーーーかのように思われていたが。現状としては全く真逆のことが起こっていた。

 

城中に響く轟音が鳴り続け、遂に壁が壊れて土煙が上がり、その中から人影が飛び出してきた。

 

 

「ウガッ……!!」

 

 

ゴロゴロと転がって現れたのはここの住人、衛宮切嗣本人だった。その体はボロボロで服はズタズタにされ、破けた服の隙間から見える肌には青いアザがチラホラと見え隠れしていた。

 

 

「……立て、衛宮切嗣。あの時戦闘を止めた理由をいい加減話してもらおうか?」

 

 

切嗣が飛んできた方から姿を現したビギナー。特徴的な足音を鳴らしながらマスターである切嗣の所へ歩み寄る。

 

 

「ゲホッ、ゴホッ……!!」

「……チッ。その程度の傷ならすぐ治るだろうが」

 

 

口から吐血をし、咳き込んでいるため話すことが出来ず、そのことを理解したビギナーは何故か奇妙なことを口走った。

 

すると言い終わった直後にまるで再生をするように傷が、アザが治っていった。

 

 

「フン……やはり俺があの時直していたものを持っていたか。通りで……」

 

 

そう言って切嗣の首を掴んで自分の顔の高さまであげ、心臓部分を忌々しく睨み付けた。

 

 

「あのセイバーと同じ気配を感じるわけだ」

「……ッ!?」

「……まあいい。そんなことはどうでもいい。さあ答えろ。何故あの時止めた?」

 

 

そう言って首を掴む力を強める。

 

 

「う……あっ……!」

「答えろ衛宮切嗣!何故奴らを殺すのを止めた!?」

 

 

だが首を絞めているため、声を出すことができないことに気づき、掴んでいた力を抜いた。そして必然的に宙に浮いていた切嗣は重力に従って床に落ちた。

 

 

「ゲホッ……!お前、の……」

「何ィ?」

「お前の宝具、のせいで……魔力が枯渇しかけた、からだ……」

 

 

要するに魔力消費が激しすぎて無くなりかけたから止めさせた、かららしい。

 

 

「チィッ、クズが……それでも貴様魔術師か?」

「……生憎と、まともな師事、は……受けてなくてね」

「……切り札は起源弾のみ。チッ、とんだハズレを引いたようだな。衛宮切嗣、1つ忠告しておいてやろう。今の貴様では終永時には勝てない」

「何……?」

 

 

今や静寂に包まれているので否応でもそう聞こえてきた。

 

 

「アイリスフィールから聞いたが昔それで奴を倒したらしいが……奴に同じ手が通用すると思うなよ?」

 

 

そう言って身を翻し、壊した壁から思考しながら出て行く。

 

 

(増してや現代科学と起源弾だけに頼ってるようじゃ、あいつには絶対勝てんだろうな)

 

 

それはそれなりの付き合いがあるものだから理解できること。そもそも衛宮切嗣が終永時と勝てると考えていること自体が間違っているのだ。

確かに自分とバット、そしてまだ姿を見せていない4人目は人間をやめた強さを持っているためあまり知られていないがそんな3人と対等に渡り歩いてきたのだ。寧ろ化け物でないことがおかしいことなのだ。

 

 

(それに奴は魔王と戦い、勝利しているのだ。今更ただ少し能力を持っている人間程度が勝てるはずがない)

 

 

まあ恐らく俺とやれば負けるだろうがな、と追記する。

 

 

(奴1人なら何とかできる。だが問題は……)

 

 

そう言ってビギナーの脳裏にある少女の姿が映る。

 

 

(バット……まさか奴まで参加しているとは………奴らが手を組まなければ良いが……)

 

 

自分は一応知人の中で強いと自負できる。しかしそれはあくまで1対1(タイマン)の場合だ。2対1ならまだ勝機はある。だが3対1になれば……

 

 

(いや、要らぬことは考えないでおこう。後々面倒になる)

 

 

その考えが現実になるはずがない。嫌な考えが浮かび、無理やり思考を中断したビギナーは気持ちを切り替えて今この場にいないアイリスフィールの心配をしていた。

 

(アイリスフィールは無事なのだろうか?)

 

 

何か変なことをされてないだろうか?と思えば思うほど心配になってくる。

 

言っておくが別に彼は何もアイリスフィールに恋愛感情を抱いているわけではない。増してや人妻なのだ。そのような感情が起こるはずもない。起こったらそれこそ問題だ。

なら何故マスターでもない女の心配をするか。それは実に簡単、単に昔出会った女によく似ていたというありがちなこと、

 

 

(……もうあいつの二の舞だけは起こさせんぞ)

 

 

そして、単に彼は昔死んだ友のように悲惨な死を遂げて欲しくないと思ったからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーー!おい、ーーー!しっかりしろ!!」

 

 

荒れ狂うように吹く暴風。打ち付けるような大雨の中。ぬかるんだ地面に横たわる少女を金髪翠眼の姿になっているビギナーが抱え上げる。

泥で汚れた手で触れると自身の手が赤く染まっていくのを見て彼の不安と焦りは加速していく。

 

 

「んっ……ノット?どう、したの……?」

「どうしたもこうしたもあるか!……何であんな馬鹿なことをした!?」

 

 

そうビギナーが叫ぶ。しかし彼女は無理やり作った笑みで微笑んだ。

 

 

「馬鹿なこと?……いいえ違うわ。それだけは断じて違うの」

「……何ぃ?」

「これで……良かったのよ。どの道私の先はないようなもの。だったらせめてこんな私に残せるものとしたら……分かるでしょ?」

「……分からん。意味が分からん!だからと言って何故お前が死なねばならん!?」

「それは……貴方達に生きて欲しいから、かしら?」

「……っ!」

 

 

一瞬静寂が訪れる。

地面が陥没、崩壊する音。葬るべき終焉の叫び。今もなお終焉に挑む仲間の雄叫び。そして戦闘による衝撃音。

 

その全てが自分には全く聞こえなかった。

 

 

「気分屋だけど面白いことをいつも見せてくれたオメガ。厳しいけど実は優しいネバー。私の可愛い弟子のバット。そして私に世界を見せてくれた親友(貴方)。そして、『終焉末路(カウンター・ラグナロク)』の皆。……私に世界を教えてくれた大切なお友達。それだけで充分でしょう?」

「……けどどうするんだ。お前、前に言ってただろう!いつか俺と一緒に旅がしたいって!また皆と馬鹿騒ぎしたいって言ってただろうが!」

「ああ……そうだったわね。それも、もうできnーーーッ!?ゴホッ!」

 

 

言葉を途中で止め、血を吐いて咳き込み、向き合っていたビギナーは血をもろに浴びた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……間桐邸の屋根上にて、バットは横になりながら月を眺め、家からくすねた酒を同じくくすねた盃で飲んでいた。

 

 

「今宵の月は綺麗だな……まあ酒の方がいいけどな」

 

 

まさに花より団子だな。と苦笑しながら盃に注いだ酒を一気に飲み干す。

 

 

「しかし……聞いていた聖杯戦争とはかなり違うな。あいつ……ルシファーの話を鵜呑みにすればサーヴァントは俺を含めて9騎のはず……本来は7騎と聖杯からの情報によればそうあるが……何事も例外はあるということか?」

 

 

むむむ、と難しい顔をしながら盃に酒を注ぐ。

 

 

「……んで?俺に何の用だ?アヴェンジャーさんよ?」

 

 

そして酒を飲みながらそう言いだした。

 

 

「……おや?気づいておられましたか?」

「まあな。そんな邪気を出しまくってたら誰でも気づくわ。あと気安く触るな」

 

 

そう言われてバットの後ろからスッと姿を現したアヴェンジャー。しかしその手は彼女へと伸ばされ、手をわきわきしていた。もう完全にあれな人である。

 

 

「それってツンデレですね?……いえ、やめときましょう」

 

 

それにも構わず手を伸ばそうとしたが彼女が携帯を取り出し、もう片手で三叉槍をこちらに向けてきたので仕方なく諦めた。そう、仕方なくである。

 

 

「分かりゃいい。……んで?何?」

「今回来たのは……お分かりですよね?」

「……ビギナーか」

「ええ」

 

 

そう言って酒を飲もうとするが盃に酒がなく、仕方なく注ごうとするとそれに気づいたアヴェンジャーはお注ぎしますね。と酌を自ら行う。

それを大して気にせず、酒を飲みながら話を続ける。

 

 

「つまりあれか?同盟を組もうって魂胆か?」

「Exactly(そのとおりでございます)」

「そうかい……どうせあれだろ?ネバーに言われてきたんだろ?」

「おや?よくご存知で……って、まあすぐ分かりますよね」

「そりゃああいつは俺たちのブレインだったからな。ノットに対して同盟を組む=ノットの危険性をよく理解している。つまり、ノットと関わりがあった奴らで思い浮かぶのはあいつぐらいだろうよ」

「ええまあ……よくお分かりで」

「それほどでもない」

 

 

ニヤリと互いに笑い合い、バットは再び酒を飲んだ。

 

 

「同盟の件。ウチのマスターに聞いておくよ。ただなぁ……」

「ただ?」

 

 

そう聞き返すとバットの顔から明るさが消え、暗い表情へと変わっていく。

 

 

「仲間と敵対するのだけは、避けたかったんだがな……」

「……」

 

 

寂しそうに呟いたその言葉にアヴェンジャーは何も言わず、そのまま夜の闇へと溶けるように姿を消していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーな、何なんだ!?お前は……一体何者なんだ!?

 

ーーーなぁに、簡単なことだよ。俺はただ……敗北者になりたい、それだけの男さ。

 

ーーー〇〇〇!!〇〇〇-----------!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……私の意識は覚醒した。

 

心身ともにふわふわとしていてまるで地に足つかず、浮いている感覚だ。

 

……ああ、またか。

 

忌々しいあの場所に、私はいるようだ。私が最も嫌う、クズ共の巣窟に。

 

ふと、左の方から気配を感じてチラリと見てみる。すると、いた。私が唯一信じる我が友の姿が。

 

良かった、彼女がいるのなら安心できる。そんな私の心境とは裏腹に奴らはやってきた。

 

 

「No.06の調子はどうだ?」

 

 

この声……私の嫌うクズ共の親玉だったな。どうやら我が友の話をしているようだが……?

 

 

「はい。コンディションにおいては特に問題ありません。しかし……」

「オリジナルには程遠いと?」

「はい……残念ながらこのままいっても戦力になるかどうか……」

「なるほど……単体でオワリエイジを始末させるのは不可能、ということか」

「はい。唯一の利点といえば協調性の高さでしょうか?サポートに適した個体であると思われますが……」

「フン、そんなものは必要ない。今我々に必要なのは単体で戦闘できる駒なのだ。そう、オワリエイジをも超える個体をな。そうすればベルフェゴール様もお喜びになられるだろう」

 

 

嘘をつけ。それはただの口実。その後に私たちをけしかけて魔王の座を乗っ取りたいだけだろうが。そう内心で陰口を叩いていた。

 

 

「では……どういたしましょう?」

「決まっている。このまま成果もなく続ければ経費の無駄だからな……処分しろ」

 

 

だがその言葉によって私の身が、思考が、凍りついた。

 

 

「分かりました」

 

 

そんな私とは関係なくクズの1人は部屋から出て行く。

 

……我が友を処分?

 

勝手に生み出して、散々私たちの身体をいじくり回して、駒扱いして役に立たなければ処分するだと?

 

貴様らの性で友は話すことが出来なくなったのだぞ?貴様らの性で友は感情を出すことが出来なくなったのだぞ!?

それでもって血の繋がった父を殺せ?どこまで貴様らは勝手なのだ!?

 

沸々と今までの鬱憤が溜まっていく。だがそんなことも知らずクズの親玉は我が友の前に立ちこう言い放った。

 

 

「フン、とんだ役立たずだったよ。お前は……」

 

 

その時、私の中の何かがキレた。

 

 

そこから先はーーーーーーー何も覚えていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーー!!」

 

 

そこで彼女……否、リヴァイアサンは目覚めた。

 

とりあえず状況を確認する。どうやら布団で寝かされているようだ。

 

 

「起きたか?」

 

 

意識がはっきりしてきたのでいざ起き上がろうとした時、ある男が現れた。

 

 

「……父、か?」

「その父に当てはまる人物が終永時っていう男ならば当てはまるが?」

「合ってる」

 

 

そうかい、と言って彼は彼女の横へと移動して座り込んだ。

暫しの沈黙の後、彼は口を開いた。

 

 

「……2つ質問いいか?」

「……ああ」

「お前の狙いは俺の命か?」

「……違う」

 

 

私はただ、貴方の側にいたかった。ただ普通の子供のように甘えたかった、愛して欲しかった。ただそれだけなのだ。

 

そう言おうとしたが言葉に出ず、顔を下に逸らした。

 

 

「そうか……では2つ目。お前は……俺に何を求めている?」

「それ、は……」

 

 

私を貴方の子供として愛して欲しい、など言えるわけがない。

私たちは元々貴方を殺すために生み出された存在。そんな理由で生まれた私なのだ。愛される資格など、生まれた時からないようなものだ。

 

 

「……お前の言いたいことは大体予想がつくから言わせてもらうが間違ってたら言ってくれ。……どうせあれだろ?私は俺に愛される資格がない、とか思ってんだろ?」

「……ッ!」

 

 

彼女は驚いた。まぐれかどうかは定かでないが見事な推理である。

流石は我が父である男だな、と内心賞賛しながら首を縦に振って答えた。

 

 

「そっか……なんでお前らはそんなに暗い思考してんのかねぇ?」

 

 

お前ら。その言葉に彼女は引っかかりを覚えた。推測するに恐らくは……彼女以外の終永時の子供たちを指しているのだろう。

 

 

「お前やネルフェ以外にも3人の子供たちに会ったことあるがな。お前はまだ優しい方だったぞ?」

「3人?」

「1人は俺を憎む余り殺そうとした。1人は俺の心に自らの存在を刻み込むために自害しようとした。最後の1人なんか俺との永遠の愛のためにとかなんとか言って俺を殺しにかかってきたんだ。まだお前のやってることは優しい方だ」

 

 

そう言って彼女の頭を少し乱暴に撫でる。彼女は大して嫌がりもせず、黙って撫でられていた。

 

 

「これだけは言っておく。子が親に愛されるのは決して悪ではない。お前が何を思って躊躇ってるかは知らんが俺はお前を子として全力で愛する。例えお前が嫌がろうとお前に殺されようとも世界がそれを悪と認識しても、お前を愛してやる。……覚悟しておけ。俺はこういう人間なのでね?」

 

 

それでも、と反論しようとしたが彼の威圧感のある鋭い目つき、だが、真っ直ぐなその目でじっと見つめられ、彼女は言葉を飲み込んだ。

 

 

「……すまない。少し1人にしてくれないか?」

「……?あっ、ああ……」

 

心情を察した彼は黙って部屋から出て行った。

 

 

「私は……」

 

 

混乱している頭を整理するため、彼女は何も考えず布団に潜り、眠りへとついた。

 

 

『師匠!今日こそ貴方の貞操を頂きますよ!』

『はあ?……ったく、何回も同じことしたところで状況が変わるわけないだろ?』

『ところがどっこい。今回は頼もしい味方がいるのです!』

『何?アスモと組んだのか?……ッ!?』

『ふふん!驚きましたか!?さあ行きますよ!シーちゃん!』

『ちょっ、何でお前らが組んでんだよ!?』

『師匠が同盟を組んだと聞いて閃きました……2人の共有財産にすれば良いと!』

『何だよその発想は!?マモン並に面倒な発想じゃねえか!?』

『さあ、お覚悟を!』

『チッ……いいだろう。お前に見せてやる、姐さん直伝変態駆逐拳を……』

『……え?何ですかそのヤバそうな拳法(?)は!?えっ?どうしたんですか?私の首に両手なんか添えtーーー』

 

 

外から聞こえたそんな話の後に悲鳴が響いたが、すでに眠りへと着いた彼女の耳には届くことはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんばんは。今日の冬木市もいい天気やの〜。そう思わん?」

「……え?酒が飲みたいだけ?いやね〜、酒飲みの鬼とかとつるんでるとどうもね〜。……っと、話は戻すわ。今回来たのは君への報告がてら来ましたわ」

「……彼は頑張っとるよ?流石は君のお友達と言うだけのことはあるな。……相変わらずどんな精神してるんやろうねえ。あんなん普通の人ならようせいへんほど異zy……悪かったからその拳を下ろしてください死んじゃいます」

「……んんっ!しかし彼も悪というとる割にはお人好しな部分が多々あるけど大丈夫かね?えっ?いざとなれば自分が何とかする?……君も大概やね。プライドとか捨ててまでやるんかいな?えっ?そんなもの犬にでも食わせてやれ?……ふうん、面白い。やっぱり面白いねえ彼は、見てて飽きへんわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ほんと、俺を楽しませた存在なだけはある」

 

 




『変態駆逐拳』

ある人物が訳あって編み出した対変態紳士鎮圧用の拳法(?)というより処刑法。

触らせぬ、語らせぬ、悟らせぬ。の精神の元、編み出されたため、一般ピーポーの方々からすれば惨いの一言で片付くもの。しかし紳士からすればご褒美でもあるのであくまで一時的な暴走を止める程度のものである。

変態に悩める人々のために作ったからなのかどうか定かではないが、力の弱い女性でも出来るようにちゃんとされている。

なお、自称悪さん曰く、知り合った女性のほとんどに伝授しているそうなので紳士諸君は以後、行動する際には気をつけることをお勧めする。それでも構わん、というお方はご自由にどうぞ。


『昇天』

今回ニルマルたちに使用した技。分かりやすく説明すると某バイオがハザードの死神さんの処刑である。

殴ったり蹴ったりすれば喜ぶ、ならばそう思う前に意識を飛ばせばいいんだよ!と開祖は語る。

記録者である私も喰らってしまい、3日は起きることができなかった。恐ろしいものである。







記録者:万能チートさん

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