Fate/Evil   作:遠藤凍

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どうも、遠藤凍です。

気がつけばお気に入り登録が100件に達していました!

読者の皆様、誠にありがとうございます。

これからも応援の程よろしくお願いします。


では、お楽しみ下さい。




新たな人影

 

 

とりあえず、倉庫街近くにあるB地点に置いてあった普通車(改造車)に乗って帰ることになったセイバー陣。

 

 

「………すみませんエイジ、ランサーを甘く見ていた私の落ち度です……」

「気にするなと言いたいところだが……『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』が使えんのはまずいな……」

 

 

セイバーの騎乗スキルを見てみたかったが、左手が使えないために断念しセイバーが助手席に座り、永時が運転席に座って運転しながら敵情報と現状の整理をしていた。

 

 

(さっきので分かったのは………

 

アーチャーの真名不明、宝具は大量所持のため不明、マスターは遠坂時臣。

 

ランサーの真名はディルムッド・オディナ、宝具は魔力的効果無効の長槍と治癒不可の傷をつける短槍、マスターはロード・エルメロイ。

 

ライダーの真名はイスカンダル、宝具は不明、マスターはウェイバー・ベルベット。

 

アサシン………は、全部不明だから今後次第かな?

 

バーサーカーの真名は不明、宝具は掴んだ物を宝具にする宝具、マスターは不明。

 

キャスターは主従共に………いや、マスターはまだ出てない衛宮切嗣か?いや、間桐の可能性もあるし………。

 

こっちは………セイバーが左手に治癒不可の傷のため、『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』が使えないしとてもまともに戦闘ができんな……早くランサーをどうにかして始末しなくては………)

 

 

 

「エイジ………もう少しスピードを緩めませんか?」

 

 

ドン引きのセイバーに言われて気づいたが、無意識の内にアクセルを強く踏んでいたようだ。

 

 

「おっと悪い……」

 

 

永時は思考を中断し、運転に集中することにした。

そんな彼にセイバーは口を開く。

 

 

「あの……1つよろしいですか?」

「………あっ?なんだよ」

 

 

セイバーは無言でバックミラーを指差す。

 

 

 

 

 

「ーーー後ろに座っている人物はどなたですか?」

「ーーー何?」

 

 

バックミラーを確認すると、先程『八方美人』が置いてあったはずの後部座席に1人の人物が座っていた。

 

桃色の短髪、碧い瞳、そして背はセイバーの頭1つ分小さく、細い肢体は滑らかな曲線を帯びており胸は控えめだが、全体的にスレンダーな体型をしている中性的な顔の少女。

何より永時がよく知っていて相棒に当たる人物だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「って、なんでいるんだよ!-----アスモッ!」

「ヤッホー!エイジ、遊びに来たよ♪」

 

 

アスモと呼ばれた少女は無垢で明るい笑顔を永時に向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………つまり、あの刀は七つの大罪の色欲を司る魔王アスモデウス本人の物で、旧友である彼女の力を拝借した時に一緒に呼び込んでしまったと………」

「呼び込んだっていうか、こいつがかってに来ただけだがな……」

 

 

契約により『八方美人』を呼び寄せたのはいいが、呼びだした際の魔力の繋がりが出来たことにより、『八方美人』に憑依する形でアスモデウス本人を呼び寄せてしまった……というか向こうが勝手に来たようだ。

 

戦力が増えたのは嬉しいが、サーヴァント召喚に近いものらしく『八方美人』の周囲3キロ圏内しか行動ができず実体化に関しての魔力は問題なく、そこらの人間の色欲を吸収すればある程度は確保できるので、宝具使用時だけ魔力を供給すればいいらしい。本来より弱体化が見られるが大した問題ではない。

 

 

 

「え〜、いいじゃない………僕たち“夫婦”なんだから」

「………エイジ、どういうことでしょうか?」

 

 

 

セイバーの今までにない殺気を受けてさすがの永時も焦りを感じ、反論する。

 

 

「なんでセイバーはキレてんだよ………てかアスモ、そもそも俺とお前はそういう関係じゃねえだろうが、嘘言うんじゃねえよ」

「むう………僕はそのつもりだったけど?」

「はいはい、そうですか」

「むむむむむ!!」

「そうでしたか………あれ?なぜ私はホッとしているのでしょうか?」

 

 

セイバーの心に湧き出てきた感情、それを知るのはまだ先のことである。

 

そして、その気持ちについて考える間もなくそれは現れた。

前方から何かの気配を感じ取ったセイバーは運転席に半身を乗り出し、ハンドルを掴んでブレーキを強く踏んだ。

 

 

「おっと!」

「うわっ!」

 

 

幸い騎乗スキルのおかげで上手く停車出来た。

永時は咄嗟に構えたため何ともなかったが、アスモは反応が遅れ、後部座席から落ちていた。

 

 

「うぅ〜、痛い…………セイバー、何するのさ……」

「………敵か?」

「はい、永時は私から離れないでください」

「………ああ」

 

 

永時は黙って頷き、アスモは『八方美人』の中に潜って永時がそれを持つ。

それを確認したセイバーは永時とほぼ同時にドアを開けて外に出て道の前を照らす車のライトに照らされている人物を見据える。

赤と群青に統一された襟巻きに金属製の留め具が飾られたローブに身を包んだ魚類を連想させる大きなギョロ目の長身の男。

男はセイバーの顔を見ると、穏やかな笑顔で丁寧に頭を垂れた。

 

 

「……お迎えに上がりました、“聖処女”よ」

「……!」

「……あっ?」

 

 

今なんと言った、とでも言いたそうにするセイバー。

生涯を男として振る舞い、その一生を終えたのだから女と呼ばれるのがおかしい。

そもそも“聖処女”という呼び名で呼ばれる覚えがない。

 

 

「………知り合いか?」

「いえ、覚えがありません……」

「なっ………!?」

 

 

その言葉に男はギョロ目を大きく見開き、顔を上げた。

 

 

「おおォ、ご無体な!この顔をお忘れになったと仰せますか!」

「忘れたも何も、貴公とは初対面だ。人違いではないのか?」

「ああ、あああ………私です!“ジル・ド・レェ”でございます!………貴女の復活だけを待ち望み、こうして時の果てにまで馳せ参じて来たのですぞ!“ジャンヌ”!」

「ジャンヌ、だと!」

 

 

男の言葉に永時は驚き、セイバーも驚いた。

まさかここにも真名を明かす馬鹿がいるとは誰も思わなかっただろう。

これでこの男はサーヴァントであり、残るクラス……キャスターだということが分かった。

 

 

「私は貴殿の名を知らぬし、“ジャンヌ”という名に心当たりがない」

「---ッ!!………そんな……まさかお忘れなのか?………生前のご自身を?」

「貴公が自ら名乗りを上げた以上、私もまた騎士の礼に則って真名を告げよう。我が名は「これ以上言ったら飯抜きな?」………とにかく、ジャンヌではないことは確かだ」

「………嘘でございましょう……?何かの間違いなのでしょう……?貴女のその姿は、紛れもないジャンヌ・ダルクだという証なのですぞ!!」

「証拠になってねえな………」

「しつこいぞ!分からぬのなら何度でも言おう。私はジャンヌ・ダルクではない!」

 

 

宣言染みたセイバーの発言に、キャスターは嗚咽し始めた。

 

 

「おおおおおッ!なんと痛ましい!なんと嘆かわしい!………記憶を失うのみならず、こともあろうに別人と申されるか……そこまで、そこまで錯乱してしまったのですかジャンヌ………ぅぅ……」

 

 

そう嘆くキャスターは、怒りと悲しみを込めながら地面を殴り始める。

 

 

「おのれぇぇッ!!我が麗しの聖処女に神はどこまで残酷な仕打ちをォォォ!!何故だ!?何故そこまで彼女だけを苦しめる!?何故私ではなく彼女なのだァァァ!?彼女が「長いわ」ギャアアアア!!」

 

 

話が長引きそうな気がし、ストレス発散ついでにキャスターにミサイルを叩き込む。

その爆風でガードレールに突っ込むキャスター。

 

 

「エ………エイジ?」

「あははは………相変わらずだね………」

 

 

その光景にセイバーは呆然とし、付き合いが長くいつの間にか現界していたアスモは何も思うことなく再装填をしている永時の相変わらずさに苦笑する。

 

 

 

 

変質者、慢心、長話、変態。

 

 

 

 

 

これらを主に嫌う永時。

有益ならともかく、無駄な長話は嫌いなのだ。

 

一方、ガードレールに突っ込んだキャスターは怒りをあらわにして永時を睨んだ。

 

 

「おのれぇぇ………!遂に来たか神の使いめッ!私とジャンヌの逢瀬を邪魔するならーー」

「違うわボケ」

「ギャアアアア!!」

 

 

またもやミサイルによる爆撃で吹っ飛ぶキャスター。だがすぐに復活して永時に怒りの感情をぶつける。

 

「おのれぇぇ!1度ならず私に2度も手を上げるとは………!!」

 

 

そんなキャスターを無視してセイバーとアスモにアイコンタクトを送る。

 

 

 

や・っ・て・い・い・か・?

 

 

 

めんどくさそうな顔をしているが、手に手榴弾を持っていることでとても説得力があった。

対して2人はやりすぎだろうと思って首を横に振ることで否定を示した。

そうか……と永時は残念そうに呟き、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

閃光弾をキャスターに放り投げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ギャアアアア!目がァ!目がァァァァァァァ!!」

 

 

無論もろに喰らっては涙を流しながら地面にのたうち回るキャスターにいつの間にかサングラスを装備していた2人は苦笑した。

しかし腐っても英霊、キャスターはすぐに視力を回復させ、怒りの表情で永時に詰め寄る。

 

 

「貴様ァァ!私のこのつぶらな瞳に何をする!?」

「はいはいすんませんでした〜(棒)」

「ジャンヌ!この男は危険です!直ちに離れることをご提案いたしますぞ!」

「悪いがこの男は私のマスターでな、神の手先でもない」

「………どうやら相当神の呪いに毒されておられるのですね……。よろしい、それなら私に考えがあります」

 

 

そう言ったキャスターは霊体化し始める。どうやら撤退するようだ。

 

 

「次は会う時は相応の準備をして参りますゆえ………それまでお待ちくだされ、ジャンヌ………」

 

 

その言葉を最後に完全に霊体化し、セイバーたちの前から姿を消した。

 

 

 

 

 

「エイジ」

「ああ、多分あいつはキャスター………これで全員そろったから本格的に動き始めるか………セイバー」

「はい」

 

 

そう言って永時は右手をセイバーに向けて伸ばす。

 

 

「………これからよろしく頼むな」

「………もちろん、こちらこそよろしくお願いします」

 

 

セイバーは賛成の意味を込めて永時の手を握った。

進むべき場所へ向かって、2人は第1歩を踏み出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「僕のこと忘れてない?」

「「あっ…………」」

「ひどい…………」

 

 

訂正、2人+1本?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこは少女にとって地獄のようだった。

 

いや、心を空っぽにしている本人にはそう感じないかもしれないが。

 

 

 

少女は前までとある有名な魔術の家系の次女だった。

 

しかし、家の決まりで少女は本人の知らぬ間に養子に出されることになった。

 

 

 

そこから少女の地獄の始まりだった。

 

 

 

毎日刻印蟲と呼ばれる蟲が少女を犯し、狂わし、壊していく。

茶色が混じった黒髪は気づけば紫になっていた。

子供らしかった瞳は生気すら灯っていなかった。

先日、優しいおじさんが助けてくれる、ここから連れ出してくれると、言ってくれたが期待はしなかった。

 

もはや人間とは言えない姿になってまで永遠の生にしがみつく老人らしき何か。

蟲を操って人を弄ぶ何か。

殺してもすぐに復活する何か。

 

そんな化け物を相手にするのだ、期待しろと言うには無理がある。

 

それこそが少女を地獄に落とした張本人だったからだ。逆らえば少女はすぐに殺されると分かっていたため、逆らう気にもなれなかった。

生きるために、少女は人形のようになるしかなかった。

 

また今日もいつも通り蟲の海へ放られた少女は考えるのをやめた。

一体いつまでこの苦痛は続くだろうか。既に頭と身体を切り離し少女はそう思ったその時だった。

 

 

『助けてやろうか?』

 

 

謎の女の声が聞こえ、何故か分からないがその言葉を聞いて無意識の内に首を縦に振っていた。

 

 

『ほう、そこまで堕ちてなお、生にしがみつくか……よかろう。じゃが、3回願いを叶えたらそれなりの対価を貰うが………良いな?』

 

 

嘲笑とも言える女の言葉に特に気にせず、またもや首を縦に振っていた。

 

 

『よかろう。契約は完了じゃ』

「-----ッ!!」

 

 

女の声が聞こえると少女の右手に痛みが走る。これは蟲によるものではないまた別の痛み。

まるで熱い棒に当てられたような鋭い痛み。

 

 

「……………えっ?」

 

 

乾いた唇を動かして、掠れた声を漏らした。

蟲の群れの右手部分だけが光り、手の甲に刺青が刻み込まれる。

そして少女に応えるように暗い蟲蔵が光に包まれる。

あまりの眩しさに少女は思わず目を閉じた。

 

 

 

「………ふむ、これまた見苦しい場所に呼び出されたものじゃのう……」

 

 

 

氷のように冷たく、妖艶な女の声が少女の耳に届いた。

そこで少女は自分を見つめる視線に気がつく。

雪のような白銀の長髪を腰まで垂らし、引き込まれそうな黒い瞳、女らしさと言える豊満な肢体を胸元を開けた黒のドレスのような鎧に身を包んでいて、妖艶な雰囲気を出す女が少女をしばらく見つめたあと、少女の側に歩み寄る。

 

 

「この女子か……?」

 

 

女が少女を蟲の海から摘み上げる。

 

 

「肉体的には生きておるが、精神的に女としては死んでおるな……こりゃ面倒なものよ」

 

 

呆れを残した溜め息を吐く。

 

 

「………さて、典型的じゃが聞こうかのう………お主が妾の契約者か?」

「けい、やく……しゃ………?」

 

 

少女の疑問の声に女はまた溜め息を吐いて答える。

 

 

「なんじゃ?お主、“契約”を知らんのか?」

 

 

少女は首を縦に振って肯定する。

すると女の後ろから老人の笑い声が聞こえる。

 

 

「………呵呵呵ッ!まさか桜がサーヴァントを召喚するとはのう………これでこちらはサーヴァントが2体ということか……」

「………」

 

 

女が後ろを振り向くと1人の老人が立っており、その老人を見るや否、桜と呼ばれた少女は若干の怯えを見せたのを女は見逃さなかった。

 

 

………なるほど、此奴(ゴミ)が原因か。

 

 

「どうじゃ?そんな小娘より、儂につくがよい」

「………この妾に指図するか、愚老が。妾を指図するのはあの男だけで十分じゃ」

 

 

女は右腕を薙ぎ払うように振ると同時に飛び出した一筋の光線が老人の頭を吹き飛ばした。

しかしそれでは意味がないと桜は思う。

 

 

「呵呵呵呵呵呵ッ!流石にサーヴァントといえどその程度では儂を完全に殺すことはできんか!」

 

 

薄暗い部屋に響く声は先程殺したはずの老人が汚い声で笑っていた。

 

 

「再生能力?本当に人間か?いや、蟲の集合体か?」

「さてな?………折角サーヴァントが召喚されたのじゃ、潔く儂の駒になって貰おうか」

 

 

そう老人が言うと一瞬で女の周りに大量の蟲が集まり始める。

そして老人の合図で蟲たちは女に襲いかかり、

 

 

「………フッ、化け物と言えど所詮は人間か………侮るなよ蟲風情が-----『止まれ』」

「………なん、じゃと!?」

 

 

たった一言で蟲たちはその動きを止めた。

 

 

「何をしておる?何故奴を襲わない!?」

「おやおや、性根以外に頭も腐っておったか?」

 

 

老人の動揺を無視して、蟲が波がひくように2つに割れ、女の道を作りそこを堂々と優雅に歩く。

 

 

「そんなことも分からぬのか?」

 

 

心底詰まらなさそうに女は言った。

 

 

「簡単なことじゃ、単に貴様の蟲使いの力が妾の力に勝てなかったということ。つまり、今や妾が命令権を掌握したと言っても過言ではない」

「馬鹿な……そんなこと、あり得ぬわ………」

「1つ言わせてもらうが、ありえないことはあること自体ありえないと思え、まああくまで受け売りじゃが……最後にいい教訓となったであろう?」

 

 

まさか、自分の蟲がサーヴァントに操られるなど考えてもいなかっただろう。

しかし実際こうして老人は操っていた蟲に裏切られ孤立している。

 

 

「ーーーというわけじゃ………とっとと消えるが良い」

「ま、待てーーーーー」

 

 

女は再び腕を振るい飛び出た一筋の光線が一匹の蟲を貫いた。

ドシャと地面に老人だった何かが冷たい床に落ちる音がしたが、2度と動かないのを確認すると女は残った蟲共に共喰いを始めさせるよう命じ、それから視線を外して桜へと戻した。

 

 

「ふむ、力は少しだけ落ちておるkーーーチッ、あの蟲風情が。こんなとこにもおったか」

 

 

そう怒りを込めて呟くと桜の胸に手を添えると手が明るく光だす。

 

 

(あっ……暖かい……)

 

 

その光はただ眩しいだけでなく、蟲に食い荒らされたボロボロの身体を癒していき、空っぽだった心を満たしていった。

光が止むと女の手には1匹の蟲らしき何かが握られており、それを観察する

 

 

「なるほど、これが奴の本体というわけか」

 

 

暫く観察すると飽きたのか鼻でフッと笑い、手に持つそれを軽く上に投げて光線で完全に消滅させた。

 

 

「………終わったぞ」

「えっ………?」

「じゃから、あの蟲ケラなら今妾が消し去ってくれたわ」

 

 

桜は見てはいたが信じられなかった。あの恐ろしい存在の消滅があまりにあっけなかったが、事実桜の目の前で起こったので信じるしかなかった。

 

 

「さて、今回はサービスでなしにしておいてやろう。ではあと3回、願いを叶えてやろう」

「えっと……?」

「……さて、次はなんじゃ?……と言うても、まだ決まっておらなさそうじゃのう」

「………お姉さんのお名前、教えて?」

「それだけか?まあ良い。名前ぐらいなら数えんようにしてやろう………まずはお主から名乗れ」

「………遠坂……ううん、間桐桜」

「桜か、良き名じゃのう。では、妾も名乗るとしようーーー」

女はそう言って3対で計6枚の鳥のような漆黒の羽を背中から出して名乗りを上げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「-----我が名は魔王ルシファー。それがお主と契約する者の名じゃ。覚えておくが良い」

 

 






いかがでしたか?

一応2人のステータスを書いたのでご覧ください(かなりハイスペックなので悪しからず)

※宝具は後に追加あり




アスモ

【クラス】ライダー

【真名】色欲を司る魔王アスモデウス

【属性】中立・悪

【ステータス】( )はスキルによる強化後
・筋力C (C+)
・耐久C (C+)
・敏捷A (A+)
・魔力B (A)
・幸運B (B+)

【保有スキル】
・騎乗A

・変化A
(姿を自由に変えれる)

・天文学A++
(学者並みの知識)

・役者魂A
(余程のことがない限りはバレない演技力。ただし、自分と付き合いが長い相手には効果がない)

・軍略B

・カリスマA

・仕切り直しB

・対魔力C

・悪魔体質A
(夜になるとステータスが向上。ただし、光属性のダメージが倍加する)

・自動供給B
(宝具使用以外で魔力供給しなくても周りから魔力を吸収するので大丈夫)

・神性C
(元智天使のため)

・魔王の威厳B
(格下の相手限定で威圧・洗脳ができるが本人はあまり好まないので正直意味のないスキル)

【宝具】
『八方美人』

はっぽうびじん

ランクB

レンジ1

最大補足3

変化能力を強化し、変身した相手の能力も模倣する。
ただし、弱点も模倣してしまうので注意が必要。

【補足】
イメージはApocryphaのアストルフォに近い。
向こうと違って正真正銘の女だが………。
魔界を統治する魔王の1人だったが、永時との出会いで今や恋する乙女。
変化能力を使って永時の好みを詮索中らしい。
ちょっぴり弱気だがやる時はやる娘。
好きなものは永時と下ネタと猫。
嫌いなものは魚の内蔵。






ルシファー

【クラス】キャスター

【真名】傲慢を司る魔王ルシファー

【属性】中立・悪

【ステータス】
・筋力C
・耐久B+
・敏捷B+
・魔力A++
・幸運C

【保有スキル】
・魔術A++

・陣地作成A

・道具作成B

・高速神言A

・カリスマB

・拷問技術A

・加虐体質A

・黄金律B
(金銭的に余裕ができる)

・気配察知B

・神性C+
(堕天使のため)

・自動供給A
(基本的に魔力供給の必要がない)

・魔王の威厳A
(アスモデウスとほぼ同じだが、弱っているならサーヴァントにも効果がある)

・堕天使体質A
(光・闇属性に強い耐性を持ち、それらを自分で扱える)

・アンチ対魔力A
(事実上、対魔力の完全無効化)


【宝具】
???

【補足】
キャラ的には年上のお姉さん的存在。
かつて傲慢で慢心しまくっていたが、ある人物との出会いで慢心を失くす。
今や傲慢なのが問題だが、めんどくさがりながらもなんだかんだ言って面倒を見てくれる。
傲慢故にか意地っ張りなのが萌え要素。
趣味は人間観察。
綺麗な音色のものが好き。
蟲が嫌い。
最近頑張っていることは花嫁修業。相手は………


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