魔法科高校の劣等生に転生したら生まれた時から詰んでいた件について(仮)   作:カボチャ自動販売機

25 / 157
いつにも増して短いです。


九校戦二日目②

アイス・ピラーズ・ブレイクにて千代田家の『地雷源』を見る(・・)ことができさらには一条将輝でストレス解消もでき大満足のぼくは機材がルームメイトだという兄さんの元を訪れた。

 

 

「まさかお前が藤林さんと婚約するとはな」

 

「ぼくも同じ気持ちだよ」

 

 

訪れて早々話題になったのはぼくの婚約話だ。兄さんはぼくに後ろ暗いことの大概を隠しておりその中には当然自分が戦略級魔法師であり国防陸軍第101旅団・独立魔装大隊に所属する軍人である、というのも含まれている。その兄さんが響子さんと知り合いであったということに驚いた振りをしつつ話を進めていく。恐らく今日、兄さんと響子さんは口裏を合わせたはずだから明日には響子さんが兄さんの話題を持ち出してくることだろう。

 

 

「そもそもお前があの九島烈閣下と知り合いであったことに驚きだ。それも孫娘と婚約させようとするほどにな」

 

「USNAに居たころに少しだけ魔法を教えてもらったりしたんだよ、それで妙に気に入られちゃって」

 

 

 

実はぼくがUSNAに居たころ数度シールズ家を訪れていた九島烈にはいくらか魔法の手解きを受けている。魔法を教わったというよりは魔法の工夫を教わったという感じだが。その時にリーナとねだって九島家の秘術である仮装行列(パレード)を一度見る(・・)ことが出来たのはラッキーだった。

 

 

「お前はそれがどれだけのことか分かっているのか?」

 

「いや全然」

 

「はぁ、だろうな」

 

 

正直迷惑も良いところだ。こっちは細々とCADを作っていたいというのにあのジジイ何かと厄介事を持ち込んできやがって。九島には多大な恩を感じてはいるがあいつだけは例外だ。まあ元々はあいつありきの九島なんだろうけど。

 

 

「ところでそれ何?CADみたいだけど」

 

「これはただのお遊び、お前が来ているのが分かっていたからな牛山さんに依頼メールを今朝送っておいた」

 

兄さんにはぼくが既に会場入りしていることを懇親会終了後に連絡してあった。姉さんには黙っておいてということも一緒に。

 

 

「今朝?相変わらず無茶するね師匠は」

 

 

ナックルガード付きのミドルソードようなこの武装一体型CAD、実は原作において結構役に立つことになるアイテムだ。たしか硬化魔法の固定概念を取っ払い分離した刀身を飛ばすというものだ。正確には『飛ばす』というより『伸ばす』らしいが。

 

 

「あっそうだ、ぼくの作ってた武装一体型CADの聖剣エクスカリバーなんだけどもうすぐ完成するから楽しみにしててよ」

 

「その台詞をずいぶん前にも聞いた記憶があるんだが」

 

「車椅子作ってて時間無かったんだよ」

 

「大体あんな無駄な単一機能に特化したCAD、何に使うんだ?」

 

「良いんだよ、それこそお遊びなんだから」

 

 

その後少し会話をしてぼくは兄さんの部屋を出た。あまり長居すると姉さんが来てしまうかもしれないからね。




次話で九校戦編上は終わりです。たぶん。
上と下で長さが全然違うかもしれないです。下は長くなりそうなんで。

さて明日も0時に投稿します。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。