緋弾のアリア 狂牙の武偵   作:セージ

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主人公のスペック微妙に変えました。

まだ早い段階だから大丈夫かな?

やっぱり思いつきで書くとどっかで詰まるな・・・





2話<別人!?>

入学試験から数日経って・・・入学式当日。

クラス分けを見ると俺は白雪、そしてあの男、九狂と同じクラスのようだ。

「白雪はともかく、あいつと同じクラスか・・・」

あいつは結局、俺に殺意を持ってる理由は教えてくれなかった。

試験が終わるなり急に「白けた・・・」と気だるそうな顔をして窓から飛び降りて去っていったからだ。

ちなみに7階から飛び降りたのは俺も驚いて窓から慌てて身を出して見たが

あいつはワイヤーも使わず着地し地面に小さいクレーターを作ったのにも関わらず

何事もなかったかのように歩いて去っていった。

そしてその時のあいつにはあの強烈な殺意は欠片も残っていなかった。

「本当に何だったんだアイツ・・・」

 

 

 

 

そして入学式が始まって、周りを見渡すが・・・あいつはいない・・・

サボりか?まあ武偵の入学式なんぞ進んで参加するもんでもないけどな・・・

実際2年以降になれば入学式をサボる人が多いらしい。

そう思っている間に校長の緑松の話が始まるが・・・

(あの人が校長か・・・なんというか・・・ええと・・・男で・・・)

それ以降の言葉が出てこない・・・

なんというか・・・特徴が無さ過ぎる!

平凡過ぎて印象すらもわからない。更に言ってしまえば・・・

(校長・・・本当に今あそこに居るのか!?)

そして校長が話を終えて退出すると俺はもう校長の顔が思い出せなくなった。

「・・・あれが武偵高校長、緑松武尊、通称見える透明人間か・・・」

 

 

 

 

 

そして教室に向かい席に着くがそれでもあいつの姿はなかった

オイオイ・・・流石に入学初日から不登校はまずいだろ・・・

俺たちの担任になった高天原先生が出席をとっていると

「えーっと九狂君?いないのかしら?」

と首をかしげていた。

 

あいつ、本当に一体どこ行ったんだ?

と、ふと窓の外を見ると・・・

 

 

あいつが・・・いた・・・それもすぐ目前に・・・

 

周りの時間がやけにゆっくり流れてる気がする・・・

体もゆっくりとしか動かないのが困りものだけどおかげで状況分析には余裕があった、まず窓際の席に座り頬杖をついて窓の外を見る俺、そしてその俺から窓ガラス1枚隔てた向こうにいる九狂、ちなみに九狂は飛び蹴りの構えを取った状態で空中に静止しており、こちらにゆっくりと近づいて来ていた・・・

ああ、わかったぞ。これは――

 

 

 

 

――ヤバイ!!

「うおぉぉぉぉ!?」

 

 

 

俺は床に頭を叩きつけんばかりの勢いで椅子から転がり降りた、そして――

 

 

 

――――ガッシャーン

 

 

「サーセン!遅刻しちゃいました!」

九狂は窓からガラス割って教室に飛び込んできた…

ってオイ!ここ4階だぞ!つかこれ防弾ガラスだぞ!?一撃で割ったのか!?

「え、ええと、九狂君!?どうして窓なんかから飛び込んできたの!?」

高天原先生が驚いた表情で聞くが九狂はなに食わぬ顔で答える

「いやいや、どうゆうわけか蘭豹先生に追っかけ回されて殺されそうになっちまって、それで振り切るために中庭からここまで跳んできました。」

それを聞いてクラスメイトたちもざわつき始める

 

「今跳んできたって言ったのか?」「登ってきたんじゃなくて?」「ここ4階だよな!?」「どういう跳躍してんだよ・・・」「つうか防弾ガラス蹴破ったのか!?」

 

「なんで俺追っかけ回されるハメのなるんだか・・・さっぱりだよ・・・」

あーそりゃあ、お前のせいで蘭豹の機嫌が最悪だったらしいんだから…

聞いた話では入学試験で九狂の倒した受験生と教官は、全員が病院送りになり、蘭豹は人手不足と余計な事後処理により増えた仕事のおかげで合コンに行けなくなってしまい

「アンのクソガキ!仕事増やしおって!」

とブチギレてここ数日は八つ当たりに強襲科の先輩方をシゴキというイジメをしてるらしい…

「蘭豹先生、俺の顔見るなりM500ぶっ放してくるわ、斬馬刀持って追ってくるわで大変な目にあったわ。」

窓の外を見てみると蘭豹が斬馬刀振り回して「降りて来いやクソガキャー!」と叫んでいた。

「あ、俺は九狂氷牙、強襲科でランクはSだ、よろしく」

と言っているがとりあえずひとこと言わせろ!

「いい加減俺の机から降りろ!」

「あ、キンジじゃねえか、入学式以来だな」

そう言って九狂は机から降りて

「わかった、すぐやるから怒んなよ」

「え?」

そう言って九狂は掃除用具ロッカーに向かいホウキを持ってきて飛び散ったガラス片を片付け始めた。

「散らかして悪かったな」

「あ、ああ…」

九狂が謝罪しながら掃除していたら

「あ、私も手伝うよ」

と、白雪が名乗り出たが

「いいさ、手怪我したら大変だろ」

と優しく断っている。

アイツ・・・ホントにあの時の奴なのか?まるで別人みたいだ…

 

そして九狂は手際よく片付けて5分もしないうちに片付け終えた。

「で、俺の席あそこ?」

と自分の席に向かう九狂にはやはり試験の時の殺気は欠片もなかった…

「ホント何なんだ?」

 

 

 

そしてHRが始まり高天原先生は各学科に連絡事項を伝えてゆく

「次に、強襲科は明日、模擬戦を行います。」

これは強襲科の毎年の恒例で2年、3年の先輩方と合同で行い一年に先輩の恐怖を叩き込む行事だ。

「なお放課後には希望者のみで2人1組のダック戦もやるそうなので参加したい人は参加してください。」

と言ってHRは終わった

 

そしてHRが終わったとたん九狂が俺のところに来て

「キンジ!明日のダッグ戦、俺と組め!」

突然の申し出にキンジも驚きを隠せなかった。

流石に聞いてみることにした

「お前・・・俺に殺意や恨みがあるんじゃないのか?」

「それはそれ、これはこれだ。その辺はきっちり割り切ってるさ。それに――」

「それに?」

「確かめておきたいんだ、お前の”本当の”実力を。そして・・・俺自身も知るために。それにはペア組むのが一番手っ取り早いからな」

(あいつ自身?)

「まあ、返事を聞く前に少し話さないか?ひとまず一緒に学食でも行って話そうぜ?」

「・・・わかった。」

 


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