三日月は流離う   作:がんめんきょうき

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どうやら私はほのぼのを書かないと死んじゃう病に掛かっている様だ…。


第二十九話 三日月と髭と、金鮫に孤狼と…

 ノイトラの師匠となって、一体何年が経過しただろう。もはや正確な数は覚えていない。

 その一日一日の中身は濃厚に尽きる。まるで百年近い年月を付き合っていた様な錯覚を覚える程に充実した日々だった。

 しみじみとした表情で、ドルドーニは過去を懐かしんだ。

 

 指導している技がある程度形となると、次は実際に相手と打ち合う形へ。そして最後に完全な実戦形式へと移行した。

 脚の動かし方、力の入れ具合等、傍から指示を出すだけでは不十分。故に実際に対峙して指導する事を選択したのだが―――初めは非常に苦労したものだ。

 何せ互いにスペック差が余りに隔絶している。技が完全に成立しておらずとも、繰り出される攻撃の一つ一つが十分過ぎる威力を持っていた。

 受け流すだけでも精一杯。気を抜けば即座に押し切られるのは明確。

 御蔭で指導の度に精神力がガリガリと削られる羽目になった。

 

 だがその結果、ノイトラのみならずドルドーニ自身にも鍛錬の恩恵があった。

 何せこの弟子は伝授される技を完璧にモノにせんと、真面目に、そして馬鹿が付く程に真面目に取り組んでいたのだ。

 その御手本とならんと、指導する側も普段の鍛錬に力が入るのは致し方無いだろう。

 それにつられたのか、今は残り一人となった同僚も、今迄以上に鍛錬に打ち込む様になった。

 

 己を高める為には、共に切磋琢磨して競い合うライバル―――または明確な目標意識があればより効果があるとは聞くが、正にその通り。

 ノイトラの技の習得が進むと同時に、ドルドーニの技のキレや霊力も上がり、格上の存在に対する対処法も学んでいった。

 未解放の状態でそれだ。無論、帰刃にも変化はあった。

 ノイトラとの立ち合いの中で見せた双鳥脚が、それを証明している。

 

 

「……あれだけの力を見せ付けた上で、吾輩を生かすとは…」

 

 

 ドルドーニは見慣れた治療室の天井を視界に移しながら呟いた。

 ―――やはりチョコラテの様に甘い。

 それが無ければ一皮剥けるのだが、と考えつつ、深い溜息を吐いた。

 

 

「屍を超えて行けと、言ったではないか…」

 

「―――だがそれもアイツの良いところでもある、だろう?」

 

 

 その独り言に挟む様にして横から放たれた声に、ドルドーニは弾かれる様にして振り向いた。

 見れば自分の隣にはもう一つのベッド。その上には第一期十刃だった頃より長い付き合いになる同僚―――ガンテンバインが横になっていた。

 

 二人共全身に包帯が大量に巻かれており、傍から見ればまるでミイラだ。

 だが幾分かドルドーニの方は少ない。

 それはそうだ。最後に奥の手とも言える力を見せたノイトラだったが、彼自身は一切手出ししていない。

 つまりドルドーニの負傷は、その力の余波によるものだったのだ。

 

 

「闘士…」

 

「俺も完膚無きにまでやられたよ。そっちも大変だったみてえだな」

 

 

 ガンテンバインは苦笑を浮かべながらそう言う。

 実は本気の立ち合いを行ったのはドルドーニとノイトラだけでは無い。

 それとは別に、ガンテンバインもチルッチを呼び出していたのだ。

 そして互いに帰刃して真正面からぶつかり合った結果―――前者が負けた。

 

 二人がこうしたのも理由がある。

 別に死にたかったという訳では決して無い。

 只単に―――己の限界というものを知ったのだ。自分達はこれ以上伸びる事は無いと。

 ノイトラについては元より伸び幅があったのだろう。彼自身が努力家気質だったのも、それに拍車を掛けたのかもしれない。

 

 同じ十刃落ちであったチルッチも同様だ。

 だが疑問に思わないだろうか。力及ばずして十刃落ちとなった筈の彼女が、何故今更になって能力が伸びたのかと。

 

 チルッチは元より帰刃の燃費が頗る悪いというのがネックだった。

 全力で使用すれば瞬く間に霊圧が消費されてしまう為、帰刃すれば自ずと短期決戦を選択せざるを得ない。そして出来るだけ早期に斬魄刀へと帰属させねば霊力の枯渇に繋がる。

 明らかに保有霊力と能力が釣り合っていない。

 

 だがそれは本当にチルッチが身の丈に合わないものを持っているだけと言えるのか。

 同じ十刃落ちとして付き合いが長い二人は、大凡見当がついていた。

 帰刃は破面の持つ本来の姿だ。

 例えるなら、他の生物であればほぼ確実に身動きが取れなくなるであろう質量を持つ上、酷く動きを阻害する甲羅をその身に背負いながら普通に歩ける亀か。

 この世に存在するものは、生まれながら足枷となる様なものを持っていても、其々に最適な形に身体が出来ている。

 つまりその燃費の悪い帰刃は、チルッチ自身が元からそれを使いこなせる素質を持っているという事に他ならない。

 

 その反面、ドルドーニとバンテンバインの帰刃は共に燃費が良い。

 殺傷力はチルッチにやや劣るが、安定して長時間の維持が可能であった。

 

 思い返してみれば懐かしい。

 ドルドーニは過去を振り返った。

 御蔭であの時のチルッチには良く羨望の視線を送られていたなと。

 

 

「…困った弟子よ」

 

 

 ドルドーニはそう零す。

 だが言葉とは裏腹に、その顔には苦笑が浮かんでいた。

 

 弟子を持つなど、初めての経験だった。

 その真摯な姿勢に心打たれて弟子入りを認めたは良いが、実を言えばそれは初めての体験だった。

 勿論教導のノウハウなぞ持っている訳が無い。一体何から指導すれば良いのか、悩み過ぎてその日は徹夜までしてしまった程。

 そんな見切り発車にも等しい始まりにも拘らず、ノイトラは文句の一つも漏らさず真面目な態度を崩さなかった。

 拙い指導にも拘らず、此方が何を言いたいのかを読み取り、理解出来無い部分は直接問い掛けて確認。

 順々に鍛錬の内容を確立させながら、凄まじい速度で成長していった。

 

 明確となった才能の差に、ドルドーニは嫉妬した。何故自分にはそれが無いのかと。

 だが彼とて馬鹿では無い。この成長はノイトラ自身の弛まぬ努力による部分が大きいと理解していた。

 如何に壮麗な原石でも、磨かねば光らない。そんなものは少し綺麗なだけで、価値はそこら辺に転がっている石ころと同等だ。

 

 ドルドーニの見た限りでは、現十刃でノイトラの様に研鑽を積んでいるのはハリベルぐらいだ。

 治療長の話によれば、彼女もノイトラの変化に刺激されたらしい。

 最近では鍛錬の中で負った怪我や霊圧の消耗の回復の為に治療室を訪れる機会が増えたそうだ。

 ―――また、女か。

 その話を聞いた直後、何かと女の破面と縁のあるノイトラに対し、ドルドーニが苛立ちを覚えたのは内緒だ。

 

 

「ふむ、困ったな…」

 

「宙ぶらりんな状態ってやつだな。俺みたく、今後は主に祈りを捧げる日々でも送るか?」

 

「丁重に断らせてもらおう、教徒(クリスティアノ)よ」

 

 

 二人が互いに抱いていた、何時の日か十刃という地位に返り咲くという夢。

 だがそれは叶わぬ夢だと悟った。ある日を境に成長が止まった己の霊力を見て。

 

 意外にも諦めるのは簡単だった。既に心の奥底でその事を察していたのかもしれない。

 では道が途絶えた自分達は今、何を成すべきか。

 このまま生き続けていても無意味なだけ。かといって只単に命を絶つのも建設的では無い。

 

 となれば―――託すだけだ。

 この命、そして信念を、次代を担う者へと。

 

 ドルドーニはふと風の噂で耳にした内容を思い出す。

 十刃という立場に驕らず直向に努力を重ねるノイトラだが、最近彼は十刃を含めた主要の破面達、そして我らがリーダーである藍染の前にて、己こそが最強だと豪語したそうだ。

 それが十刃の中での話なのか、はたまた虚圏内での事を指しているのかは定かでは無い。

 

 ノイトラの本当の性格を把握していたドルドーニは、それが只の表向きの態度であると直ぐに解った。

 厳密に言えば目指していると言うべきなのだろう。

 そしてその最強という称号こそ、以前ノイトラが零していた、ケジメを付ける為に必要な要素なのだと。

 

 十刃という地位に拘っている自分達とは全く別次元の目標。それを掲げるノイトラに対し、ドルドーニは己の全てを託す事を決意した。

 同時進行で、ガンテンバインもその対象をチルッチに絞ると、尋常な立ち合いを申し込む事を決めた。

 決行は任務より帰還してから直ぐ。

 つい最近ノイトラに懐き始めたらしい、雑務係の破面の少女に伝言を頼み、その時を待った。

 

 それが―――この結果だ。

 命を捨てる覚悟もしていながら、無様に生き残ってしまった。生かされてしまった。

 先程の発言から解る通り、ガンテンバインは既に割り切って先の事を考え始めている様だが、ドルドーニは別だ。

 何せ文字通り己の全てを投げ捨てる覚悟で挑んだのだ。この様な状況に陥る可能性など一切考えていない。

 再びベッドに身を預けると、天井を眺めながら、ドルドーニは呟いた。

 

 

「吾輩に生きて…一体何をしろと言うのやら」

 

「決まってんだろ」

 

「っ!?」

 

 

 独り言の心算が、まさかの返答。ドルドーニは心臓が飛び出すかの様な錯覚を覚えた。

 声の方向を見遣ると、其処には背後にチルッチを伴って治療長の自室から出てきたノイトラの姿があった。

 その背中にはつい先程まで背負っていたであろう斬魄刀は見当たらない。

 治療室は原則として武器の持ち込みを禁止しているので、恐らく何処かに仕舞ったのだと考えられる。

 

 しかもあれだけの力を行使したにも拘らず、疲弊した様子は一切無い。

 恐らく治療長の手で回復処置を受けたのだろう。

 

 

「俺から言わせてみりゃ―――師匠の役目ってのは、卒業した弟子に自分の命を含めた全てを託す事だけじゃねぇと思う訳だ」

 

「なに?」

 

 

 どうやら自身の抱いた疑問は読まれていたらしい。

 観念したドルドーニは、素直にノイトラの言葉に耳を傾ける。

 

 

「その弟子の行く末を見届けるのもまた、一つの役目とは言えねぇか? なぁ、ドルドーニ」

 

「!!」

 

 

 ドルドーニは思わず瞠目した。

 正直、それは盲点だった。

 免許皆伝を与えた時点で、ノイトラの師としての役目は全て終えたと思い込んでいたからだ。

 

 だがノイトラがドルドーニを生かしたのは他にも理由がある。というか、これが殆どの割合を占めている。

 言うなれば―――正気を保てる自信が無かったのだ。

 

 ドルドーニを己の手で殺す。その結果が、ノイトラに対して一体どれ程の影響を齎すか。

 中身が多少忍耐強いだけの凡人であり、筋金入りの御人好しな性分だ。容易に想像が付く。

 

 師匠の事を何より尊敬している弟子が、不本意な形とは言え、その命を奪う。

 その弟子はまず確実に罪悪感を抱くだろう。そして精神が荒むか、最悪は病にも等しい状態にまで悪化する。

 ―――自分は師匠の命を背負った。それを無駄にしない為にも、もっと強くならねば。

 今迄より徹底して、熾烈にと、その変化が行動や態度に現れる様になれば、もはや手遅れ。

 その弟子は救いの無い修羅の道を一直線に突き進む事だろう。

 

 ノイトラ自身、下手すればそれと同様の状態に陥ってしまうかもしれないと危惧していた。

 無論、目的を捨てる事はしない。

 だがその中に自分が勘定に入れられる事が皆無となる可能性が高い。

 憑依前より自己犠牲というものの甘美さを知っているノイトラだ。タガが外れた場合、迷わず己の命を犠牲にした上での目的達成を優先するだろう。

 残される者が悲しむと知りつつも、彼等なら自分が居なくとも大丈夫だと自己完結して。

 

 

「…全く、敵わんな」

 

 

 ドルドーニは苦笑した。

 チョコラテなぞ目では無い程の甘さだ。

 だが向けられる側にしてみれば―――悪く無いと思えた。

 隣に居るガンテンバインも同様らしく、静かに笑い声を漏らしている。

 

 

「解ったんなら、もう暫く其処で休んでるこった」

 

 

 時間的に見て、間も無く召集の時間か。

 そう考えたノイトラは踵を返すと、出口へと向かって歩き始めた。

 チルッチもそれに追従する。

 

 ―――気合を入れねば。

 和やかな空気に満ちた、その居心地の良い空間に名残惜しさを感じながら、ノイトラは治療室を後にしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ウルキオラの指定していた時刻まで、大凡三十分程度といったところか。

 ドルドーニとの立ち合いの後、想像以上に結構のんびりしていたらしい。

 

 だが玉座の間まではそれ程距離も開いてはいないので、余裕はある。

 故にノイトラとチルッチはゆったりとした速度で足を進めていた。

 

 

「ん?」

 

 

 ノイトラは前方から複数の霊圧が近付いて来ている事に気付く。

 無意識の内に溢れ出す霊圧を抑えてはいる様だが、その強大さまでは隠せていない。

 十刃と思わしきものは二つ。それに及ばないが、虚夜宮の一般的な破面の中でも上位に位置する大きさのものが四つ。そして明らかに戦闘能力が低い、雑務係の破面レベルのものが一つ。

 ノイトラはその全てに覚えがあった。

 

 

「む、ノイトラか」

 

 

 先に声を上げたのは、先頭を歩んでいたハリベル。

 足を止めると、何時も通りにその下部が露出した乳房へ隠す様にして腕を組む。

 相変わらず目に毒な恰好だ。本人は全く気にしていないのだろうが、男としては困る事この上無い。

 帰刃すれば更に露出度が上がるというのだから、このハリベルと対峙する者が男だった場合、同情を禁じ得ない。

 空座町決戦にて、もし彼女と戦うのが冬獅郎では無く、さり気にムッツリスケベな部分を持つ修兵だったりすれば―――ノイトラはそこまで考えた所で止めにした。

 どちらにせよ、実力を見れば結果は容易に想像が付くのだから。

 

 ハリベルの後に続くのは、従属官の四名。アパッチ、ミラ・ローズ、スンスン―――そしてテスラ。

 其処でノイトラとテスラはほぼ同じタイミングで視線を合わせた。

 そして―――フッ、と互いに笑い合う。

 擦れ違い様に合わせるだけでも十分な意思疎通を交わす二人だ。寧ろ今回は御釣が来ても余りある程だった。

 

 言葉を交わさずとも通じ合える理想の関係を体現する二人。

 ノイトラの後ろでは―――悔しげな表情を浮かべながら親指の爪を噛んでいるチルッチが居た。

 

 

「げっ」

 

「うっ」

 

 

 声を漏らしたのは、アパッチとミラ・ローズ。

 二人はノイトラの姿を見るや否や、何故か怯んだ様にして一歩下がったのだ。

 

 

「…おい、その反応はあんまりだろう」

 

「しょうがないですよテスラさん。二人はあの映像のせいですっかり怖気付いてしまった様ですから…」

 

 

 テスラは眉間に皺を寄せると、それを窘める。

 彼の隣に立つスンスンは溜息を吐くと、呆れを含んだ視線をその二人に向けていた。

 

 

「なっ…んな訳ねーだろ!!」

 

「テキトーなこと抜かすんじゃねえ!!」

 

「ほら、弱い犬ほど良く吠えると言いますし」

 

『てめえスンスン喧嘩売ってんのか!?』

 

「お前達な…」

 

 

 三人娘の相変わらずなこの遣り取りである。

 テスラは困った様な表情で自身の額に手を当てていた。

 

 主である筈のハリベルは、横目でそれを眺めているだけだ。

 その流石の冷静さに、ノイトラは感心した。

 自分ならば我慢出来ずに速攻でツッコみを入れていただろうと。

 

 

「うるせぇなぁ…。通路(ここ)は音が響くんだ、もう少し静かにしろってんだ」

 

「そうかー? あたしはおもしろいから気にならないけどなー」

 

 

 第3十刃グループの後に続くのは、もはや気怠げな表情がデフォルトとなっているスターク。

 喧騒を余り好まない彼には、アパッチ達のテンションは少々堪えるらしい。

 逆に賑やかな方を好むリリネットは、楽しげな笑みを浮かべながら、四人の遣り取りを眺めていた。

 

 差はあれど、全員がノイトラと交流のある者達だが、組み合わせとしては非常に珍しい。

 というか、そう捉えてしまう一番の要因は、基本的に出不精のスタークにあるのだが。

 

 

「珍しい組み合わせだなオイ。何かあったのか?」

 

 

 気になったノイトラは、ハリベルに問い掛ける。

 といっても、大凡の検討はついていたが。

 

 尸魂界陣営との決戦が近いせいなのか、つい最近になって藍染は第5以下を除いた上位十刃のみに限定した会合を行う事が増えていた。

 恐らくその会合は間も無く始まる空座町決戦に於ける作戦会議か何かだろう。

 今回も同様だったのかと予測していた。

 

 

「いや、今回は別件でな」

 

「別件?」

 

 

 どうやら違ったらしい。

 想定外のその返答に、ノイトラは思わず探査神経を発動した。

 するとバラガンと複数の従属官達の霊圧は、何時もの会議室―――“聚合の間”から第2十刃の拠点の宮へ向かう通路を移動している最中。

 この事から、彼等もハリベル達と共に集まっていたのは明白。

 

 だが返答の内容は否定。

 上位十刃三名が参加する程であり、且つ公式とは異なる用件とは一体何なのか。

 

 

「数時間前までお前達が参加していた任務。それを記録した映像を藍染様に見せてもらっていただけだ。私達が個人的に希望して、な。」

 

「…何?」

 

「しかし、バラガンも来たのは意外だったな」

 

 

 奴もまた組織の一員としての自覚はあったらしい。

 所謂見直したという意味だろう、ハリベルは感心した様にそう零す。

 

 話を聞く限りでは、確かに私用に分類される内容だ。

 だがこの三人が同時に同じ目的を持って動いたとは、意外も意外。

 偶然にしては少々引っ掛るものを感じる。

 

 

「スターク、アンタもか?」

 

「…まあな」

 

 

 スタークにも確認を取るが、何処か気まずそうに肯定を返されるだけ。

 切迫した状況でも無い限り、自主的に動こうとしないと思われる彼ですら動いた。それが一番の違和感だった。

 この任務は確かに重要性は高い方ではあるが、上位十刃までが気に掛ける程とは思えない。

 

 

「なに、最強を自称するお前の実力。それに興味が湧いただけだ」

 

 

 ノイトラの抱いたそんな疑問は、次にハリベルの放った言葉で解決した。

 ―――原因は俺か。

 ノイトラは自分で自分にツッコんだ。

 

 藍染の居る前で、臆する事無く堂々と言い放ったのだ。それは興味の一つや二つは抱かれるに決まっている。

 性格や態度が変わっただけでも十分なのに、それだ。

 もし自分が彼等の立場であれば間違い無くそうなる。

 ノイトラはあの時の判断を少しだけ後悔した。

 

 

「…別に俺はそんなんでも無いんだけどな」

 

「好敵手認定された者が何を言っている。嘘が下手だなスターク」

 

 

 静かにそう呟くスタークに対し、ハリベルは呆れた様子で言った。

 まさか聞こえているとは思わなかったのだろう。

 スタークは一瞬肩を跳ねさせると、バツが悪そうな表情で自身の後頭部を掻き毟った。

 

 

「見事だったぞ。多少粗はあったが、あれ程の実力者相手に未解放のまま切り抜けるとは大したものだ」

 

 

 ハリベルは視線をノイトラに戻すと、素直な称賛を送った。

 その後ろでは従属官四人が喧嘩を一時中断しており、何処か棘のある目付きを一斉にノイトラに向けていた。

 どうやら羨んでいるらしい。

 それもそうだ。ハリベルは自身の従属官に対し、褒めるよりも窘める様な言動を取る事が多い。

 テスラは兎も角として、残る三人は皆個性的で何時も喧嘩ばかりしている。そうなるのも致し方無いだろう。 

 

 

「…アリガトよ」

 

 

 褒められた事については嬉しいし、気恥ずかしさも感じている。

 だがノイトラの心情としては複雑だった。

 それは極力秘匿して置きたかった自分の手の内を、想像以上の人数に知られたという事実に対するもの。

 素直に喜ぼうにも喜べないのが現状だった。

 

 

「お前もだチルッチ。話によれば、あの死神の少年は隊長だったそうではないか」

 

「決着は付いてないんだけど…」

 

「それでも、だ。隊長相手にあれだけ立ち回れれば十分過ぎる」

 

「…一応礼は言っとくわ」

 

 

 ハリベルはノイトラの後ろに佇むチルッチについても言及した。

 現十刃でも珍しい人格者であり、尚且つ女の破面の頂点に君臨する者から称賛を送られたのだ。

 喜びこそすれ、負の感情を抱く事などある筈が無い。

 ソッポを向くチルッチだったが、その頬は仄かに赤く染まっていた。

 

 ―――腕は上がっても、素直になれない性分は相変わらずか。

 チルッチの事を多少知っているハリベルは、その態度に思わず苦笑を浮かべた。

 数少ない同性の破面であり、しかも元は十刃の席に就いていた者だ。多少なりとも気に掛かるのだろう。

 

 

「流石はテスラを鍛えただけあるな。その部下を育てるコツを是非御教授願いたいものだ」

 

「…買い被り過ぎだ。アイツはアイツで努力したに過ぎねぇよ」

 

「ククッ、そう謙遜するな」

 

 

 頬を染める部分を除き、先程のチルッチと全く同じ態度を見せるノイトラに、ハリベルは笑い声を零す。

 一応、彼女の言っている事は本心だ。

 だがこれ以上追及しても、どうせノイトラは自分は何もしていないと言い張るだけだろう。

 そう判断したハリベルは話題を変える事にした。

 

 

「折角だから教えてやろう。このテスラはな―――私の従属官に加入して早々に行った鍛錬の中で、アパッチ達全員と戦い、引き分けた」

 

「…一対三でか?」

 

 

 その話を聞いた次の瞬間、ノイトラはそのモヤモヤとした心情が一気に吹き飛んだ。

 唯一無二の親友の活躍を聞いて心が躍らない訳が無い。

 

 アパッチ達は数字持ちの中でも上位に位置する実力を持つ。

 それに加え、其々に自らの左腕を斬り落とし、融合させてペットを創生する合体技、“混獣神(キメラ・パルカ)”という強力な切り札もある。

 そんな三人を相手に戦い、引き分けに終わる。一介の数字持ちとしては有り得ない快挙だ。

 

 

「ああ。あれには思わず私も血が騒いだ」

 

 

 その時の光景を、ハリベルは今でも鮮明に覚えている。

 鍛錬の始めは、まず身体の慣らしから入ったのだが、初っ端からテスラはとんでもない事をやらかした。

 十分以上掛けての、念入りな柔軟体操。それはまあ普通の範疇だろう。

 問題はそれ以降。

 虚夜宮の天蓋の下に広がる砂漠地帯。其処には建物の残骸が幾つも転がっており、その上を一定時間跳び移り続けるのが、アパッチ達が行っている何時もの慣らしだった。

 

 テスラも初めはそれに合わせていた。だがそろそろ身体が温まって来たかと思った瞬間―――響転を発動。先程の倍以上の速度で駆け回り始めた。

 当然、アパッチ達はその暴挙を止めようとした。

 何を馬鹿な真似をしている。これでは本格的に鍛錬が開始する前にバテてしまうではないかと。

 だが響転に対し、普通に駆けただけでは追い付ける筈も無い。アパッチ達も致し方無く響転を用いて追跡を開始したのだが―――一向に距離が縮む気配が無かった。

 

 柔軟体操の時と同じく十分程度が経過した頃。やがてテスラは動きを止めると、多少乱れた呼吸を整えながら額の汗を拭った。

 その後ろでは大量の汗を流しながら激しい呼吸を繰り返している三人の姿が。

 如何かしたか、と心底不思議そうに問い掛けるテスラに、彼女達は苛立ちを覚えた。

 

 其処から少し時間を置いた後、従属官四人での総当たり形式での模擬戦が始まった。

 ハリベル達の鍛錬には、ノイトラの様な素振り等の内容は組み込まれていない。基本的に実戦形式だ。

 そしてこれも先程の慣らしの件に引き続き、テスラの立ち回りによって想定外の流れを見せる。

 ―――まさかの全戦全勝。

 半ば予想していたハリベルだったが、実際にその結果を見ると感心の溜息を漏らした。

 

 対アパッチ。小柄なだけあり、高速戦を得意としていたが、それを上回る速度で終始翻弄される。

 帰刃後は速度だけは上回る事は出来た。だが動きが直線的過ぎたのか、直ぐに先読みされる様になり無力化。

 そして散々ノイトラに打ちのめされて鍛え上げられた、テスラの帰刃形態の鎧に鋼皮。それを突破出来る程の攻撃力をアパッチ持っておらず、あれよあれよと追い詰められ、勝敗は決した。

 

 対ミラ・ローズ。見た目通りのパワーファイターな彼女は、同じくパワータイプの帰刃形態に目を付け、互いに帰刃形態での正面からの打ち合いによる勝負を申し込んだ。

 テスラはそれを承諾し、その直後に小細工無しの純粋な力と力のぶつかり合いを開始。

 だがノイトラという、圧倒的な力によって相手を打ちのめす者との戦いに慣れていたテスラにとって、ミラ・ローズはまだまだ温いとしか言い様が無く、難無く押し返して勝利。

 

 対スンスン。それまでの戦闘全てを見ていた彼女は、自分に全く勝ち目が無い事を半ば悟っていた。

 だがだからと言って逃げる訳にもいかず、覚悟を決めてテスラと向き合う。

 そして開始の合図と同時に帰刃して突撃―――呆気無く玉砕に終わった。

 

 何時もであればこの総当たり戦の後、ハリベルとの模擬戦が行われるのが通例なのだが、此処でアパッチ達が待ったを掛けた。

 ―――テスラと三人掛かりで戦わせてほしい。

 あろう事か、そうハリベルに進言したのである。

 

 その時のアパッチ達の内心は―――有り得ない。その一言だった。

 日頃から鍛錬を欠かさずに行って来た自分達が、ぽっと出の数字持ちに負けたと。

 頭に血が上っていたのだろう。

 互いに帰刃はしていたとしても、内容を見ればそんなものは慰めにもならないと十分に理解出来てはいた。

 だがアパッチ達にも譲れないものがあった。理屈では納得出来たとしても、感情は別なのだ。

 

 主であるノイトラの方は虚夜宮内でも色々と有名だったが、テスラはその忠義深さ以外、特に詳細は知られていない。

 つまりテスラが毎回ノイトラの鍛錬に付き合い、それに加えて自主的にも行っていたという過去も。そしてその実力が史実を遥かに超えており、まぐれではあったがノイトラの鋼皮を僅かに傷付ける事も出来る程だという事実も。

 

 暫し考える素振りを見せたハリベルだったが、それを承諾。

 そして始まる、テスラが一方的に不利な状況での戦い。

 普段は喧嘩ばかりのアパッチ達だったが、意外にもこの時は息の合った連係プレーを見せる。

 これには流石のテスラも一筋縄では行かず、苦戦を強いられた。

 そして紆余曲折あって―――最終的に模擬戦では無く殺し合いにまで発展し始めたところを、ハリベルが強制的に止めて終了した。

 

 切っ掛けを作ったのは他ならぬアパッチ達だ。

 三人掛かりでも尚押し切れず、それどころか逆に自分達を追い詰め始めたテスラに対し、彼女達は遂に切り札を切った。

 それこそが先に述べた混獣神。それによって生み出されたペット―――アヨンだ。

 言葉を持たず、自らの殺戮本能にのみ従って動く獣であり、あろう事か主であるアパッチ達の命令すら聞かないとう欠陥兵器でもあった。

 その存在の危険性を一目で察したテスラは、止むを得ず全力を出す事に決めた。

 其処から殺し合いが始まったのである。

 

 

「どうだ、この話を聞いてもまだ個人の努力に収まる範囲だと言い張るか?」

 

 

 個々の戦い等、総合的に見ればこれは相打ちと言うより、テスラの勝利だと判断しても何らおかしく無い。

 互いに模擬戦と言うルールに縛られている中、先にそれを破ったのはアパッチ達なのだから。

 

 だが引き分けという結果になる様頼んだのはテスラだった。

 例え殺し合いという形で無くとも、あのままアヨンと戦っていれば自分は勝てたか如何かも判らないからと。

 故にこのアパッチ達との戦いは引き分けと言う形で収められたのだ。

 

 

「…降参だ。確かに色々鍛えてやったよ」

 

 

 ―――良い加減に認めろ。

 そんなハリベルの視線に耐え切れなくなったノイトラは、やがて観念した様に両手を上げた。

 

 テスラを鍛える際にノイトラが目標として定めたのは、剣八が繰り出す斬撃にも耐え得るタフさだ。

 史実では剣八の力量を測らぬまま迂闊に攻撃を仕掛け、逆に一太刀の元に切り捨てられて敗北。その後は剣八との死闘の末に絶命したノイトラに続く様にして息絶える。

 だが其処で気付かないだろうか。左半身を縦から両断されるという、明らかに即死級の重傷を負ったにも拘らず、テスラは長時間にも亘って生きながらえていたという事実に。

 

 ―――霊力の強さは生命力の強さに比例する。

 ノイトラはその事から、テスラにはそれなりに大きな潜在能力があるのではないかと考えた。

 鍛錬と表して頻繁にフルボッコにしていたのは、それを引き出さんと徹底的に追い詰めていたに過ぎない。

 耐久性を上げるという意図もあったが、どちらにしても地力を上げねばならなかった。

 

 結果、予測通りにテスラは順調に霊力が上がり、それに加えて未解放のノイトラの鋼皮に掠り傷程度を負わせる攻撃力に、二・三十発程度の蹴撃なら耐えられる耐久力を得た。

 帰刃形態という前提付きでの話だが、生き残る事を優先するならこれで十分だろう。

 ノイトラは口元を吊り上げながら、テスラへと視線を移した。

 

 

「な、何だその目は」

 

「いんや、別に?」

 

「…寧ろあれだけの鍛錬(こと)をしてきたんだ。俺としては負ける方がおかしいと―――おわっ!?」

 

 

 テスラのその台詞は強制的に途中で切られる。

 見れば彼の頭部は、背後より筋肉質な筋張った腕が回されていた。

 下手人はミラ・ローズ。彼女はフェイスロックの要領でテスラの頭部を極め直すと、蟀谷に血管を浮き上がらせながら大声で騒ぎ立てる。

 

 

「てめえ調子乗ってんじゃねえぞテスラぁ!!」

 

「…う…ぐぁ…!!」

 

 

 くぐもった声を漏らしながら、もがき苦しむテスラ。

 ―――実はその後頭部にミラ・ローズの胸が当たっており、ふとした拍子にその感触を思い出して赤面するのは後の話である。

 

 

「済ました顔しやがって、このムッツリ野郎!!」

 

「オグフッ!? おまっ…止め…!!」

 

 

 アパッチは無防備となったテスラの胴に容赦無い蹴りを御見舞いし始める。

 本気で怒りを覚えている訳では無いのだろう。

 声のトーンとは裏腹に、その表情はやや楽しげだ。

 

 

「お止めなさいな見苦しい。敗者がいくら吠えても、負け犬の遠吠えにしかならなくってよ?」

 

『てめえもあたし達と同類だろうがスンスン!!』

 

 

 後ろから静かにそれを傍観していたスンスンだったが、やがて呆れを含んだ声でそう言い放った。

 いけしゃあしゃあと自分の事を棚上げにしてアパッチとミラ・ローズを扱き下ろすのは彼女の専売特許。

 予想通りに、アパッチとミラ・ローズは激しく反発。

 それをスンスンは長い袖で口元を隠しながら、ソッポを向いて知らん振りをする。

 何時もの御約束の流れであった。

 

 ニヤつきながらその光景を眺めていたノイトラだったが、其処でふと気付いた。

 ―――これは丁度良い機会かもしれない。

 それは以前考えていたスターク生存の為の楔の件だ。

 拠点の宮に直接出向かない限り、会おうと思っても中々会えない彼だ。

 今の内に言う事を言って置けば手間も省ける上、ハリベル達にも良い刺激になるかもしれないと考えて。

 後者については生き残る事はほぼ確定しているのだが、不測の事態というのは如何しても存在する。

 念には念を込めて置くに越した事は無い。

 

 

「スターク」

 

「ん? …どうしたよ、いきなり」

 

 

 そう決めたノイトラは、直ぐ様スタークに呼び掛ける。

 振り向いたスタークだったが、その鋭利な眼光を見た途端、困惑した。

 何せノイトラが自分を呼んだ場合、大抵その用件は弄りが八割で世間話が二割だ。

 間違ってもこの様な態度を見せる事は無い。

 

 戸惑いを見せるスタークに内心で謝罪しつつ、ノイトラは口を開いた。

 

 

「宣言するぜ。俺はアンタを超える」

 

「!!」

 

「そして本当の十刃最強が誰なのか証明してやる」

 

 

 突如として放たれた宣戦布告とも取れる発言に、その場に居合わせた全員が硬直した。

 流石のハリベルも瞠目している。

 

 

「それ…マジで言ってんのか?」

 

「当たり前だろ」

 

「そう、か」

 

 

 スタークは静かにそう返した。

 一見、冷静さを取り戻している様に見えるが、その内心は驚愕の一言。 

 何故ならあの時の最強宣言は、本心では無く建前だと思っていたからだ。

 

 

「だからその時まで死ぬことは許さねぇ。アンタを降すのはこの俺だ」

 

「参ったぜ…」

 

 

 戦うのは余り好きじゃない。傷付き、傷付け合うのは虚しいだけだ。

 殺し合いなぞ尚の事。遺恨を残す様な真似をすれば、負の連鎖が生まれてしまう。

 ―――折角仲間が増えたのに、そんなのは御免だ。

 気の合う仲間達とは共にのんびりと過ごし、合わない者が居ても争いさえ起こらなければ、それで満足だった。

 

 以前参加した宴会の中でこの内容を話したところ、ノイトラはこの意見に賛同してくれていた―――筈だった。

 今の彼が向けてくる鋭利な眼光は嘘を付いてない。

 それだけにショックだった。如何に変わったとは言え、やはり戦闘狂のきらいは残っているとでも言うのだろうか。

 

 ―――といった感じに、スタークは勘違いしていた。

 だが致し方無いだろう。十刃という立場を賭けた破面同士の戦いは基本的に殺し合いだ。

 故にノイトラは自分を殺してまで最強を目指しているのだと、スタークはそう思い込んでしまっていた。

 

 そんな事とはいざ知らず、ノイトラは依然としてその態度を崩さない。

 勘違いしたままのスタークは、遣る瀬無い思いを抱きながらも、それに対抗する事にした。

 

 二人は真正面から視線を合わせる。

 すると先程までの緩い空気が一転。張り詰めた空気が、周囲に広がって行く。

 互いに睨み合う形となった今の二人の霊圧を映像化すれば、まるでそれを中心に二つの壁が鬩ぎ合っている様な光景が其処には広がっている事だろう。

 

 だがそんな殺伐とした雰囲気は、ほんの少しの間しか続かなかった。

 ノイトラは気の知れた仲間内でのシリアスが嫌いなのだ。

 

 

「―――んで、俺が勝ったらアンタは俺のパシリな」

 

 

 ノイトラがそう言った直後、ハリベルを除いた全員がずっこけた。

 初めはスタークと同じ誤解を抱いていたリリネットは、ノイトラの真意を知るや否や、腹を抱えて大爆笑し始める。

 ミラ・ローズの拘束から逃れたテスラも、相変わらずだな、と言わんばかりに苦笑を浮かべていた。

 

 

「おいこら待て!! この流れからどうしてそうなった!!?」

 

「そういや喉が渇いたな。何か飲み物持って来いよ」

 

「いきなりパシリ扱い!? まだ勝負も何もしてねぇだろ!?」

 

「うっせぇな。遅かれ早かれそうなるんだ。別に問題無ぇだろ」

 

「問題しか無ぇよ!!!」

 

 

 普段は余り大声を上げないスタークだが、ノイトラの弄りがある時は何時も決まってそうなる。

 リリネットも参加すれば更に顕著だ。

 

 

「うっさいぞパシリー。あたしはリンゴジュースでいいぞー」

 

「お前も便乗すんなリリネット!!」

 

「ククッ、ではついでに私の分も頼もうか」

 

「ハリベルお前もかよぉ!!!」

 

 

 意外とハリベルもノリが良いらしい。

 まさかの人物の参戦に、スタークは頭を抱えたのだった。

 

 こうしてスターク弄りは召集時間の寸前まで続き、それに気付いたノイトラとチルッチは慌てて移動し始める羽目になった。

 

 

 




ドン・パニーニさん生存。
忠犬テスラ、さり気に大幅強化。
孤狼さんパシリ化計画始動。
ちなみに蔦嬢さんの死亡フラグ回収はまだ先なんじゃよ。

あと今回の話は見直して修正したら何故か文章が微妙になった感が否めないので、後でもう一度見直します。





捏造設定及び超展開纏め
①十刃落ちメンバーは成長限界あり。
・三人共向上心とか高そうなのに、あの程度の実力なのは何故?と思って捏造。
・虚と死神の魂魄の境界線を破る事で、魂魄の持つ限界を超えた強化を可能とした筈が、結構個人差が見られるし。
・一番可能性として考えてるのは、十刃落ちメンバーは完成前の不完全な崩玉で破面化した影響かなと。
②十刃の中で真面目に鍛錬してるのは下乳さんぐらい。
・孤狼さんは鍛錬するより寝る方を優先するかと。
・大帝さんは、「そんな事せずとも儂は強い。だって“ネ申”だもの」的な。
・虚無さんはさり気にやってそう。第二階層した時、やはり扱いが難しいとか零してたので、練習してたっぽい。
・ゲスプーンさんは敵をぶっ殺しまくって強くなったっぽい。
・豹王さんは…どうかな?
・後はテキトー。藍染様ばんざぁぁぁい!!引き籠って研究漬け。虚喰えば全部取り込めるので必要無し。食って寝る。等々。
③忠犬の潜在能力は高い。
・涙流して息絶えるシーンを見て、良くここまで生きてたな、と私は感心してました。
・それに好きなキャラなので、ちと優遇してみました。
④忠犬無双。
・帰刃形態で、アヨンと取っ組み合いの激戦を繰り広げている光景をイメージすると…何かしっくり来た。



ちとリアル事情により予定変更して、修正作業は本当に暇な時に限定。誤字修正は別ですが。
基本的に書き溜め優先でいきます。
何処かに時間売ってないかな…(笑

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