三日月は流離う   作:がんめんきょうき

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今回は完全にネタ回です。多分好き嫌い別れると思うので御注意を。
作者の文章力が足りず、シリアルにも出来ませんでした…。


第二十五話 虚無と黒幕と、三日月の反撃と…

 先程から僅かに感じる鈍痛に、ノイトラはやや眉を潜めた。見れば白装束の、腹部の中心に当たる位置のみが破けている。

 だが素手である右手から繰り出された打撃だった御蔭か、ダメージはそれ程でも無い。

 鋼皮のみならず、その内側までも相当な頑丈さを誇るノイトラだ。骨や内臓は何の問題も無く、外側から見ると僅かに痣が出来ている程度だった。

 

 

「まさかあのタイミングで…かよ」

 

 

 正直言って失念していた。確かに夜一は藍染との戦いの中でも、溜めも構えも一切無く無拍子で瞬閧を発動させていたではないか。

 だがそれを承知していたとしても、あの状況下に於いて上手く対応出来たかと聞かれれば怪しい。

 如何にそれなりの力を持つとは言え、ノイトラの中身は凡人だ。

 一つの事に集中している中、更にもう一つについて思考を割く等という器用な真似が出来る筈が無い。

 

 ―――これでは人に油断するなと言える立場では無い。

 チルッチに対しては、元々彼女が同族以外を見下す傾向が頗る強かった為に忠告した心算だった。

 だが言った本人がこれでは、全く以て示しが付かないではないか。ノイトラは改めて反省した。

 

 だが彼の持つ事情としては止むを得ない部分もある。

 種族どころか女であるだけで見下し、自分こそが最強であると自己顕示欲が頗る強かった、ノイトラ・ジルガ本来の人格。凡人故に要領も悪く、用心深いが抜けた部分も多かった、憑依した人格。

 この二つの内、後者がやや勝った状態で混ざり合った結果、非常に中途半端なものが出来上がってしまったのだ。

 差別思考等の大部分は消え失せたのだが、名残はある。簡単に言えば人格がかなり理性的になり、多少思慮深くなっただけ、という感じだ。

 理由はあったにせよ、一角と対峙した時に斬魄刀も用いず、彼を自分が高みへ上る為の踏み台の様に扱った事も、その影響を受けているかもしれない。

 

 

「どうすっかな…」

 

 

 地面に叩き付けられた衝撃により出来たクレーター。その中心部にて横たわったまま、唸り声を上げながら悩む。

 やはり現時点で持っている手の内を全て晒す覚悟で掛かるか、それとも帰刃して拮抗状態へと持ち込んで時間稼ぎするか否か。

 ノイトラ自身にその気が無くとも、想定外の人物との戦いが多い最近だ。

 特に手の内については、相手の虚を突く為の手段として出来る限り公開せずに秘匿して置きたいところだ。

 帰刃についても言わずもがな。

 何せ手が六本になるという何の変哲も無い能力だ。スペックも上がるとは言え、事前に知られてしまえば幾らでも対策を取られてしまう。

 並大抵の策であれば力技で跳ね除けられる自信はあるが、これが喜助であればそうも言ってられない。

 

 

「帰刃は―――やっぱ駄目だな…」

 

 

 ノイトラが帰刃する事を拒む一番の理由は―――やはり勘だ。

 先程から囁くのだ。此処で帰刃してはならないと。

 そして同時に感じる―――まるで誰かの掌の上で踊らされている様な妙な感覚。

 任務開始から現状まで至る経緯の全てが仕組まれたものなのではと疑問に思う程に。

 

 だが夜一が正真正銘の全力を出した今、何にしろ早急に判断せねばならない。

 それに左脚のみとは言え、特製手甲も残っている。今の彼女がそれで蹴撃を繰り出して来れば、流石のノイトラでも耐え切れる自信は無かった。

 だが所詮は試作品という事か。先程ノイトラの繰り出した本気の振り下ろしで三個一気に破壊出来た事から、手甲自体の耐久度は低いらしい。

 それから想像するに、瞬閧の力で攻撃力等が強化されているとは言え、それを長時間維持出来るとも考え難い。

 所詮は希望的観測だが、ほんの数回程度使用すれば内部崩壊してしまう可能性もある。

 

 だが更に厄介な点がある。それは夜一が全体的に身軽になったという事だ。

 先程を上回る動きで隙を作り出し、其処に左脚で必殺の蹴撃を捻じ込むといった戦法も取ってきそうだ。

 幾ら手甲が脆いとは言え、その様な真似をされては自壊を待つ所の話では無い。

 

 

「さて、と」

 

 

 ノイトラはそう呟くと、クレーターの中から身体を起こして立ち上がる。

 探査神経を発動してみると、夜一は微動だにしていない。未だ遠くで此方の様子を探っている様だ。

 幸いにも周囲は木々が生い茂った森林地帯の中心部で、しかも砂塵が舞っている為に遠方から此方の姿を確認出来る状態では無い。

 戦闘再開するにしても未だ余裕があると確認したノイトラは、腰の鎖を引っ張り始めると、やや遠くに転がっていた己の斬魄刀を手元まで手繰り寄せた。

 柄を握って軽く横に一振りすると、一先ずそれを背中に背負う。

 

 すると直後に感じ慣れた刺々しい霊圧が肌を刺した。

 間違い無くチルッチの帰刃形態のものだ。

 霊圧の位置から判断するに、彼女はルピのカバーに回ったらしい。

 近くには復活したらしい冬獅郎と、その後ろには拘束から逃れたらしい弓親と乱菊が居る。

 一角については相変わらず微弱な霊圧反応しか感じられず、復活の兆しは見えない。

 

 

「ってか時間掛かり過ぎじゃねぇか…?」

 

 

 ―――早くしてくれウル坊よ。

 ノイトラは内心で頼みの綱であるウルキオラにそう念じた。

 後で気付いた事だが、本来ならば、織姫が虚夜宮へ連れて行かれるのは後日だ。その事を踏まえると、事前に伝えられた任務内容とは食い違いがあるのが判る。

 だがその時は任務開始直後。そんな事を考えている場合では無いと、頭の隅に留めつつ気にしない事にした。

 藍染を含めた破面達以外には認識不可能な特殊な霊膜を張るという腕輪を装着させてしまえば、もはや確保したと言っても過言では無いのだから。

 

 その直後、ノイトラの立って居る場所の近くに、何かが凄まじい勢いで落下して来た。

 

 

「っ、ワンダーワイス!?」

 

「アア゛…ウー…」

 

 

 それは喜助と対峙していた筈のワンダーワイスだった。

 その姿は満身創痍。白装束もボロボロで、上半身はもはや剥き出しにも等しい状態となっていた。

 幸いにも深い傷は無さそうだが、広範囲に亘って血が滲み出ている。

 先程まで浮かべていた表情は一転、恐怖に怯えたものへと変化していた。

 

 その原因は一つしか無い。喜助だ。

 恐らく彼の天才的頭脳からなる戦略と策略に只管翻弄され続けたのだろう。序盤は自分が圧倒していたにも拘らずだ。

 だとすればワンダーワイスの抱いた恐怖は未知に対するもの。この怯えっぷりを見れば一目瞭然だ。

 単純明快に実力の差を示されるより、次に何をされるのか一切不明な不気味さを感じさせる方がより恐怖を煽るもの。

 古来より人は自身の理解が及ばない事象に対する反応は顕著だ。

 種族が異なるにしても、精神構造は基本的に人とそう変わりない破面にとっても、それは共通しているのだろう。

 

 

「大丈夫かよ、オイ」

 

 

 ノイトラは直ぐ様ワンダーワイスの元へと駆け寄る。

 やはり想像した通り、身体に刻まれた無数の傷には、喜助の斬魄刀が持つ紅色の霊圧の名残が見て取れた。

 取り敢えず酷いのは見た目だけであり、例え暫く放って置いても死ぬ事は無いだろう。

 

 ノイトラは近くに膝を下ろすと、優しい手付きでその所々に残った白装束を捲っては、その傷の規模を丁寧に確認してゆく。

 そんな彼の腕の袖を、ワンダーワイスは震える手で掴んだ。

 

 

「…オマエ」

 

「…ウー…」

 

 

 思わず見返してみると、ワンダーワイスの目には何か縋る様なものが感じられた。

 まるで親に助けを求める子供だ。外見上は年相応の反応と言える。

 だがその感情を向けられる側となったノイトラの心境としては微妙だった。

 

 ワンダーワイスは兵器だ。それも藍染の開発した。

 喜助が駆け付けた瞬間に見せた反応も含め、他にも何を仕込まれているのか全く不明。

 こうして近くに居る間も、実は当人の知らぬ内に遠隔にて此方の霊圧等を解析しているかもしれない。

 ノイトラの立てた計画の中では、ワンダーワイスの生存は含まれてはいない。

 任務開始時点で飴玉を上げて頭を撫でたり、共に和んだりしたのも、特に意識して仲を深めようとした訳でも無い。只の子供に対する触れ合いの一環だ。

 今こうして怪我の具合を確認しているのだって、同じ組織の一員として当たり前の行動である。

 

 だが情が湧いていないと言えば嘘になる。ここまで懐かれれば、その者の性格が歪んでいない限りは必ずそうなるだろう。

 だが本当にワンダーワイスを救うとなれば、到底片手間で行える様なものでは無い。下手すれば目的の一部を犠牲にしなければならなくなる可能性もある。

 彼が持つ凶暴性や狂気に加え、藍染の仕込み等を全て取り払った上で、来るべき重國との戦いを回避させない限り、生存させる事は不可能。

 そしてそれ等を成すには間違い無く藍染と相対せねばならなくなる。

 剣八に続き、重國の事を脅威認定している彼の事だ。流刃若火を封じる唯一の手段を奪う様な真似を許す筈が無い。

 

 現時点では、例えワンダーワイスが死ぬ場面に居合わせたとしても見捨てる事は可能なレベルだ。

 罪悪感は抱くだろうし、心は痛むだろうが、その程度の仲でしかない。

 故にこれ以上ワンダーワイスに歩み寄る様な真似をする事も、させる心算もノイトラには無かった。

 自分は超人とは違う。出来る範囲も、受け入れられる範囲も決まっている。

 非情な選択ではあるが、超過分は割り切らねばならないと。

 

 

「…放せ糞餓鬼」

 

「ウ…?」

 

 

 そう考えたノイトラは、此処は敢えて突き放すという選択をした。

 突然のその豹変振りに驚愕したのか、頻りに瞬きを始めるワンダーワイスに、内心で申し訳無いとは思いつつ。

 

 

「そんなに喜助(アイツ)が怖ぇんなら、此処でビクビクしながら隠れてろ。テメェみたいな雑魚は戦場(ここ)には必要無ぇ、後は俺が全部やる」

 

 

 だが根っからの御人好しがいきなり冷徹な態度を取ろうと思っても不可能な訳で。

 多少捻くれているが、基本的に彼は嘘が付けない正直者だ。例え考えの通りの台詞を口に出せたとしても、しっかり意識していなければ本音が顔に出てしまう程に。

 

 この発言を別に捉えれば、後は自分に任せて大人しくしていろ、という意味にも取れる。

 完全にツンデレ語である。

 此処にテスラが居合わせたならば、まず確実にそう捉えて苦笑を浮かべていただろう。

 雑魚は消えろ、死ね、等といったフレーズがあれば、また違っていたのかもしれないが、どちらにせよ余計なものが混じって台無しになっていた可能性が高い。

 

 

「アー…? ウー…!!」

 

 

 人の感情に敏感なワンダーワイスが気付かない筈が無い。

 表面上の態度は冷たいが、何処か温かいものを感じるノイトラに対し、一度だけ首を傾げたが、直後に理解した。

 良く解らないが、結局彼は自分の為に動こうとしてくれているのだと。

 

 此方に背中を向けて立ち上がったノイトラへ、ワンダーワイスは光り輝く眼差しを向けた。

 ―――本人の与り知らぬ所で好感度を上げている者が、今此処にもう一人出来上がった瞬間だった。

 

 

「いやー、ちょっとやり過ぎちゃいましたかねー?」

 

「むしろ逆じゃろう。完全に仕留める気でかからんでどうするんじゃ馬鹿者め」

 

「そうは言っても、あの不思議な技を連発されては流石のアタシだって手元が狂いますよ。夜一サンだって同じでしょうに」

 

「相手の問題じゃ。おぬしと一緒にするでないわ」

 

 

 そんなノイトラの前へ、上空より降り立った二つの人影。

 彼等は戦場とは言えない緊張感の失せた声で口論している。

 言うまでも無く、喜助に夜一だ。

 如何やら何時の間にか合流していたらしい。

 

 見れば喜助の全身は怪我一つ無い至って普通の状態。

 タイミングは定かでは無いが、やはり虚弾が直撃する以前より携帯用義骸と入れ替わっていた様だ。

 そしてその事実に驚愕するワンダーワイスの不意を突いて戦況を引っ繰り返し、肉体的にも精神的にも追い詰めたのが今の状況なのだろう。

 

 ノイトラは内心で舌打ちした。

 これではワンダーワイスを此処に置き去りにして戦線復帰するという、ものの数秒で立てた計画が実行に移せないではないかと。

 

 実際、二人がワンダーワイスを放置してくれるかと言えば確実に否だろう。

 特に喜助等は直接対峙した分、その異常性に気付いている筈だ。必要とあらば非情にも冷酷にもなれる彼が、見逃すとは思えない。 

 完全に息の根を止めるか、若しくは完全に無力化した後、自分用か尸魂界への研究材料として捕獲する可能性だってある。

 本来の歴史を辿らせる為には、ワンダーワイスの存在も必須だ。それだけは避けねばならない。

 

 

「しかし…とんでもなく硬いのう、おぬしの鋼皮とやらは」

 

 

 特製手甲は無しだが、瞬閧状態の打撃を食らったにも拘らず平然としているノイトラを見るや否や、何処か呆れた様な表情を浮かべた。

 だがその内心は別。一応想定してはいたのだが、やはり実際に欠片も堪えた様子が無いのを見るのは衝撃的だった。

 驚異的な攻撃力に、鋭い勘、移動速度、凄まじい硬度を持つ鋼皮。流石は十刃のトップクラスと言うべきか。

 しかも解放せずにこれだ。解放後は少なくとも、現時点での実力は倍以上に膨れ上がる事は確実。

 

 だが一向にそれをする仕草を見せないのは如何いう事なのか。

 此方を警戒しているのか、舐めているのか。はたまたこの二度目の現世侵攻は只の牽制―――または調査に過ぎず、全力を出す必要が無いのか。

 夜一は瞬閧を解かぬまま、ノイトラの反応を待った。

 

 

「同感ッスねー。しかも特製手甲(あれ)を一度に三個も破壊するなんて……いやー、ちょっと自信無くしちゃいそうッス」

 

「…そいつぁ悪かったな」

 

 

 喜助は肩を竦めながら軽い口調でそう零す。

 態度はふざけているが、その目は鋭利に輝いているのを確認したノイトラは―――遂に選択した。

 この窮地に対し危機感を覚える以外にも、何処か楽しんでいる。そんな自分に見て見ぬフリをしながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ウルキオラは自身の任務を終えた後、一時的に虚夜宮へと帰還していた。

 本来であれば、彼は現世の戦力に尸魂界の注目を逸らしている間、井上織姫も一緒に連れ帰る予定であった。

 だが藍染は何を考えているのか、任務開始直後にウルキオラを呼び出すと、突如として任務内容の変更を言い渡したのだ。

 

 確保するのでは無く、特殊な霊膜を張る腕輪を装着させて自分達以外の存在から完全に認識出来ぬ様にする事。

 虚夜宮に移動するまでに十二時間という僅かな猶予を与え、その間に誰か一人にのみ別れを告げる事を許可するという条件を付け加える事。

 それ等全てを織姫が吞んだのを確認した後、一度虚夜宮に帰還する事。

 

 ウルキオラとしては、藍染が態々細かな条件を付け加えた理由については理解していた。

 織姫が虚夜宮に移動する際、彼女の思考をやや此方寄りに持ち込む事で抵抗する意志を奪い、尸魂界の認識を誘拐されたのでは無く彼女自ら裏切ったのだと誤認させる。その為の伏線だろう。

 これが藍染にとっては呼吸に等しく容易に考え出された案であるのは想像に難くない。

 玉座の間へと歩を進めながら、ウルキオラはその底知れない頭脳に驚愕すると同時に納得した。

 

 

「ウルキオラ・シファー、只今戻りました」

 

 

 扉が自動的に開いた後、中に入る。

 其処には相変わらず余裕溢れる態度で高台の玉座に腰掛ける藍染の姿があった。

 

 

「ああ、おかえり。その様子だと上手くいった様だね」

 

「はい。万事抜かりなく」

 

 

 藍染の傍らにはギンしか居らず、東仙の姿が見当たらない。

 そして入口側の壁には何時ぞやの様に映像が浮かび上がっており、それには現世にて死神達と激闘を繰り広げている仲間達の姿が映っていた。

 

 

「それは…」

 

「少し気になってね。見始めたのはさっきだよ」

 

 

 ウルキオラの抱いた疑問を先読みした藍染は即座に返答した。

 藍染は常に明確な未来を見通しているのは明らかであり、現在の様に態々状況を確認する必要性は皆無の筈。

 そう真っ先に疑問に思ったが、何か別の思惑があるのだろうと、ウルキオラは其処で思考を止めた。

 

 映像は四つ。グリムジョー、ルピ、ワンダーワイス、そしてノイトラの戦闘風景だ。

 現状としては皆優勢。取り敢えずは想定の範囲内だ。

 一護の見せた謎の仮面。それに伴う力の増大には興味を持ったが、それだけだ。

 未解放のグリムジョーをやっと圧倒出来る程度では、警戒するに値しない。

 

 だが明らかにおかしいと思わしきものがあった。

 ワンダーワイスと対峙している喜助だ。

 余りに呆気無さ過ぎる。

 現世の二大戦力の片割れが、あの程度の実力な訳が無い。

 

 

「…おや、何やら状況が動きそうだね」

 

「!!」

 

 

 藍染がそう零した時、其々の戦況に劇的な変化が起こった。

 完全勝利まで後一歩の状態だった筈のグリムジョーは、暫し横槍が入ったかと思うと、次の瞬間再び仮面を被った一護に圧倒され始めた。

 胸元や手首に重傷を負っているにも拘らず、まるでそれを初めから無かった様にして超高速で動き回り、斬魄刀を振るう。

 慌てて対応するグリムジョーだったが、彼自身も相当な怪我を負っている影響なのか、その反応は鈍い。

 見る見る内に一太刀、また一太刀と斬撃の直撃を受けていった。

 

 乱菊に止めを刺そうとしたルピは、戦線復帰した冬獅郎の手によって殆どの触手を封じられた上で無数の氷柱に周囲を取り囲まれていた。

 もはや為す術が無い。今にも止めを刺されんとしている。

 

 完全に優勢であったワンダーワイスだったが、その追い詰めていた筈の喜助の全身が突然膨張したかと思うと、紙吹雪を撒き散らしながら破裂。

 奇想天外な事態に硬直していると、その背後から突然現れる本物の喜助。

 咄嗟に振り向く程度の反応は出来たが、防御までは無理だったらしい。

 直後に紅色の斬撃の直撃を食らい、吹き飛ばされるワンダーワイス。

 自身の理解が及ばない事態に陥った事で混乱したのだろう。顔に焦燥を浮かべながら、見え見えな動作で虚弾を放たんと拳を構える。

 だが喜助は瞬歩で間合いを詰めると、それに斬魄刀の切っ先を当て、固められていた霊圧を拡散。虚弾の発射を阻止した。

 顔色を青ざめるワンダーワイス目掛け、更に容赦無く斬魄刀を振るう。

 

 先程から激しい打ち合いを繰広げていたノイトラは、隙を突いて夜一の装備を粉砕し、虚弾の応用技と思わしきもので一気に追い討ちを掛けた。

 これには藍染も思わず感心した様で、ほう、という声を漏らした。

 喜助と同等の二大戦力の片割れたる夜一を押し切ったというのもそうだが、虚閃と比較すれば幾分か連発が可能とは言え、単発技には変わり無い虚弾を此方の想像も付かない方法で高速連射する姿には、流石のウルキオラも瞠目した。

 

 だがそれは罠。事前に察知していたらしいノイトラが響転で一旦その場を離れたかと思うと、其処には無傷の夜一が。

 互いに構えたまま睨み合う二人。

 チルッチが帰刃してルピの加勢へ向かったのを皮切りに、再び激突。

 夜一の策を完全に見破り、今度こそノイトラの勝利かと思われた次の瞬間、その想定は引っ繰り返される。

 斬魄刀を弾かれ、無防備な体勢へと陥ったノイトラは、そのまま強烈な一撃を腹部へ食らい、地面へと吹き飛ばされてしまったのだ。

 

 

「…藍染様」

 

「既に要を向かわせてある。間も無く撤退させる手筈になってるから安心して良いよ」

 

 

 この状況は流石に拙いのでは、というウルキオラの心情を察していたのか、藍染は即座にそう返した。

 だがその表情は何処か楽しげで、欠片も危機感を抱いている風には思えない。

 寧ろこの状況に持ち込まれる事を端から期待していた様に見受けられた。

 だとすれば如何に手筈を取っているとはいえ、直ぐ様撤退させるとは思えない。

 恐らくギリギリのタイミングまで行く末を見守りたいのだろう。

 

 考えてみれば、藍染の行動は初めから妙だった。

 何故任務が開始するまで変更点を伝える事をしなかったのか。

 何故自身の手勢が劣勢に陥っているにも拘らず、素早く撤退の手筈を取ろうとしないのか。

 

 ウルキオラは今迄の自身の行動、そして藍染が何に興味を示しているのかを思い返し、其処で気付いた。

 藍染は初めから自分が第三者たるノイトラへ事前に任務内容を伝える事を想定していたのだろう。

 そしてそのノイトラが、情報とは異なる状況へと置かれ、追い詰められる事で如何なる行動を取るのかを観察したいのだ。

 

 正直言えば、ウルキオラ自身も興味はある。

 あの時本能で感じた、ノイトラが隠し持っている実力の強大さ。

 加えて以前と違って思慮深い部分を見せる様になった彼の事だ。霊圧の増大のみならず、何か色々と別の手の内も持っているに違い無い。

 方法としては卑怯な形ではあるが、その片鱗を見れるとなれば、ウルキオラも映像に釘付けになるのも致し方無かった。

 

 

「…成る程、この期に及んでも尚解放無し(それ)を選択するか」

 

 

 ―――やはり彼は面白いね。

 この展開が読めていたのか如何かは定かでは無いが、藍染はそう呟くと同時に笑みを深めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 瞬閧を発動した本気の夜一に加え、此方を完全に仕留める気でいる喜助。

 この二人を同時に相手する事になるとは、全く以て想定外だ。とことんツイてない。

 

 そんな状況を打破すべく、ノイトラは遂に最後の手段を選択した。

 悪役らしく、だが同時に馬鹿らしいとも取れる内容であったが、帰刃を避けるのであれば取らざるを得なかった。

 

 

「っ!!」

 

「いきなりッスか!!」

 

 

 ノイトラは瞬時に霊圧の膜を全身に纏うと、無拍子に複数の虚弾を放った。

 夜一と喜助は互いに左右へ離れる様にしてその場を跳んで回避する。

 そう間を置かずして再び戻ってくるだろうが、ノイトラにとってはその僅かな時間だけで十分だった。

 

 

「なっ!?」

 

 

 その声を漏らしたのは喜助。

 何せこのまま交戦状態に入るのかと思いきや、そのノイトラは満身創痍のワンダーワイスを抱えて上空まで跳んでいたのだから。

 

 慌ててその後を追い始めるが、既にノイトラはチルッチ達と合流していた。

 

 

「の、ノイトラ!?」

 

「…大丈夫なの?」

 

 

 夜一の一撃で見事なまでに吹き飛ばされた姿を見ていたのだろう、ルピは驚愕の声を漏らした。

 逆にチルッチは至極落ち着いた様子で、刃の翼で周囲をけん制しつつ、ノイトラの剥き出しの腹部に視線を向けながら声を掛けた。

 

 だがノイトラは無言のまま、ワンダーワイスをチルッチに渡すと、背中の斬魄刀の柄に手を掛けた。

 

 

「取り敢えず低高度を保った状態で、出来る限り遠くに逃げろ。巻き込まれたくなけりゃな」

 

「…は? それってどういう―――ッ!?」

 

 

 ルピの疑問に答える事無く、ノイトラは斬魄刀を斜め下へ放り投げた。

 鎖が限界まで伸び切る直前、鎖の根本を掴んで大きく横に振るう。

 それは地面から伸びた氷柱に捕えられていた六本の触手を、あろう事かそれごと粉砕したのだ。

 

 

「いきなりなにすんのさ!!」

 

 

 即座にルピから抗議の声が上がる。

 拘束から逃れて自由の身になったのは良いものの、御蔭で殆どの触手が短くなってしまった。

 この帰刃形態の売りであるリーチの長さを潰さ、先端から棘を生やす事も出来無い。

 一応は肉体の一部である為、自然再生はする。だが短時間では不可能。

 つまりこの任務に於いて、もはやルピは完全に役立たずと化してしまったのである。そう考えるとこの反応も致し方無いだろう。

 

 

「もしかして…使うの?」

 

「………」

 

 

 協力するのでは無き、避難を指示するノイトラの意図。

 それを何となく察したチルッチは彼に問い掛けた。

 返答は無かったが、その目を見れば一目瞭然だった。

 

 

「そう…じゃああんた達、行くわよ」

 

「ちょっと!! ボクには何がなんだか―――」

 

「黙りなさい、舌噛むわよ!!」

 

「意味わかんない…ってうひゃあああああぁぁぁ!!!」

 

 

 チルッチはその長い手でワンダーワイスとルピを其々に抱えると、一気にその場から急降下する。

 限界まで高度を下げた後、大きく羽ばたきながら高速で飛翔して行った。

 それを見送りながら、ノイトラは腰の鎖を手前に引き、斬魄刀を再び手元に戻す。

 

 

「…やるか」

 

 

 斬魄刀をゆったりとした仕草で背中に背負うと、ノイトラは深呼吸を行う。

 やはり霊子が薄い分、何処と無く息苦しい。

 だが気を引き締める分には丁度良い刺激だった。

 

 やがて自身の周囲を取り囲む様にして、五つの霊圧が展開する。

 視界に確認出来るのは、やはりこの場に於ける一番の実力者たる喜助と夜一。

 

 

「…追い掛けねぇのか?」

 

「いえいえ、ここで優先すべきはアナタの方だと判断したまででしてねー。申し訳ないッスけど―――」

 

 

 ―――袋叩きにさせていただきます。

 喜助はそう言い終えると、己の斬魄刀を構えた。

 隣に立つ夜一も、左脚をやや後ろに移動させて腰を落とす。

 

 視界の外に居るであろう、残り三人の死神達も同様らしい。

 先程から苦戦していたルピを上回る実力の持ち主であると悟ったのか、切っ先を向けられているノイトラにまでその緊張感が伝わって来ていた。

 

 

「―――折角だから教えといてやる」

 

「…いきなりなんスか?」

 

 

 ―――さあ、始めるか。

 ノイトラはそう内心で呟いた。

 感情を読まれぬ様に表情筋を固定し、何事にも動じない鉄仮面を作り出す。

 腹部と声帯に力を入れ、抑揚が一切無い平坦な声が出る様にする。

 

 

「アンタがさっき不思議って表現した技はな…虚弾ってんだ」

 

 

 そうして準備を終えたノイトラはやがて喜助に視線を向けると―――何と丁寧に自分達破面特有の技についての説明を始めた。

 余りに突拍子も無い意味不明な行動である。

 如何に些細な内容だとしても、徒に自分達の情報を漏らすのは迂闊だとして、名は語っても階級等の詳細までは言及しなかったにも拘らずだ。

 明らかに思考と行動が矛盾している。

 

 

「虚弾…ですか。それは虚閃とは別物と思っても?」

 

「自分の霊圧を放つって意味合いでは同類なんだろうが、コイツは虚閃より少ない霊圧で済む」

 

「…へぇ、だからあんなに速いんスねー」

 

 

 喜助はそんなノイトラの態度を不審に思いつつ、構えを解かぬまま問い掛ける。

 一切の邪魔も入る事無く、その会話はスムーズに進んで行く。

 他の四人はそれに聞き入っている様で、構えた体勢から一向に動く気配が無い。

 

 ―――幾ら何でもチョロ過ぎではなかろうか。

 一種の賭けでもあったが、意図してこの状況へ持ち込んだノイトラは内心ですかさずツッコんだ。

 これは作戦の一つ、この世界に於ける“敵の説明は素直に聞く法則”を利用し、喜助達が襲い掛かるタイミングを遅らせるというものだった。

 確かに馬鹿げている。普通なら通用する訳が無いと思うだろう。

 

 だがこの状況を見ろ。まだ解説を始めたばかりだというのに、この嵌り様である。

 夜一辺りは途中で不意討ちでも仕掛けて来るかと思っていたが、どうやら彼女もその法則からは逃れられないらしい。

 ―――本当に訳が解らない世界だ。

 ノイトラは思わず全身から脱力したくなった。

 状況が切迫していなければ間違い無くそうなっていた。

 恐らくその法則が通用しない例外は只一人。

 空座町決戦時、スタークが話しているにも拘らず、繰り返し攻撃を叩き込まんとしていた京楽春水のみなのだろう。

 

 

「速度は虚閃の二十倍。初見じゃまず対応出来無ぇだろうな」

 

「まったくもってその通りッスねー。実際アタシもワンダーワイス(あのヒト)を相手にしてたときは苦労しましたし…」

 

「…早い段階で攻略しておいて良く言うぜ」

 

 

 緩み掛けた気を引き締めつつ、ノイトラは周囲を警戒しつつ、喜助との会話を続ける。

 ふと試しに僅かな殺気を放つ事で敢えてプレッシャーを掛けてみる。

 それには喜助のみならず、他の四人も思わず身構えた。

 ―――流石にコレには反応するか。

 小針で肌を刺されているかの様な空気から、切っ掛けがあれば直ぐ様襲い掛かって来るのは想像に難くない。

 

 だがやはり想像した通り、反応が遅い。

 これは先程の影響。この法則に囚われた者は―――必ず後手に回るのだ。

 例えそれがほんの一瞬の間のみだったとしても、この世界の戦場に於いては致命的である。

 

 考えてみれば、思い通りに物事が運んだのはこれが初めてである。

 だがそれで浮かれる程、ノイトラは単純ではない。

 寧ろ逆に後で何か反動が起こるのではと、変に警戒し始める程に臆病な思考の持ち主だ。

 例えばこの任務の後、前回の様に藍染が余計な発言をしたり。後はルキアの様に、明らかに史実以上の大怪我を負う者が出て来たり等々。

 只でさえ今後の課題や悩み等を抱えている現状だ。これ以上考えるべき事項が増えたりすれば、完全に凡人としてのキャパシティを超えてしまう。

 そしてその超過分がストレス、ダメージの順へ変換され、胃へと降り掛かるのは確実だ。

 

 だが幸いにも、今のノイトラは其処まで頭の回る状態では無かった。

 特に変化も無いまま、彼は淡々と作戦を実行し続ける。

 

 

「んでもって扱いやすい分、コツを掴めば色々と応用が利く技でな…」

 

 

 やがて一旦言葉を切って間を置くと―――直後に霊圧を全開放した。

 正にこの状況を待っていましたと言わんばかりに。

 

 

「少し工夫すりゃ―――こんな使い方も出来る」

 

 

 それは現時点で出せる限界値。下位十刃の帰刃形態に匹敵し、下手すれば超える程に膨大なもの。

 だが実を言えば上位十刃にとってはそれ程珍しい事でも無かったりする。

 護廷十三隊の隊長格と席官の様に、彼等の実力は想像以上に隔絶しているのだ。

 

 そしてノイトラは再び全身を霊圧の膜で覆う。

 予め意識して置いた御蔭か、無数の霊圧の層も瞬く間に形成され、何時でも虚弾が発射可能な状態へと移行した。

 前回はウルキオラの制止によって不発に終わったが、今は遮るものも何も無い。

 後は本人の意思一つで開戦の狼煙を上げるだけだ。

 

 

「迂闊な…!!」

 

「っ!! 皆サン避けて下さい!!!」

 

 

 後手に回った分反応が遅れ、まんまとノイトラの先制行動を許した五人。

 やはり最も早く動いたのは夜一。吐き捨てる様にして呟いた言葉は、恐らく自分に対してのものだろう。

 それに続いて喜助。見覚えのあるノイトラのその姿に、浮かび上がる虚弾の発射の予兆である霊圧の層の存在に気付くと、即座に周囲へ向けて声を荒げ注意を促した。

 

 三番目に反応し、ノイトラへ斬り掛かる事で行動を阻止しようと考えていた冬獅郎だったが、焦燥に駆られた喜助の声に思わず踏み出そうとした右足を止めた。

 冬獅郎はルピの攻撃を受けて地面へ落下した後、大気中の水分を支配下に置く事に集中していた為、他の戦況は余り確認出来ていない。

 だが突如として戦場に乱入してきた時点で、ノイトラの実力の高さは察していた。

 まるで初めから其処に居たかの様に移動して来たその速度。彼に接するチルッチとルピの態度。

 そしてそれは先程の更なる霊圧の放出にて確信へ至った。

 

 ―――今の自分の手に負える様な相手では無い。

 現状では致し方無いと、冬獅郎は喜助の呼び掛けに応じ、攻撃よりも回避を優先する事に決めた。

 場合によっては、例え相手が格上だろうとも立ち向かわねばならないが、今は異なる。

 自分には無理でも、此処にはそれを成し得る可能性を持つ実力者が二人も居るのだから。

 ―――喜助については、その得体の知れなさ故に余り信用出来無いのが本音だったが。

 

 

「ちっ!! 世話の焼ける!!」

 

 

 まず優先すべきは、その場で全身を硬直させて身動き一つ取らない弓親と乱菊への対処だ。

 恐らくは霊圧にアテられたのだろう。

 この僅かな時間では、二人を順番に回収するのは不可能だと刹那の内に判断。

 冬獅郎は乱菊の方へ瞬歩で移動すると同時に、無数の氷の粒を集めて形成した雪玉を弓親目掛けて放った。

 

 

「へぶっ!!」

 

 

 拳大のサイズではあったが、凄まじい速度で放たれたそれの持つ威力は尋常では無い。

 冬獅郎が氷の翼を用いて乱菊を抱えたのと同時に、弓親の頭部へと直撃。

 イケメンらしからぬくぐもった声を漏らすと、そのまま勢いに乗って地面へと吹き飛んで行った。

 

 其々の形でノイトラの周囲より引いた五人だったが、残念ながら彼等はとあるミスを犯していた。

 それは初めに展開した包囲網の形と、一時退却する方向にある。

 まるで地面に足を着けて戦っているのと同様に、終始ノイトラとほぼ同じ高度へ留まっていたのだ。

 今の戦場は空中。本当に包囲する意志があるならば、四方八方のみならず上下一帯にも展開すべきだろう。

 理想としては、同じ高度に三人、上下に其々一人ずつ配備する形か。

 

 だが彼等のこのミスはノイトラにとってこれ以上無い好機だった。 

 何せ必然的に虚弾の発射方向が全て一定の高度より下を向く事が無い為、空座町へ直撃する可能性が皆無。

 つまり一般人への被害を気に掛ける必要が無いとなれば、正真正銘全力で戦えるという事に他ならない。

 

 

「…技の内容が少し被っけど、許せスターク」

 

 

 ノイトラは小さく呟いた。

 今から使用するのは、十刃落ちメンバーとの模擬戦の中で編み出した虚弾の応用法、それを技へと昇華したもの。

 然るべき時まで隠して置きたかった切り札の一つでもある。

 前回の任務で出し掛けたのはこれだ。だが今回に限ってはその数が比ぶべくも無い程多い。

 

 ―――どうか死んでくれるなよ。

 密かに内心でそう願いつつ、ノイトラは溜めに溜めたそれを一斉に放った。

 

 

「“虚弾・狂葬曲(アニキラシオン)”」

 

 

 ノイトラの全身より、無数の不可視の弾丸が一斉に放たれた。

 

 

 




ここまで露骨にアホらしい内容書いてるのは久し振りでした。
んでもって次回は本格的に俺tueee再開。それで誘拐編は一先ず終了予定です。





捏造設定及び超展開纏め
①滅火くん<店長
・解放しなければ、相性的に見ても多分良い様にされるのは前者の方かと。
・原作では滅火くんは店長の斬撃を受けても無傷な程に鋼皮が頑丈ですが―――何とかするでしょう。だって店長だし。
・ちなみに何故滅火くんは他の奴放置で店長だけに襲い掛かったのか。何故斬魄刀使わないのか。これ等の理由については完全に捏造。だって藍染様が自分の作品に何もしない訳が無いですし。
②壁に耳(黒幕の)あり、障子に目(黒幕の)あり。
・藍染様「全て掌の上だ」
・月島さん「解せぬ」
③蔦嬢の触手は再生可能。
・斬られれば血も出るし、肉体の一部なのは確実。
・じゃあ普通に治るんじゃね?という推測から捏造。
④敵の説明は素直に聞く法則。
・自身の用いる技や道具の事を説明しながら戦う法則。
・一定以上の実力者は皆、油断からの“なん……だと…”をする法則。
・困った事は全部マユえもんに任せれば解決の法則。
・他にも色々あるよ!!
⑤何で虚弾押しやねん。
・虚閃と虚弾、どちらかと言えば後者の方が実用性高いと思う作者の勝手な思い込みからくる展開。
・作中の連射方法については、孤狼さんが構え無しで虚閃放った姿から妄想を膨らませた結果です。余りツッコまないで下さると助かります(懇願
・タメがある技はみんなロマン技。なので虚閃はロマン技。王虚の閃光はもっとロマン技。使えるのは選ばれし者に限られる。



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