ダイヤのAたち!   作:傍観者改め、介入者

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嘆いても、時間は進む。こういう時は嫌なものです。


第80話 それでも時間は進む

翌日の朝。

 

「元気そうだな、降谷」

 

 

「――――早く投げたい。もう元気なのに」

 

1年生野球部員の主だった者達が、降谷の見舞いに駆けつけていた。

 

 

もう退院間近という事で、病院内でのいこいの広場にて彼らは談笑をしている。

 

 

「相変わらずだね、降谷君は」

春市も、彼が元気そうだったことに安堵する。すでにチームの再始動は始まっている。今後彼は絶対に必要な選手であり、友人でもある。

 

何より退屈しないのだ。このメンバーは。

 

「ラベンダーの花言葉を知らないのに、鈴蘭は知っているんだな。」

沖田が彼の意外な事実に驚いていた。花言葉なんて知らないと思っていたのだ。なのに、その花だけは知っていたのだから驚きものだ。

 

「道民なんだから、まあ知ってるだろ。原産地、だったっけ?」

金丸が出身地の花ぐらいは知っていてもおかしくはないと言う。確かに、その花は北海道で咲くのだ。

 

「うん。よく覚えてないけど、中学時代の壁投げをしてた時に、女の子に貰ったんだ」

 

 

「え!?」

沖田がいち早く反応する辺り、こういう恋愛話には食いつく。何よりも、自分にはなくて、女がらみの話がなさそうな彼にこうしたエピソードがあることに悔しさを覚えた。

 

「そ、そんな。降谷にまで先を越されるなんて――――」

 

「?? そういうのはない。ただ、一人壁投げをしていた僕を、励ましてくれたんだ」

 

彼の話曰く、チーム内で浮いた存在となっていた彼は、腫物のように扱われていた。だが、それでもめげずに頑張れたのは、野球を続けたかったという気持ちがあったからだ。

 

 

そんな孤独な時間、いくら彼でも折れかけた時があった。そんな時に、この花を贈られたのだ。

 

「『再び幸せが訪れる』、野球に出会ったあの頃と同じぐらい、そんな未来が来ることを。それを信じられたのは、その花と彼女のおかげ。そして今がある」

 

しみじみに語る降谷。穏やかな笑みを浮かべる、外見通りの二枚目の笑顔。それがあまりにも日常の彼とは違う。

 

「それで、その彼女とは連絡先とかあるの!?」

食いつく沖田。目をくわっと見開いて、彼に迫る。

 

「相変わらずだな、沖田。少し落ち着け」

大塚が苦笑いをして沖田を締め上げる。

 

「ぐえっ」

かなり格好の悪い悲鳴を上げ、大人しくなる沖田。

 

 

「ううん。その日限り。僕はその子に初めて出会ったけど、それ以来会っていない。ただ、星を見上げるのが好きだって、それだけ。名前も知らない」

 

 

「なんてもったいないんだァァァ!!! 俺に代われ!! 俺ならアタックしてた!!」

大塚の拘束を振りほどき、叫ぶ沖田。

 

 

「「五月蠅い沖田」」

春市と金丸が口をそろえて沖田を黙らせる。

 

 

「アハハハ――――相変わらずだね、沖田君」

東条も苦笑い。

 

「お前にそんなロマンチックな過去があったなんてな!!」

沢村がフンム、と鼻を鳴らしながら驚く。そしてなぜか勝ち誇ったような顔をする。

 

「俺はお前がロマンチックという言葉を知っていることに驚いたな」

金丸が沢村に突っ込む。

 

「俺を何だと思っているんだァァァ!!!」

 

 

「バカだな」

金丸は容赦がなかった。

 

「猪突猛進が似合うな。俺は嫌いじゃないけど」

沖田は笑顔でイマイチニュアンスとずれている。そういうことではないのだ。この状況では。

 

「バカかな」

春市は容赦がなかった。

 

「ごめん。コメントは控えさせてもらっていい?」

東条。その沈黙は言われるよりも辛い。

 

 

「そういうキャラもいいと思うよ。人の特徴をとやかく言うつもりはないよ。俺はね」

大塚は、何か別の視点から何かをしゃべっていた。だが、オブラートに包んでいるようなセリフだった。

 

 

「畜生~~~!!」

 

 

ガラガラ。

 

 

その時、憩いの場に近づく足音が聞こえた。そこには――――

 

「病院ではお静かに」

 

ゴゴゴゴゴゴ、というオーラを出したナースのおばさんが、黒い笑みを浮かべて青道メンバーに注意する。

 

 

「すいませんでした」

一同は一斉に謝る。

 

おばさんが去った後、

 

「まあ、とにかくそういう縁があるのなら、簡単には切れないモノだよ。またどこかで会えるかもしれない。それこそ、ロマンチックな時間はまだ続いていると思うしね」

大塚が降谷に対し、そんな出会いと繋がりは簡単に切れるものではないと諭す。どこかで繋がっているのだと。

 

「うん」

 

「その子は綺麗だった?」

大塚が珍しく言及する。

 

「うん。冬が似合う人だった」

抽象的でよく理解できない表現。

 

「?? 冬が似合う、クールな人なのかな?」

何となくそうなのだろうともう一度尋ねる大塚。

 

「ううん。とても明るい人だった。けど、見た目はそんな感じ」

 

「――――よくわからないな。降谷の感性が解らない――――」

 

 

「察しろよ、エイジ。女性というのは、不思議な生き物なんだ」

沖田がドヤ顔で大塚に言い放つ。大塚はそんな彼に少しむっとなり、

 

「残念なイケメンに言われても説得力ないね。言葉以外」

 

 

「ぬわぁぁぁ!! 泣くぞ!! いい加減泣くぞ!!」

 

 

「あ!! また騒いだら――――」

 

ガシッ!

 

 

 

「ゑ!?」

肩を掴まれた沖田。その背後には、

 

「二度目はないわよ」

おばさんだった。

 

 

あああ!!!! 誰か!! 誰か~~~~!!!!

 

 

ずるずると彼ら視線の向こう側へと引き摺りこまれていった沖田。その光景は一種のホラーのようだった。

 

「――――残念な奴だ」

 

「大塚君の所為だよね――――」

 

 

「そういえば、最近またでかくなったよね、栄治君」

春市が大塚の目線の違いについて気づく。

 

「そうかな。確かに、目線が上がったような気がするけど。サイズも少しは変わったし」

何でもないように話す大塚。

 

「僕もいつの間にか背を抜かされていた。負けない」

そして降谷が対抗心を燃やす。

 

「くそう、俺は蚊帳の外だぜ」

沢村はそんな二人を羨ましそうに睨む。

 

「まあまあ、背の大きさだけで投手の力量が大きく左右されるわけじゃないだろ」

 

「そうだよ。世の中には、170cmに届かない投手だっているし。ほら、東京にいるでしょ? 多彩な変化球で打者を幻惑する技巧派の」

東条が慌てて東京のプロ野球球団のエースの事を紹介する。

 

「ああ。あの小さな巨人と言われた投手かぁ。あのカーブは真似できるか、大塚」

金丸も、東条に続いて同じ球団で背の低い投手がいたと言及する。

 

 

「真似は出来ないかな。あんな遅いカーブはちょっと、うん。ドロップよりも難易度が高いよ。何よりも、僕の投球スタイルに合わない気がする。」

無理無理と大塚が手を振る。

 

 

「まあ、いよいよ背の問題をクリアしたら、大塚も死角がなくなるかもしれないな」

 

 

「いやいや、まだまだ。体の弱さを何とかしないと。最後まで戦える体力がないと、エースははれないさ」

冷静に自分の課題を述べる大塚。おだてられても、彼はいつもの冷静さ。

 

「マジで大塚なら心配いらないな!! 頼もしすぎるぞ」

 

「1年生で大役を貰った意味を、俺は忘れるわけにはいかないしさ。とにかく秋も最善を尽くすよ」

エースナンバーを予選のみとはいえ、背負った彼。

 

 

 

 

 

だからこそ、秋大会は誰を中心に据えるのか。

 

 

それは決まっていたのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

場面は変わり、監督室にやってきた大塚。

 

 

「――――――今、なんて―――――」

 

大塚は、信じられない言葉を聞いた。

 

 

「新チームのエースナンバーを、お前に託そうと思う」

 

 

新しい背番号1。大塚栄治が指名された。

 

 

「―――――俺で、いいんですか?」

 

監督と同じ目線ほどに立っている大塚は、監督の言葉に呆然とする。

 

なぜ自分が選ばれるのか不思議でならないという、そんな素直な感情を抱いた彼に、片岡は――――

 

 

「沢村を推す声もあったが、現状で秋の大会はお前を中心にして戦う必要がある。」

努力して天才に追いすがり、結果を出してきた沢村。決勝のマウンドも、彼は最善を尽くしたのだ。

 

ここまで来て、彼のことを認めない部員はいない。

 

あの大塚栄治に真正面から挑み、自分の長所を磨き続ける彼の姿は、何よりも大きな励みになっていた。

 

「――――俺は監督に、チームに迷惑をかけたんですよ! それなのに、簡単にエースナンバーを背負って、いいんですか?」

 

 

「―――――昨日の話は聞いた。俺のことを思う行動だが、俺はそれをさせる気はない。」

 

「!!!!」

 

昨日―――――

 

大塚栄治は片岡監督に記事の件を相談したのだ。

 

「確かに批判はくるが、お前が責を負う必要はない。最終的な判断を下したのは俺だ。」

 

 

「け、けど!!! それじゃあ監督は――――いつまでたっても――――」

 

この悪い情勢を変えられないじゃないか、と大塚は思った。

 

「あの戦力で、優勝できなかった。甲子園は戦力だけではどうにもならない場所ではある。だが、指導者として至らなかったばかりか、お前たちを、優勝させてやることが出来なかった」

 

 

「―――――監督――――っ」

 

 

「ここ数年で最高の仕上がりだったと俺は考えていた。お前の怪我を含め、見極めることが出来なかったのは、俺の指導者としての落ち度だ。」

 

 

――――違う、そうじゃない。そうではないんです―――っ!!

 

 

叫びたい心を抑え、大塚は尚も理性をもって監督と対話する。

 

 

「俺の!! 俺の所為で!! チームを信頼できなかった、それが柿崎と俺の差です!」

 

 

苦しい時、柿崎はチームメイトに助けを求めていた。チームも柿崎が大きなものを背負っていると知っていた。

 

柿崎は、自然とチームメイトと溶け込んでいた。変に壁を作っていなかった。実力差があるのに、そんな壁すらなかった。

 

 

こんな風に、悩んでいたりもしていなかった。

 

 

「―――――大塚」

 

 

「エースに指名するなら、記事の許可をください。このまま監督が追いやられるぐらいなら、俺はエースの称号なんていらない。独りよがりな投手は、エースじゃない――――っ!?」

 

 

その瞬間、大塚の背筋が凍った。目の前に修羅がいたのだ。

 

 

 

「今の言葉は取り消せ、大塚」

怒りに身を震わせた監督がいた。これまで面と向かって怒られたことがなかった大塚。ここに来て初めて監督の怒りを買ったのだ。

 

 

「エースを目指して、お前に挑んでいる奴らの立場はどうなる?」

 

「!!!」

 

「沢村、降谷。それに東条も。みんなお前に追い付く為に努力を重ね、前に進んでいる。お前がどう思おうと、お前はこのチームの柱だ」

 

 

「―――――――お前が俺の為に行動してくれるのはありがたい。だが、その行いの所為で、お前自身を追い込むことは俺が許さん。お前たちは、自分たちのプレーに集中すればいい。こういうことは、大人の役目だ」

全ての責任を背負おうとするな、と片岡監督は暗に言っていた。

 

こんな時でも、生徒を庇おうとする。教師であり続けようとする監督に、大塚は目頭が熱くなった。

 

 

視界が霞みそうで、そんな自分が情けないと。

 

 

 

「―――――ゆっくり頭を冷やせ。お前にはそういう時間が必要だ。今までは本当に目まぐるしい日々だったからな」

 

 

「――――――はい、取り乱して、すいませんでした」

 

その大きな背中には、悩みや不安、本人が抱え込む葛藤、コンプレックス。

 

 

様々な感情が入り乱れていた。

 

 

 

 

大塚が部屋から出て行ったあと、

 

 

 

「彼。相当思い悩んでいたみたいですね」

高島礼は、そんな大塚の姿と先ほどのやり取りを聞いていた。

 

「ああ。奴はクリス以上に重いものを背負っている。チームの勝利に貢献するために、身を粉にして動く。だが、奴の大きな悩みは、もっと違う場所にある」

 

 

「―――――偉大な父親。彼の存在は大きいという事なのでしょうね」

 

 

いつでもどこでも彼の前に立ちふさがる壁。それが、彼に更なる焦りを生んでいた。

 

焦燥感に駆られ、高校生離れした技術を迫られ、精神的に追い詰められている。

 

 

それでも、彼の全盛期を知れば、今の大塚栄治は届きもしないという事実。

 

高校アマチュア界期待の1年生と、世界最高の投手。比べることすらおこがましいのに、彼はそれを強く意識している。

 

彼が彼の息子であるからだ。

 

 

これは周囲が口にしたところで、どうにかなる問題ではない。結局は最期に、

 

 

「奴自身が、この問題に決着をつけなくてはならない。」

 

 

 

 

 

夜の学校はとても暗い。その光景が今の自分のように映った。

 

「また、またなんだ――――」

思い出すのは、振り払ったはずの過去。

 

「またあの時と同じように、チームが負けたんだ!!」

遺恨はもうない。ないはずなのに、過去が現在に迫っていた。

 

 

「俺は―――――」

もしかすれば自分は、疫病神なのかもしれない。最後の最後に負ける。それが運命づけられているかのように。

 

 

どれだけ努力をしても、何か大きな力が働くかのように、自分の手から栄光が零れ落ちた。

 

 

「どれだけ努力をすれば、どれだけ頑張れば、届くんだ――――」

 

 

 

「どうすれば俺は親父を越えられるんだ!!!」

 

 

 

「何をどうすればいいんだっ!!」

 

 

誰もいないグラウンドで、叫ぶ大塚。

 

 

 

 

 

そして、夏のリベンジに一番燃えている投手は――――――

 

 

「助かるぜ、狩場!! 練習付き合ってくれて!!」

ブルペンにて、さっそくスライダーの改善に取り組んでいる沢村。

 

「いいっていいって!! 沢村の復調は、チームの為だし、俺も正捕手を諦めてねぇ!! どんとこい!!」

 

マスクを被るのは狩場。よく練習をする仲間であり、スライダーを2番目に目撃した男でもある彼は、つながりが深い。

 

「けど、腕の振りを同じにすると、曲りが全然すぎる! 制球も定まらねェし―――」

 

暴投かワンバウンドのボール。もしくは抜けた棒球。沢村は、スライダーを制御できずにいた。

 

「沢村!! ちょっと気分転換にカット投げてみろよ!! 同じスライダー系だし、糸口が見つかるかもよ!!」

 

 

「え、カットボール!? いいけど――――」

 

速球系でもあり、スライダー気味に高速変化するボール。曲がりこそ物足りないが、沢村にとっての武器の一つ。

 

 

ズバァァァァンッッ!!

 

 

右打者を想定した、インコースのクロスファイア-。更にはその角度からさらに食い込んでくるカットボール。

 

試合で使えれば決め球になり得るボールのキレとコース。

 

「カッター良いぞ!! ナイスボール!! バッター手が出ないだろう!!」

 

 

沢村は、手ごたえを感じた。もし、こんな風にスライダーを気軽に使えればいいのにと同時に思う。

 

 

――――横回転を意識してたけど、そのせいでフォームにばらつきがあったんだよな

 

沢村のスライダーの変化を生んでいたのは、その横への意識。それが強くなり、オーバースロー気味だった彼のフォームが、スリークォーター気味に変化してしまっていた。

 

 

その時、沢村に電流が走る。

 

 

「ちょっともう一球スライダー頼む!!」

 

 

「え!? いいぜ!! こいっ!!」

 

 

沢村が閃いたのは―――――

 

 

――――横回転を強く意識せず、ストレートに近い、カッターを投げる感覚で――――!!

 

 

 

ククッ、

 

 

直前で変化するスライダー。腕の振りも狩場から見ても違いが分からなかった。

 

――――かなり変化量は落ちたけど、スライダーだよな。

 

 

しかし、強烈なインパクト。空振りを取れるスライダーには程遠い。凡庸なスライダーになってしまっていた。

 

「くっそぉぉ!! やっぱ物足りねぇ!! 横変化を抑え気味にするとこれだァ!!」

 

沢村本人も納得できていない。スライダーの輝きが失われてしまっていた。

 

 

スピードもキレもそこそこ。カウントを取るにはいいかもしれないが、決め球には心もとない。

 

――――横を意識して横になって、スピードも消えて―――

 

 

『オーバースローは、ストレートの球威が上がりやすいし、そもそも縦回転の力が増すからね。前に押し出す感じで俺は速球を投げているけど』

 

 

青道の若きエース候補が口にした、前に押し出す力。それが爆発的なストレートを支える一因。

 

「!?」

 

 

――――横回転そのものが弱いなら、前に押し出す力があれば――――!!

 

 

「なぁ、横回転に縦回転を合わせるにはどうしたらいいんだ?」

 

「え!? 縦に投げながら、横に投げるのって、難しくねェか!! ストレートの腕の振りと同じなら尚更!!」

 

日本語的にも無理だ。

 

狩場は、うーんと唸り、沢村にある提案をする。

 

「―――――ここだな、スライダー復活の最大の要所は。縦と横の融合。そのバランスを実現できる握り、ストレートの腕の振りを維持したままの。」

 

 

「くっ」

 

 

「まあ、それからだろ。カーブに挑戦するのは。スライダーをやって、しかもカーブも習得するのは難しいし、フォームが滅茶苦茶になるぞ」

 

沢村は一旦スライダーの試行錯誤を切り上げ、ブルペンから上がるのだった。

 

 




沢村君は、一番ポジティブ。秋大会ではますます成長するかな。投手として一皮むけそうな雰囲気を醸し出しています。


ファザーコンプレックスな大塚君。秋大会には卒業しないとね。

パパ大好きな長男ですが、憧れでは届かないという名言が、どこかのジャンプアニメにあったはず。

この章はそういうわけなのです。


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