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今回はあくまでさわりです、すまん
第二章 知ったことへの代償第二章 知ったことへの代償
「なぁ・・・織莉子本当に引き取るのか?」
「ええ。そうしないと彼女は自分のしたことに押しつぶされて・・・・消えてしまうわ」
美国織莉子と呉キリカの目の前には、ボロボロの衣服を纏った小柄な少女が柔らかな毛布に包まれて寝ていた
頬には殴られたであろう青い痣
掌にはタバコを押し付けられた火傷
骨と皮だらけの身体
それだけで彼女が13年にも満たない人生でどのような扱いを受けたか知ることができる
少女の名前は「千歳ゆま」といった・・・・
幸せは何時もあるようで・・・・それは消えてから気づく
僕とさやかは幼稚園からの幼馴染だった
いつも苛められていた僕をさやかはいつも助けてくれた
そういえば・・・・さやかに言われたんだっけ
「自分に自信を持って」って
そうだ
何で忘れてたんだろう?
僕がバイオリンを始めた理由は・・・・・
取り戻さなきゃ・・・
どんな手を使っても
どんなに汚れても
少年の決意は揺るがない
父親から受け継いだ高価なバイオリンを捨てても・・・
二章では少々、セクシャルな部分があったりします