途中まで割とマジな雰囲気だったのに。
これも、プー子と美紅というシリアスブレイカーがおるのがいかんのだ!
やつらネタが考えやすくすぐに作者にギャグの誘惑をかけてきます。
恐ろしい子ッ!
そんなこんなで作者にできる限界のシリアスです。
今回初登場にして一話すべての視点を担当するというツワモノがッ!
そんなこんなで視点変わらんし、誰こいつとか言わんといてください。
わたしは悪い子だ。そして幸せになれない。
いつものように『呪われた子供たち』と呼ばれるわたしたちが集まって
暮らしている廃ビルに探してきた食べ物持って帰ってきた。そしてそこには、
――――――瓦礫と血の海しかなかった。
それを見たわたしが言ったのは、
「ああ、またか」
これだけだった。うすうす気づいていたのだ。
最近は幸せだ、何か嫌なことになってその分が帰ってくる、と。
だから納得だった。それに最近の食べ物はみんな奪ったり盗んだりしたものだ。
神様も起こっていたのだろう。だから全部、
『わたしが悪い』
そもそもこうなったのが一年か、二年くらい前だったと思う。目安になるものが無いのでよくわからない。
わたしは親に捨てられた。わたしの髪は白かったため親や医者がアルビノとか言う病気だと思っていたらしい。
しかし、成長すると頭の上に生まれつきなかったと思われていた耳の代わりとでも言うように狼のような耳が生えてきた。そして私の目が赤いのはガストレアウイルスのせいだと分かってしまった。
それからはひどかった。ひどい言葉を言われ、殴られ、捨てられた。その時までは幸せだった。
そうして街を歩いているとき、とある人に拾われた。
とても優しい人でいつもわたしに優しくしてくれた。何かお礼をしたかったけど何もできなかった。
だから出来ることで『お母さん』と呼んでみた。
そうしたとき嬉しそうな顔で笑いながら『お母さん』は泣いていた。
泣いていたけど、本当に嬉しそうだった。わたしも嬉しくて笑っていた。
そして、幸せだと思ってしまった。
次の日、お使いから帰ると『お母さん』が撃たれた。よくわからなかった。
よくわからなかったけど、撃ったまずかった奴が言うにはわたしが悪いみたいだ。
わたしが悪いとわかっていい子になろうと思った。でも許せなかったから食べた。
まずかった。 それもまた幸せになったあとだった。
そして今日、みんながいなくなった。
はじめは喧嘩もしたけどいつも一緒でみんなといると幸せだった。
すごく幸せで楽しくて、前のことを忘れていた。
わたしは幸せになんかなれないことを。
「おい、あそこにも化物がいるぞ!」
あ、見つかった。このまま私もみんなみたいになるのかな?
幸せになれないのかな?
「おい!早く連れて来い!」
「待ってろ、すぐだから」
「なるべく早くな?いつ俺たちを襲うかわかったもんじゃないからな」
引きずられていく。何か言っているのが聞こえる。
人を襲う?そんなことしない。それに人を襲っているのはお前らの方だ。
もう限界だ。このまま終わりかな?
「すまんな、ちょっと待ってくれ」
「な、なんだテメェ!?」
大きな声じゃないのによく聞こえる声だった。
声の方向を見ると私より少し年上ぐらいの子がそこにいた。
「いや何、その子が私には必要でね?金を払うからこちらに渡してくれないか?」
「な、なに!?」
「言い値で払うぞ。今の世の中、金はあるだけいいものだろ?」
「し、しかし・・・・」
「・・・・・・・」 「・・・・・」 「・・・・」
何か話している。途中から聞こえないけどわたしのことなのはわかる。
「よし、それじゃあ交渉成立だな。言い値もちょうど持ってる分と同じだ。受け取れ」
さっき来た子が大人の方に何か渡した。紙の束に見える。
「おお、ほんとにこんなに・・・」
「すげぇ・・」
「ほら、金はやった。さっさと失せろ。私を殺してもっとたくさんとかアホなこと考えるなよ?
手持ちはそれで終わりだからな。さっきその証拠も見せたろ?」
「ああ、わかってるさ。野郎ども 行くぞ!」
「「へーい」」
大人たちは去って行った。少し年上に見える子とわたしだけになった。
「ん?もしかして私を子供だと思っているだろ。君より少し上ぐらいの」
「・・・はい」
驚いた。考えていることがわかったらしい。それに、
「残念ながら私はもう三十後半だぞ。まあ、体は小さいがな」
どうやらおば「ん?」・・・ずっと年上のお姉さんらしい。
「それにしてもどうしてわたしのところに?」
「ああ、君たちのような『呪われた子供たち』を保護する活動を・・・これでは解りにくいか?
そうだな、簡単に言うと君が幸せになれる場所に連れて行ってあげよう、ということだ。
一緒に来てくれるよな?」
どうやらこの人は私を幸せにしてくれるというらしい。でもそれなら、
「それならお断りです」
「ッ!・・・なぜか聞いてもいいか?」
「いいですよ」
「そうか。ならどうしてか教えてくれないか?」
この人はそんなことが気になるらしい。なら教えてあげよう。きっと聞いたらこの人もどこかへ行く。
「なぜならわたしは悪い子だからです」
「なぜそう思うんだ?」
「だっていつも幸せになると幸せにしてくれた人はいなくなるし、それはきっと神様が私に幸せになるなって言ってるからなんですよ?あと、わたしと仲良くなった人はみんな迷惑かけてますから」
「ほう、なら最後に君の名前は?」
「は?」
何言い出すんでしょうか、この人は。そんなこと聞いても意味ないのに。
「いや、なに。君のことを覚えてこうと思ってね」
「はあ、ご苦労なことですね。まあ、そう言うなら教えますよ。わたし、「たえ」といいます」
「なるほど、たえちゃんか・・・」
「はい」
「なあ、たえちゃん」
「はい?」
なんですかこの人は。まだ何かあるというのですか。いいかげんして欲しいです。
「君の答えは聞いてないんだよ」
「うわっ!? ちょっとッ!はなしッ!?」
急に持ち上げられました!どこ連れてくんですか!
「安心してくれ。私やこれから出会う君のお友達になる子達はいなくなったりしないさ。
それに、これから君が行くところはみんな家族みたいな感じだし来るもの拒まずだからすぐ馴染めるよ」
「・・・・」
言ってることは半分くらいしかわからなかったけどこの人のところなら大丈夫な気がしました。
優しさが伝わってきたとか、力持ちで頼もしい感じだったとかじゃなくて、
ただ、温かかったから。 この人のところでならうまくやっていけそうです。
乗り物に乗せられたあと建物について私ぐらいの子供がいるところに案内された。
ちなみにここまで連れてきてくれた人のことは博士と呼ぶようにとその人から言われた。
「うわっ!背後から俺様を喰らおうとするとはな!美紅!」
「良いでしょう?お願いします。先っちょだけにしますから」
「ほんとに先っちょだけだな?」
「はい、先っちょだけにします」
なんか入口のあたりで仲良さそうにしてる子達がいます。
私もあんなふうに気軽に話せるようになるでしょうか?
「・・・・・おい」
「はい?なんですか」
「俺様は先っちょだけにするなら食べていいといったはずだが?なぜ、俺様は頭だけになっているんだ?」
「先っちょだけにしましたでしょう?」
「俺様を先っちょだけにするって意味だったのかッ!?」
「はい♪」
ほんとに仲良さそうですね。邪魔するようで悪いですけど挨拶しないと。
友達になる時ははじめが肝心ですから。
「あの、」
「はい?」
「ヒッ!?」
なんでこの子血まみれなんですか!後ろからじゃわからなかったけど口のあたりからずっと真っ赤ですッ!
「あっ もしかして新しい子ですか!私、美紅って言います。よろしくお願いします」
「は、はい・・・ よろしくです」
よ、よかった。見た目だけですごくいい子みたいだ。
そうだよ、きっと絵の具か何かがはねちゃって赤いだけだよ。
そう考えると明らかにはねすぎだけどきっとあってると思う。
それよりももうひとりの子にもあいさ・・・
「ん、何だ? 新入りか?」
「キャアアアアアァァァァッ!!! 生首ィィィィ! しかも喋ってるッ!」
「「あ、やっちゃったぽい」」
・・・・うまくやっていけると思ったのはわたしの勘違いだったのでしょうか?
正直もう自信ないです。
どうでしたか。予定ではあと二話ぐらいこんなノリ?です。
次回は自分的にウルッとくる場所だと思ってるんで頑張るため遅くなるかも。
テスト期間中だしね! 何やってるんだろうねほんと。
今後の決定事項としては次回をいれた二話のあと番外入れて博士がラブコメ?して
博士は実は萌えキャラと分かり、番外はさんで原作って感じです。
原作まであと最低五話かな?増えたら七話。そんな感じです。
それではまた次回・)ノシ
次回ッ! やったね たえちゃん家族が増えたよ。
ほんと、そうだよね・・・ウッ ウルウル
になるといいな・・・