東方冒険禄2――なかなかチート主人公――   作:遠山tsun

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ども、こんばんは、遠山tsunです!
今回は冒頭はブラック・ブレットについての説明になっているので、気を付けて~♪
それでは、ゆっくりしていってね~♪


~居候~

ガストレア――それは突如現れた正体、存在理由、行動原理、殆どが不明の化け物。

突如現れたガストレアは、凄まじい勢いで世界の人々を殺す、もしくは食していった。

食され、体液を送り込まれた人間は、血中体液濃度が50%を越えると、DNAが書き換えられ、たくさんの人がガストレア化していった。

 

そして、それは日本とて例外ではなかった――。

各所でガストレアが侵攻し、壊滅的な被害を受けた。日夜襲われ続け、なすすべもないまま滅ぼされるかと思われた時、一筋の光が指した。

ガストレアの唯一の弱点が分かったのだ。

 

唯一の弱点、それはバラニウムと呼ばれる漆黒の金属だ。

そのことが判明してすぐに、世界はそれの採掘に追われた。

火山活動が活発な日本は、いち早く多くのバラニウムが採掘出来た。

 

そして、そのバラニウムで作られた党のように聳える巨大な壁、モノリス。

人類はそれを各地で製造、設置した。

可能な限り大きく、そして幾重にも。

そうして区切られた場所のことを、エリアと呼ぶ。

 

僕、桜花 妖人(さくらか ようと)と博麗 霊夢(はくれい れいむ)が謎の女の子に飛ばされたのは、日本の東京エリアと呼ばれる区画だ。

 

そして、今は2031年――。

 

人類はガストレアに対向する力をつけた。バラニウムを加工して、刀、弾……様々な武器に作り変え、それを扱う組織、民間警備会社、通称民警。彼等はそれぞれの後援者(パトロン)の支援を受け、ガストレアと日夜戦闘をしている。最も、依頼や情報がないと仕事にならないのだが。

 

そんな民警にも、頼れる相棒達がいる。

 

人とガストレアウィルスがたまたま空気感染し――微力ながらも毒性をもっている――そのウイルスが母親に入り、それが胎児に感染することがある。

そうして産まれてきた子供たちが呪われし子供たち(この呼び方に少し嫌念がさした。)だ。

 

生まれてくる子供は全員女の子、そして全員目が赤い。産まれてきた子供たちは気味悪がられ、虐待され、時には川に沈められたりしたという。

そんな子供たちは外周区、モノリスの手前に逃げ込み、そこで暮らしている。

 

そんな呪われし子供たちからIISOと呼ばれる機関に選ばれたのが、イニシエーターである。

 

民警は雇われてすぐイニシエーターと組まされ、ツーマンセルで戦うことが決められている。

 

イニシエーターには感染源、つまりウィルスを放ったガストレアの種族の力がある。

それをモデル~という。

ちなみに里見 蓮太郎(さとみ れんたろう)のイニシエーター藍原 延珠(あいはら えんじゅ)の能力はモデルラビットだ。

 

そうして人類はガストレアは戦闘を繰り返しているが、そんな中でもイニシエーターと民警、プロモーターのツーマンセル、そのコンビ達の順位もつけられている。

 

それがIP序列と呼ばれるものだ。ちなみに蓮太郎達のIP序列は12万とちょいだそうだ。……相当低いらしい。

 

などといった説明を、さきほど戦闘をした天童民間警備会社の蓮太郎と社長の天童 木更(てんどう きさら)さんに受けて……。

―――――

「なるほど、さっきからみえるあの黒いのはガストレアの侵攻を防ぐためだったんだね……。」

「私はガストレアじゃないし、呪われし子供たちでもないのだけれど……。」

 

僕らはそれぞれの感想を漏らした。とりあえず、この時代のことを理解できてよかった。

 

「だから、民警でもないお前らがガストレアに対向出来たことに驚いてるんだよ。ま、さっき登録したから、その内警察手帳みたいなのが送られてくるはずだ。」

「本来ならIISOにも行かなければならないのだけれど、妖人くんには霊夢ちゃんがいるから、特例ってことで登録したわ。」

「ありがとう!これから一生懸命頑張ります!」

「「期待してるぜ(してるわ)。」」

 

蓮太郎達が僕らのことを歓迎してくれる。

 

歓迎されている以上は、頑張らないと!

 

僕は心の中で決意した。霊夢はずっと表情を変えず、真剣に聞き入ってたから、恐らく霊夢も。

 

「さて、もうこんな時間だ。そろそろ帰らないと……。」

「それもそうね。私も病院に行かなくっちゃ。」

 

蓮太郎達が時計を見たので、僕と霊夢も時計を見る。今は短い時計の針が7を指している。つまり今は夜の七時か……。確かに窓の外も暗い。

 

「んじゃ、また明日の八時、ここに集合ってことで、解散!!」

 

木更さんが声を上げて明日の集合時刻、集合場所を宣言する。そうして、二人は腰を上げた。帰るのだろう。……!まだ問題が残っているではないか!?

 

「あ、あの!!」

「「?」」

「僕ら……家がないんですけど……。」

「……あらま。」

「「……へ?」」

 

そう、僕と霊夢には家がないのだ。何しろ、突然飛ばされたのだ。家なんてあるわけない。

霊夢もそれに気付いたようで、蓮太郎たちは口を大きく開けていた。

 

……どうしよう。野宿なんて僕は嫌だ。

 

家がないことに僕と霊夢が頭を悩ませていると……。

 

「……はぁ。なんでお前らはそう、何もかもがおかしいんだよ……。……ま、今日のところはしゃあねぇ。四人じゃちょっと狭いが、家にこいよ。妖人、霊夢。」

「「いいの!?」」

「里見くん、案外優しいのね~。」

「案外は余計だ木更さん。……とにかく、家探しはまた明日だ。ほら、行くぞ。」

 

木更さんに誉められて頬を赤らめた蓮太郎がぶっきらぼうに僕らを催促する。野宿することに決めあぐねていた僕らにその誘いはまさに地獄に仏。

 

満面の笑みで、僕と霊夢は蓮太郎の後に続いた。

―――――

蓮太郎の家は、数十分歩いた先にある、アパートだった。

 

「ここが……?」

「蓮太郎の家……?」

「なんだよ、文句あっかよ。」

「いや、少し驚いて……。」

「……。ほら、行くぞ。」

「「はーい。」」

 

僕らは、蓮太郎の部屋の前に行き、蓮太郎が鍵を開け、中に入ったのでそれに続いた。

 

「帰ったぞ、延珠~。」

「延珠?」

「さっき言ったろ?四人じゃちょっと狭いがと。」

「なるへっそ。」

「おぉ!?帰ったか蓮太郎~!」

 

元気のいい声が奥から聞こえてきた。延珠と一緒に暮らしているのか、……ロリコン?

 

奥から延珠がトタタ……と元気な顔で走ってきた。

 

「?あぁ!お主らはさっきの!」

「こんばんは、延珠。」

「どうしたのだ蓮太郎、こいつらも居候にしたのか?」

「今日だけな。家がない、ってことだから。」

「ふ~ん。ま、とりあえずゆっくりしていくのだ!ただし、妾たちの営みを邪魔するなよ?」

「んなことするか!」

 

とまぁ、こんな感じで僕と霊夢、そして蓮太郎と延珠の四人が揃い、蓮太郎が買っていたモヤシで晩御飯を食べることとなった。

―――GO FOR THE NEXT!!




どうでしたか?
蓮太郎の家に一日居候をすることになった妖人達。……一悶着の予感がしますね~!
では、次回予告。
次回は、ついにあの人が登場!果たして蓮太郎との関係は!?そして妖人達との出会いは!?
それでは、次回をお楽しみに~♪

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