ラブ「そろそろおやつにしよう、私今朝ロールケーキ作ってきたんだ」
美希「お洒落な見た目ね」
祈「美味しそうだわ」
色々回り、時間帯的におやつ頃になってきたので私は二人にロールケーキを振る舞った。
ラブ「一応手作りなんだ」
ところどころデコレーションしている部分もあるため、とても可愛らしい見た目となっている。
祈「では早速いただこうかしら」
ラブ「遠慮なく食べていいよ」
美希「ありがとうね。ご馳走になるわ」
二人がロールケーキに手を刺し伸ばそうとしたその時、
???「う~ん。豊かなお出かけ日和に優雅なお日さま。それにこんないいタイミングでおやつとは、なかなか素敵だよお嬢さん達」
ラブ「…え、と。誰ですか…?」
白とピンクの線が入った帽子を被っている金髪のお兄さんが突然私達の目の前に現れた。褒めてくれるのはありがたいんだけど……。
美希「なんか変なのが来たわね…」
祈「不審者かしら?」
???「不審者じゃないよ、本当のことを言っただけだよ。僕は決して怪しい者じゃないよ」
美希「でもそんな帽子を被ってたら余計に怪しく感じると思うんだけど気のせいかしら…(ハァ…)」
怪しそうなお兄さんの言葉に美希たんが溜め息交じりに貶した。あんな雰囲気だとあまり怪しい感じはしなさそうだけどねぇ。
祈「あの、お名前は」
???「自己紹介がまだだったね。僕はジョー岡田、いつも気楽に過ごしているのさ」
ラブ「へぇ~、それは幸せ者なんだね」
美希「いやいやちょっと待ちなさいよラブ。そう簡単に話を進めることじゃないでしょ」
タルト「そうやで、ベリーはんの言う通りや。あまり話に乗ったらあかんて(ヒソヒソ)」
ラブ「そこはもっと話をしてみないとわかんないでしょ?」
私はあまり違和感を感じないけど、美希たんはとてもご機嫌斜めになっている。ところでブッキーはどうなんだろう?
祈「唐突で悪いんですが、何の目的で私達に…」
ジョー「大したことじゃないけど、ちょっと君達におすすめしたい場所があるんだ」
ラブ「どんなところなの?」
ジョー「それは行ってみてからのお楽しみ」
祈「あはは、そういうことなのね」
どうやらブッキーは苦笑い程度で済んだみたいだ。この人がおすすめしたい場所って一体どんな場所なんだろうか。
~~数分後~~
ジョー「着いたよ、ここが僕のお店だよ」
ラブ「えぇ!?ジョーさんってお店を経営してるの!?」
たどり着いたのはソリティアという店らしい。まさかそこまで距離がないとは思いもしなかったなぁ…。
祈「お邪魔してもいいですか?」
ジョー「いいよ。ご自由に」
ラブ「やった~!早速入ろうよ!」
美希「あ、ラブ!全く、自由過ぎるんだから…。あとブッキーまで…」
ジョーさんに許可を得ていざお邪魔。するとそこはいかにも静かな空間を漂わせる部屋だった。
ラブ「なんだか喫茶店のような雰囲気するね」
祈「それにキャンプとかで利用する家にも似てるわね」
美希「確かに、いい眺めになってるわ…」
流石にこの素晴らしさに思わず見惚れてしまう私達だった。するとジョーさんがあることをやり始めた。
ジョー「さて、そろそろアイちゃんの子守をしてあげないと。あの娘達は今用事でいないから僕一人でやる羽目になっちゃったから大変だなぁ」
ラブ「アイちゃんって…」
ジョー「実はここに君達と同じくらいの少女達がいつも立ち寄っていてね。その娘達がお世話しているアイちゃんっていう赤ちゃんがいるんだ。今は留守にしているから僕が変わりにお世話係りになっているのさ」
美希「それはご苦労なことね」
祈「美希ちゃん、いい加減に機嫌取り戻して…」
美希「そんなこと自分だってわかっているわ。けど突然初対面でしかも年の離れたお兄さんに連れられておかしいって思うの。そこがどうしても引っかかって…」
美希たんは相変わらず不機嫌そうな態度をとっている。そこは妥協してあげようよ…。
ジョー「アイちゃんおいで」
アイちゃん「アイ~」
ラブ「か…」
祈「か…」
ラブ&祈「「かわいい~!!」」
あんなかわいい赤ちゃん、初めて見た…!!これからあの子のお世話を手伝うことになるんだね、楽しみ~。