ラブ「結局手がかりは一つも掴めなかったなぁ…」
私は何も手がかりとなりそうな情報を得られず、そのまま二人のところへ戻ろうとしていた。すると一人の女性が慌てて駆けてゆく姿を目撃した。
ラブ「どうしたんですか?」
女性「今、謎の怪物が現れて…。このタワーに攻撃をしかけてきたのよ…」
怪物?もしかしたら……!
ラブ「早く安全な場所へ逃げてください。恐らくもうすぐ避難勧告が出るはずですから」
私はそう言い残し、すぐにエントランス付近へと移動した。このままじゃこのタワーが破壊されてしまう可能性がある…。とにかく早く合流しないと…!
~~エントランス付近~~
ラブ「二人とも、大丈夫?」
美希「ええ。他の人達からも聞いたわ」
祈「どうやら外で怪物が暴れてるって情報は本当だったようね」
タルト「どうにかせえへんと…」
美希たんとブッキーもこの状況を理解してくれているみたい。まずは外へ出るしかなさそうだね。
ラブ「落ち着いて行動しよう。多分避難している人達の妨げになりそうだから慌てないようにね」
祈「わかったわ。この場合どうにかできるのは私達だけですもの」
タルト「無理だけはしないよう頼むわ…」
美希「当然よ。絶対なんとかしてみせるわ」
決意を振り絞り、そのまま外へと移動する。もし係員に見つかったら強制的に避難させられてしまうので迂闊に動けない。とにかく慎重に行かなければならない。
その後私は少し辺りを見渡すように様子を窺う。係員以外にも警備員もいるから結構しぶとい。余計に進行が難しい。
気づかれないように静かに階段を下りて一階までに到達。最初は見つかりそうだったが、予想以上にうまくいったようだ。そして、あの原因を突き止めるとこにした…。
~~入口付近~~
ラブ「やっぱり、あの怪物だったんだ…」
美希「でもあれ、見覚えもないわ」
祈「何なのかしら…」
見たこともない相手に思わず動きが止まってしまう。よくわからないが、それなりに厄介だとは思う。
???「よく来たわね。お嬢ちゃん達」
ラブ「誰なの!?」
祈「上よ!」
???「私はH。この世界を崩壊するために来たのよ。このゼツボーグを実験に使ってね」
すると上にいたのはHと名乗る綺麗な女性。どうやらあの人の仕業ってわけだね…。
ゼツボーグ「ゼツボーグ!」
美希「何よ、あれ…。まるで鍵を閉めたかのような顔をして―――ちょっと、あの警備員から生まれたというの!?」
ラブ「どういうこと?」
H「あの間抜けな警備員から溢れ出ている夢を絶望の檻に閉じ込めたのよ」
祈「絶望の―――檻……?」
夢を絶望の檻に閉じ込める…?それはどういう意味なんだろう…?
H「とにかく、私の邪魔をしようとするなら容赦しないわよ。プリキュア……」
ラブ「私達のことを知ってるというの…?」
美希「だったらその絶望の檻の意味を教えてもらうわ!」
祈「これも人々を不幸にするというのなら見過ごせないわ!」
H「私に勝ってからにしなさい?」
向こうもやる気満々だし、こっちも立ち向かうしか……!
ラブ「美希たん、ブッキー、行くよ」
そして私達は合図とともに掛け声を唱え始める。
一同「「「チェンジ!プリキュア・ビートアップ!!」」」
その掛け声とともに自らの姿を変化してゆく。そしてその姿は人々の幸せを守る戦士へと変化する……!
ピーチ「ピンクのハートは愛ある印。もぎたてフレッシュ、キュアピーチ!」
ベリー「ブルーのハートは希望の印。積みたてフレッシュ、キュアベリー!」
パイン「イエローハートは祈りの印。獲れたてフレッシュ、キュアパイン!」
ピーチ「レッツ―――」
一同「「「プリキュア!!」」」
H「来るのね、フレッシュプリキュア……!」