プリキュアオールスターズ大戦   作:クワトロン大帝

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第58話 何も考えずに走れ

いよいよ最終戦となった生徒対抗リレーは、アンカー同士での戦いとなった。今一位の座を守り抜いている赤チームからなおちゃん、成績はまずまずな青チームからこまちさん、赤チームにリードしそうな黄色チームからかれんさん、そして泥沼状態の境地から追い超すように逆転を狙う緑チームからうららちゃんの合計四人の戦いとなる。これはかなりの見物だが、まだ勝負の行方はわからない。

 

 

 

れいか「これが最後の戦いですね。一体誰が勝つのかわかりません」

 

みゆき「うん、うららちゃんには是非頑張ってほしい…」

 

 

 

私とれいかちゃんは静かに見守るように最後の試合を見届ける。そして、今……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パァン…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前者達からのバトンを一斉に受け取り、ピストルの音が鳴り響いた。まず先手を取ったのはなおちゃん。流石の実力といったところだね。

 

 

 

なお(ここは一気に距離を離さないとすぐに追い抜かれる…。油断はできない…)

 

うらら(やっぱりなおさん、早いです。私だって、負けません…!)

 

 

 

トップはなおちゃんだが、うららちゃんも必死で差を詰めようとしていた。しかし後ろからはかれんさんとこまちさんが追いつめてきた。これはちょっと危険かも…。

 

 

 

かれん(うらら、あれから特訓していたのね。かなり上達してるじゃない。けど、私も負けないわよ)

 

こまち(あんなに必死になれるうららさん、今まで見たことないわ。本当に勝ちたいという意思が強いのね)

 

 

 

のぞみ「うらら……」

 

りん「一週間前から猛特訓していたようだし、あれは気合十分ね」

 

くるみ「けど、こまちやかれんも本気出してるわね。それになおもね」

 

あかね「やはり、あれがアンカーの実力ってやつやろうか?」

 

 

 

うらら(そうですよね。これは絶対に勝ちたいというわけでもないし、これはみんなが精一杯努力すればいいことなんですよね……)

 

 

 

のぞみちゃん達も必死で見届けていると、ここで大きく勝負を左右することになる。

 

 

 

かれん「っ!?」

 

 

 

のぞみ「あ、かれんさんが!?」

 

りん「どうやら足をつまずいたかもしれないね…」

 

 

 

こまち(か、かれんがつまずいた…?)

 

 

 

なんとペースを保っていたかれんさんが突然足をつまずいてしまうアクシデントを引き起こしてしまう…。だが、

 

 

 

かれん(これくらい…!)

 

 

 

なんとか踏ん張って体制を立て直した。でもそのおかげで最下位になった。

 

 

 

なお(かれんさんがつまずきを…?けれど、後ろにはうららちゃんにこまちさんがいる。ここで本領発揮をするべき。容赦はしない…!)

 

 

 

するとトップのなおちゃんが一気に猛威を振るい始めた。それは見てるだけで凄まじい早さだった。

 

 

 

うらら(あの曲りのコーナーで加速を…!?)

 

 

 

うららちゃんも思わず戦慄してしまう。一応外の気温が高いため、走ってるだけで体力は結構消耗してしまうが、四人はそうでもなかった。

 

 

 

みゆき「いよいよ後半戦か…」

 

 

 

この戦いもまだ決着を迎えそうにはなかった。


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