プリキュアオールスターズ大戦   作:クワトロン大帝

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第53話 それぞれの休息②

のぞみ「もしかして、増子さん?」

 

増子「いかにも、知る人ぞ知るサンクルミエール通信の取材を撮る増子美香とは、この私!続けて読めば、マスコミか!(ビシッ)」

 

みゆき「あなた、本当に増子美香さん!?」

 

私が起き上がるとのぞみちゃんはすぐに手を刺しのばした。それから立ち上がるとそこには噂の人物がいた。彼女の名前は増子美香さん。なんでも、サンクルミエール通信を毎日掲載している新聞部という情報らしい。

 

増子「ところであなたのお名前は?」

 

みゆき「星空みゆきです。この学校の生徒なの」

 

増子「あなた、どことなく夢原さんに似てるわね…」

 

のぞみ「ちょっと!それは余計な言いがかりだと思うんだけど!?」

 

躊躇なく代弁する増子さんにツッコミを入れるのぞみちゃん。どうやらツボに嵌ったかも。

 

増子「それはともかく、午前の勉強会はどうだった?」

 

のぞみ「私はうんざりだったなぁ~…」

 

みゆき「私はすっごくウルトラハッピーだったよ」

 

増子「ウルトラハッピー?なるほど、これにはわけが?」

 

みゆき「うん。とてもカッコイイ先生がいてくれたおかげなの」

 

のぞみ「これはヤバイ!みゆきちゃんが完全に魅了されてるかのような状態に…」

 

私の被害妄想に若干驚く二人は迷うことなく冷静さを保った。

 

増子「その先生というのは?」

 

みゆき「小々田先生!」

 

のぞみ(マズイ、もしこれで来たら結構面倒なことに…。でもよく考えたら別に私がかかわることでもないからどうってことないのでは……?)

 

増子「ど、どうして小々田先生がいてくれてそうなったのかしら…?」

 

みゆき「だって、すごくイケメンだし心優しい雰囲気だし色々なの♪」

 

洗脳状態の私から遠ざける生徒達が続出しているのはもはや説明するまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~体育館~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

りん「体育館に来たということは何かスポーツでもやるの?」

 

あかね「勿論やで。今から少しバレーでもやろうと思ってな」

 

うちとりんは真っ先に体育館へ向かい、そこで何かをやろうと考えた。でもうちが最もやりたいことをりんと一緒になりたいんやけどなぁ。

 

りん「じゃあ軽く手合せ願おうかしら」

 

あかね「こう見えてもうち、バレー部に入っとるからな。いくら相手がりんやろうと手加減はせえへんで」

 

りん「ふふ、私も負けてられないね。それじゃ、行くわよ」

 

あかね「真剣勝負やで」

 

お互いに自分の位置に立ち、勝負を開始する。さぁ、どんな勝負を見せてくれるのか楽しみやな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~美術室~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うらら「うわぁ~。どれもすごい作品ばかりですぅ」

 

やよい「私、たまに漫画のアイディアを出すために色々とみてるけど美術室に行くのはたまたまなんだけどね」

 

シロップ「色々な生徒の作品があるロプ。つまりそれを参考にしているってわけロプ?」

 

やよい「ううん。それだと人の考えを盗むことになるから、自分の考えだけで頑張ってるの」

 

美術室へ入る私達は辺りを見渡しながら会話する。どうやらうららちゃんは他の子達の作品とかもやたら気に入っているらしい。

 

うらら「みなさん、将来は芸術家とかでもなりたいんですかね?」

 

やよい「それは人それぞれよ。自分が目指している目標はどれも印象深いから」

 

シロップ「奥が深いロプ」

 

うらら「私、もう少し自分の目標のために頑張りたいです」

 

やよい「うららちゃん…?」

 

ここでうららちゃんが手に持っていた資料を置いて何かを語り始めた。

 

うらら「本当は思いっきった発想で様々なことにチャレンジしようと努力していましたけど、やよいさんの言葉でもう少し自分に自信を持てた気がします。もしかしたら、たどり着く先はもっとすごい大舞台になるのだと、そう思っています」

 

不思議かも。うららちゃんは純粋に頑張れる娘って思ったけど、本当はそうじゃなかった。本当はもっとひたすら目標に向かって突き進むんだってことを―――いや、今更ながら卓越した表現を私に見せてくれたんだと思う。もしそうなら、私も負けてはいられなくなってきた。

 

やよい「うららちゃんの更なる夢、とても素敵だと思うよ」

 

思わず満面の笑みを浮かべ、うららちゃんへの素養を認めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~屋上~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こまち「景色がいいところね」

 

ナッツ「大したところナッツ」

 

なお「私、こういう静かな場所にいるのも好きなんですよ」

 

学校の屋上へ向かった私とこまちさん、それにナッツは外の空気を吸いながら気持ちよく風に打たれていた。

 

なお「そういえば、昨日借りてた小説はもう読み終えました」

 

こまち「もう読んでくれたの?それは嬉しいわ」

 

なお「はい、一人の少女が大切な誰かのために頑張るという内容だったので」

 

ナッツ「なおはああいう思考はどう思うナッツ?」

 

するとナッツが豆大福を食べながら私に尋ねてきた。言われてみれば…。

 

なお「わ、私ってあまり恋愛話をする立場ってわけじゃないから。ちょっと内容が思い浮かべないんだ」

 

こまち「だったら今度、ナッツさんと二人っきりの時間を作ったらどうらしら?」

 

な、なんてことを……!?とても言い返すような言葉が出てこない…!

 

なお「まぁ…。ちょっと考えておきます……」

 

結構心臓の鼓動が早くなってきた気がする……。そんな気持ちを抱きつつ、私達はもうしばらく屋上で過ごすことにした。


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