プリキュアオールスターズ大戦   作:クワトロン大帝

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第196話 リコとはーちゃん①

ことは「みーらい!そろそろ帰ろ!」

 

みらい「ごめ~ん、ちょっと先生の手伝いしなきゃいけないからリコと先に帰ってて」

 

ことは「みらいが戻ってきた頃にはおやつ無くなってるかもよ~?」

 

みらい「も~冗談はよしてよ」

 

リコ「みらい、辛いと思うけど無理はしないでね。それじゃまた後で」

 

みらいが先生と一緒に書類やらを運ぶ手伝いをする都合上、私とはーちゃんで先に帰宅ということになった。大変そうなみらいをただ暖かい目で見守るばかりでちょっと可哀想に思えてくるのも無理はないと思うわね。

 

ことは「あのねあのね、帰ったら一緒にケーキでも作る?」

 

リコ「急にどうしたのはーちゃん?」

 

ことは「みらいにご馳走させたいなーって思ったんだ。それにみんなで食べた方がきっと美味しいよ。そこでリコにも手伝ってほしくてね」

 

はーちゃんが天真爛漫の笑みで私にそう言った。お菓子作りは普段はあまりやらないからいざこうして作るとなればそれはそれで無理難題な答えが出てしまいそう。

 

リコ「気持ちは嬉しけど、なんでケーキを作りたかったの?」

 

ことは「最近お菓子を上手くできるかどうかを確かめたくて一生懸命練習したの。一応腕は上がったと思うんだけど」

 

リコ「じゃあその腕前を見せてもらうわね」

 

ことは「まずは買い出しに手伝って」

 

リコ「ってそこからなのね…(ハハハ)」

 

というわけで私達は大変なみらいのために早速作業に入ることにした。買い出しは速攻で済まして帰ってくる前に始めるように調整する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~三十分後~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ことは「はー!あとは焼きあがるのを待つだけだね」

 

リコ「そうね、案外テキパキできたわね」

 

ケーキをオーブンで焼くところまで済まして、その間にフルーツを順番に切っていく。私はあまり均一にできないけど、はーちゃんは綺麗に大きさを合わせられている。するとはーちゃんは私にあることを聞き出した。

 

ことは「リコ、ちょっと聞きたいんだけど」

 

リコ「どうしたの?」

 

ことは「最近のみらい、無理してる気がするの。表情的に…」

 

リコ「私達以上に…かもね。あの時の出来事が影響されたんでしょうね」

 

思い出したくもないことを無理矢理過ってしまうが、一度聞いた事実は早々に忘れるのは難しい。私達の知らないところで抱えてる辛さというのがはーちゃんは感じたのかもしれない。

 

リコ「友達を失った苦しみは消えないわ…。だって出会った時からあんなに接してたもの、それをどう受け入れようが悲しいわよ」

 

ことは「…だよね、もしも救ってあげられたら…」

 

リコ「はーちゃん、そんな簡単な話なんてないのよ。現実はそこまで甘くないから……あっ」

 

ことは「リコ…?」

 

急に自分らしくない言葉が咄嗟に出てしまう。その直後、左目から涙がジワっと滲み出ていく。

 

リコ「どうして?どうしてこんな言葉を…うっ…」

 

ことは「泣いてるの?リコもみらいと同じ気持ちなの?」

 

リコ「ご、ごめんね…はーちゃん。どうも気持ちが整理できなくて、らしくない言葉も出ちゃって…。本当に自分がバカらしく思えてくるわ…」

 

ことは「私もね、嫌な出来事があればリコと同じ感じになったりするよ。そもそも結果なんて先に出たりしないから」

 

はーちゃんが励ますように私の頭をゆっくり撫でる。気持ちがギクシャクしているのだからこそ気を使っている様子だとは思うが、それでもはーちゃんは感情的にならないままでいられる。

 

リコ「そうよね…。このままだと何も解決なんて不可能よね…」

 

ことは「…リコが悲しい顔するの、嫌だよ」

 

ちょっと落ち込んでいる私に対して、はーちゃんはある行動をとった。

 

ことは「リコこっち向いて」

 

リコ「何…―――っ!?」

 

ことは「……」

 

すると突然はーちゃんに真正面から柔らかいものを押しつけられた。そのまま濃厚な感じになっていって口の中がとろけるような感覚になる。

 

リコ「ん…んん…っ!」

 

ことは「んっ……」

 

リコ(ヤバイ…、身体が震え上がって…足の力が…)

 

少しずつ足がガクガクする上に身体も解れるように身震いもしてしまう。はーちゃんだからこそやれるスキンシップだったりする。

 

リコ「はぁ…はぁ…」

 

ことは「どう?気分が解れた?」

 

リコ「ヤバ過ぎるわよこんなの……」

 

心が揺さぶられる気分の私に尽かさず凝視していくはーちゃん。感情も相手の様子なども読み取ることができる辺り、はーちゃんは色々と成長したりしていたのだ。

 

リコ「少しは手加減してよ…」

 

ことは「やーだ、リコが快感になるまでやめないよ。勿論みらいにもね」

 

リコ「そのおかげでちょっとは楽になれたのかも…」

 

どうやらはーちゃんのおかげ(?)で多少はネガティブ感が薄れてきた。やっぱりはーちゃんには敵わなかったみたいね…。

 

ことは「焼き上がるまでもう少しかかるから、部屋で―――したいな」

 

リコ「……しょうがないわね(///)」

 

この後滅茶苦茶はーちゃんとやりましたとさ、めでたしめでたし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みらい「ふぅ~やっと帰れるぅ~…」

 

モフルン「お疲れ様モフ、よく頑張ったモフ」

 

みらい「ふぇ~モフルンを撫でると心が落ち着くなぁ。よし、早く家まで直行しなきゃね―――ん?あそこにいるのは…」

 

モフルン「よく見えないモフ。ん?みらい、どうしたモフ?」

 

みらい「…っ!?嘘、でしょ…?」

 

窓の下から見た光景に、私は思わず腰を抜かすこととなった…。


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