私達はダークプリキュアとの決着をつけるために、つぼみ達とは一度場所がバラバラになってしまった。辿り着いたところは枯れ果てた砂漠、まさに非情な空間だった。それに彼女には何か訳がありそうだし…。
ラブリー「お願い、少しくらいあなたの話を聞かせて!」
Dプリキュア「言ったはずだ、お前らに話すことなどないとな。大人しく朽ち果てればいいものを」
フォーチュン「そうはいかないわ、私達だって負けられない理由はあるの!(グギャ!)」
プリンセス「せめて一言は欲しいよ!(ガッ!)」
次々と攻撃を阻止される中、プリンセスとフォーチュンが懐から仕掛けた。いくら機敏に動いている相手もここまで来たら避けることは難しい。ところが、
Dプリキュア「このままじゃれ合っても拉致が明かない。キュアフォーチュン、私と共に来い」
フォーチュン「え…?どういうこと?」
Dプリキュア「なぜかって?それはお前が私の感情を滾らせたからだ」
ハニー「滾らせた?」
唐突にフォーチュンを誘い出した。フォーチュンが彼女を滾らせたのって何の意味が…?
Dプリキュア「お前と初めて戦ってから、あいつと同じ気迫が伝わった。それは、私に対する執着心があるということだ」
プリンセス「誰のことなの?」
フォーチュン「キュアムーンライト…ゆりさんのことよ」
ハニー「確かに、二人は因縁の関係だしね。でもなぜそこまで…」
Dプリキュア「お前に選択の余地などない。早く来るがいい」
フォーチュン「望むところよ。これは私のプライドであり、ゆりさんのプライドでもあるの。私を共感してくれたし、私が共感できた人の……亡き者への契りを無駄にしないために!」
フォーチュンが…いおなちゃんがあそこまで真剣になったのも他にない。彼女のお姉さんがいながらもそれと同じぐらい大事だと言える人がいる、私はあまりわからないけどいおなちゃんにとってゆりさんは別の意味での特別な人なのかもしれない。
Dプリキュア「そうこなくてはな。ここに来い、すぐに始める」
プリンセス「本当に行くの?」
フォーチュン「絶対に勝つから」
ラブリー「何かあったら私が駆けつけるから」
Dプリキュア「残ったお前らにはこれを用意する、ファントム聞こえるか」
ファントム『準備は整った、これからそちらにあれを送る』
ここでダークプリキュアがファントムと通信を交わした。あれって何だろう?
プリンセス「見て、何か出る!」
ハニー「凄くおぞましいわね…」
ファントム『お前らにとっての悪夢は再び訪れる…』
ラブリー「…!?あれは…!!」
出現したのは謎の禍々しい球体。そこから徐々に人型へと姿を変える。変化したのは私にとっての一番の苦痛な者だった。
アンラブリー「こ・ん・に・ち・わ、えへ☆」
そう、以前戦ったことのある精神的に辛かった相手。その名はアンラブリー…。あまりの衝撃に一斉に足が震え上がってしまう。
Dプリキュア「随分と女々しいやつだな。まさかこれのために力を増幅してそれに打ち込んだと」
ファントム『これだけではない。後にこいつの仲間を生成する。楽しいゲームはこれから盛り上がるのさ、お前がキュアフォーチュンと相手をしている間にそれらでキュアラブリー達を葬ればいい』
Dプリキュア「面白い、やつの始末を終えた上での奇襲か。案外悪くない」
ラブリー「ちょっと待って、なんでファントムが変化していないの…?」
私がこのタイミングで疑問に思ったことがある、それは以前アンラブリーと戦った時にあれにファントムが姿を変えてた。なのになぜこうやって分裂しれいるのかが謎だ。
ファントム『教えてやろう、それは俺自身の力と他のプリキュアの力をかき合わせてできたものだ。だからこうして自我を持っている』
プリンセス「じゃあ今はファントムとアンラブリーは別々の意思だってことなの!?」
フォーチュン「如何わしいにも程があるわね、よくもやってくれたものね」
ラブリー「倒さないといけないよね、私は戦う…!」
油断はできないし、負けるわけにはいかない。私は決意を振り絞り、一歩前に出る。
ラブリー「あなたの相手は私が引き受ける!」
アンラブリー「きゃははは!いいよ、たぁ~っぷりかわいがってあげる」
Dプリキュア「決まりだ、第二ラウンドへといこうか」
フォーチュン(ここで引き下がると私のプライドが傷つく、なんとしても…)
この勝負、まだまだ終わりが見えない。勝機は訪れるのか、それは私達の運にかかっていた。
ブルー(みんな、今行くよ…)