プリキュアオールスターズ大戦   作:クワトロン大帝

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第179話 影と憎しみ②

ひめ「ねぇめぐみ、一つ聞きたいんだけど」

 

めぐみ「ん?」

 

約束の時間が訪れたので、みんなでさっきつぼみと一緒に行った神社へと移動する。そこでひめが顎に手を当てながら私に尋ねた。

 

ひめ「本当にやるつもりなの?このまま一方的に負けるんじゃ…」

 

めぐみ「心配ないよ、力を合わせればできないことはないよ」

 

いおな「そうよひめ。不可能なことは全部可能にすればいいんだから」

 

正直私も少し不安な心はある、なんせ誠司が捕らわれているから。迂闊に手を出せば誠司の身も危うい。

 

つぼみ「ですが、相手は約束なんて守るんでしょうか…」

 

いつき「とりあえずやってみないとわからないよ」

 

えりか「ふむふむ。いざという時は本気でかかるのが一番、そうでしょ?」

 

つぼみ「えりか、いつき…。はい、ここで立ち止まると意味ありませんよね」

 

どうやらつぼみも勇気が沸いてきたんだね。勿論相手はファントム、それにダークプリキュアって言ってたっけ。さっき誠司を人質にしたってゆうゆうが説明したみたいだし。まずは誠司を返してもらうことが優先、罠だろうが振り切ってみせる。

 

めぐみ(なんだろう、もう一つ嫌な予感がするような…)

 

ゆうこ(……めぐみちゃん、私…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~数分後~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファントム「どうやらちゃんと来たみたいだな」

 

めぐみ「約束通り、誠司を返して」

 

ひめ「どんな手を使おうとも、私達が止めてみせるから」

 

それから目的地に到着し、まずは誠司の解放を要求する。だが向こうもそう簡単に渡す気はなかった。

 

ファントム「とりあえずこいつには何も施していない、安心しろ。けど、俺達に勝ってから返してやろう」

 

つぼみ「そう来ましたね…」

 

えりか「予想的中、大ボスって感じよね」

 

いおな「みんな、上を見て!」

 

いつき「もういたってことだね…」

 

上を見上げると、黒くて憎しみを感じさせる女の人が現れた。もしかしてこの人が…、

 

 

 

Dプリキュア「私の相手はこいつらと言いたいところだが、そこはお前に任せる」

 

 

 

いおな「ダーク…プリキュア…」

 

ゆうこ「前にいおなちゃんと戦った相手よ」

 

ひめ「これって私達と戦うフラグですと~!?」

 

めぐみ「みたいだね」

 

あの威圧感に思わず身体中が震え上がる。彼女こそがダークプリキュアと名乗る者…、その名の通り悪のプリキュアということだ。

 

ファントム「さぁお前達の相手はこの俺、プリキュアハンターのファントムだ」

 

つぼみ「こっちは私達に任せてください、決着をつけたいです…」

 

めぐみ「わかった、ファントムはつぼみ達に任せるよ」

 

これで準備は整った、あとは勝つだけ…!

 

Dプリキュア「折角だし、お前らに相応しいステージを用意してやる(パチン)」

 

めぐみ「うわぁ!?」

 

ひめ「ぎょえ!?」

 

ゆうこ「きゃ!?」

 

いおな「う…!?」

 

足元を見てみると、それは荒れ果てた砂漠のようだった。もしかしてあそこが戦う舞台…?

 

Dプリキュア「変身したらあそこへ移動される、準備はいいか?」

 

めぐみ「今更引き返すわけにはいかない!みんな、行くよ!」

 

今私達とダークプリキュアとの葬列な戦いの幕を開ける、負けたらそこでおしまいとなる…。

 

 

 

めぐみ&ひめ&ゆうこ「「「プリキュア・くるりんミラーチェンジ!」」」

 

いおな「プリキュア・きらりんスターシンフォニー!」

 

 

 

私とひめとゆうゆうはプリチェンミラー、いおなちゃんはフォーチュンピアノを取り出してプリカードをセットして掛け声とともにプリキュアへと姿を変える。

 

 

 

ラブリー「世界に広がるビッグな愛、キュアラブリー!」

 

プリンセス「天空に舞う青き風、(ヒュウ)、キュアプリンセス!」

 

ハニー「大地に実る命の光、キュアハニー!」

 

フォーチュン「夜空に煌めく希望の星、キュアフォーチュン!」

 

ラブリー&プリンセス「「ハピネス注入!」」

 

ハニー&フォーチュン「「幸せチャージ!」」

 

一同「「「ハピネスチャージプリキュア!」」」

 

 

 

Dプリキュア(これが、ハピネスチャージプリキュアか…。面白い)

 

その直後、私達はダークプリキュアのいる砂漠の空間へと突入した。それぞれで勝負をつけないと誠司は助からない、チャンスは一度っきり…!

 

ファントム「それでは、もう一度お前らの力を俺に見せてみろ」

 

つぼみ「行きますよ!」

 

えりか「ちゃっかりシプレ達も来たみたいだよ、これでオッケー」

 

いつき「ていうかいてくれないと変身できないしね」

 

つぼみ(無事でいてください、そして私達もすぐに向かいますから…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブルー「みんな、揃ってお出かけしんだね」

 

リボン「大変ですわ~!みんながファントムのところへ行きましたわ!」

 

ブルー「一体何が…?」

 

リボン「事情は後程説明します、とにかくみんなが危ないですわ!」

 

ぐらさん「全くいおなも勝手にいなくなるし、もう滅茶苦茶だぜ…」

 

ブルー「すぐに向かおう、このままでは危険だ」

 

ブルー(めぐみ、みんな……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラブリー「…酷い」

 

プリンセス「砂漠だからってこんなの…」

 

ハニー「結構朽ち果ててるじゃない…」

 

フォーチュン「こんなものがあなたの求めていたものなの?」

 

Dプリキュア「私の求めていたものなど所詮はこの程度、今いる場所と同じだ」

 

 

 

見るに堪えいないくらいの荒廃した空間、そして血に染まっている空。これが彼女の心だというの…?

 

 

 

Dプリキュア「あの人は、私の…」

 

ラブリー「あの人?」

 

Dプリキュア「それを話して何の意味がある。ともかくここがお前らの墓場となる」

 

フォーチュン「言っても無駄よ、今はケリをつけましょう」

 

プリンセス「なんだか複雑な気分、でもそんなことはどうでもいい」

 

Dプリキュア「そろそろ始めようか、食物連鎖が連なる憎しみのロンドを…」

 

ラブリー「みんな!」

 

 

 

相手の先制攻撃と同時に、一斉に散開する。相手の目からは枯れた心を映し出していいるような殺気だ。

 

 

 

フォーチュン「てやぁ!(ガッ!)」

 

ハニー「えぇい!(ゴッ!)」

 

Dプリキュア「あの時の戦闘で既にパターンは見切った。うせろ…(ズババァ!)」

 

フォーチュン「ぐぅ…!」

 

ハニー「全然聞いてない…!?」

 

 

 

ハニーとフォーチュンが背後から攻撃を仕掛けるが、全て防がれてしまった。こうなった以上は同じ手はもう通用しないということになる。

 

 

 

ラブリー「次は私達が!はぁああ!(ガンガン!)」

 

プリンセス「ドリャあー!(ズガァ!)」

 

Dプリキュア「キュアラブリーにキュアプリンセスか。まるであの二人と一緒だな…何もかも…!(ズギャアン!)」

 

ラブリー&プリンセス「「あぁああっ!」」

 

 

 

今度は私とプリンセスで正面から叩こうとしたが、呆気なく相手の技で吹き飛ばされてしまった。まるで今まで私達が経験した動きを全て覆すかのような精神力、なぜあそこまで…?

 

 

 

Dプリキュア「人の心も幸せなど、所謂感情にしか過ぎない。不幸や憎しみさえ抱けばそれまでだ」

 

ラブリー「終わりなわけないもの。いくら感情でも、悲しい方向に進んだら誰も笑顔になれないんだから…」

 

プリンセス「大切な人だって幸せになれるんだよ、それが嫌なの?」

 

Dプリキュア「浅はかな、人間がどれだけ惨めで愚かなのかわるだろう?人間も結局夢や希望を捨てたら一生後悔する人生を送る、それがバカ共の末路だ」

 

ハニー「あなたの心は非常に悲しんでいるわ…」

 

Dプリキュア「何を戯言を」

 

 

 

一体彼女には何が起きたんだろう?きっと辛いことでもあったのかな…?

 

 

 

フォーチュン「私はあなたの気持ちに同情する、けど絶対に共感しないわ」

 

Dプリキュア「私の心はこの空間そのもの。どう這いつくばろうとも心を汚されるわけにはいかない」

 

ラブリー「もうとっくに汚れているじゃない…」

 

Dプリキュア「黙れ。まだ私は終わってはいない、勝負はこれからだ……ふん!(ビュン!)」

 

 

 

理由を聞き出す余裕もなく再び攻撃を続けるダークプリキュア。その表情は既に悪鬼のようだった。

 

 

 

ラブリー「何か他に方法はないの…?」

 

フォーチュン「とりあえず戦うしかないのね…!」

 

ハニー「ここは私が足止めする、みんなはその間に集中攻撃を!」

 

プリンセス「了解、んじゃ行くよ!」

 

 

 

こっちはこっちでどうにかしないといけないし、つぼみ達は大丈夫かな…?


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