プリキュアオールスターズ大戦   作:クワトロン大帝

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第172話 自分の欲望

ファントム「っ……!」

 

マリン「いくらなんでもこれは耐えられないよね!」

 

サンシャイン「…決まればいいけど」

 

ブロッサム「いや、あれを見てください…!」

 

 

 

私達の一撃を受け止めるファントム、ではなくむしろ攻撃を吸収し始めたようです。まさかわざと私達を誘うために…?

 

 

 

ファントム「ふふふっ…。ふははは!!」

 

マリン「何がおかしいの!」

 

ファントム「これで完成した、俺の新たな力をなぁ!」

 

ブロッサム「新たな力?」

 

 

 

ゴゴゴゴ…!!

 

 

 

ファントムの身体中から闇の波動が放出されます。それから先程吸収した物を自らの身体に埋め込んだのです。

 

 

 

サンシャイン「どういうこと?自分の身体に入れた…?」

 

ブロッサム「そこまでして一体何をしたいんですか」

 

ファントム「俺は更なる高みへと行く。お前らの力が手に入ったことで俺の計画が捗るからな。お前らは実にいい手駒だった、礼を言う」

 

マリン「手駒とは何よぉ~!」

 

ファントム(待ってろ、時期に俺が再び引導を渡してやる…。得にキュアラブリー、お前を仕留めるまではな…)

 

 

 

Dプリキュア「倒さずに生かすとは随分と分別のないやつだな、ファントム」

 

 

 

そこへ唐突と聞き覚えのある声の主がやってきました。やはりあれは、ダークプリキュアです…。

 

 

 

ファントム「いい収穫が取れた。お前も見たろ?この俺の実力を」

 

Dプリキュア「誰がお前を評価すると思った?世迷言も大概にしたらどうだ」

 

サンシャイン「なぜあなたがそいつと手を組んでいるの?」

 

Dプリキュア「それを教えてどうする。私は虐げられたこの世界を捻じ曲げようとしてるだけだ」

 

ブロッサム「だからって、それがあなたにとって一番のことなんですか!?」

 

Dプリキュア「お前もつくづくしつこいやつだ、私の邪魔をしようだなんて無駄なこと」

 

 

 

私達に見せる目は恨みを寄せる殺気に感じます。これは今まで私達と戦ってきた彼女だからこそ現す憎しみなんですね、非道すぎます…。

 

 

 

ファントム「もういいだろう、そろそろ引き上げるとするか」

 

マリン「ちょい待ちなよ、また何か企んでいるんじゃあるまいね?」

 

ブロッサム「次来たら容赦しません」

 

ファントム「構わん、その時はキュアラブリー達も連れて来い。いい物を披露してやる」

 

Dプリキュア「まだお前らとケリをつけるのは早い。せいぜい首を洗って待っているんだな(バッ)」

 

サンシャイン「なかなか手厳しくなりそうかも…」

 

マリン「そうね、絶対油断できないし」

 

ファントム「少し楽しませたことは傑作だ。次に訪れるのは、死だ(バッ)」

 

ブロッサム「……」

 

 

 

それからまもなく二人は去ってしまいました。これは勝ったと言えるんでしょうか…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファントム(やつらの能力に、今日得たこの力を加えれば…。ふん、完璧じゃないか。これで俺が直接なりすます必要もなくなる。他の世界に行く前の肩慣らしには丁度いいことだ。これさえあればあの力も完全に凌駕できる…!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~夜~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つぼみ「えりか、私って怯えてるんでしょうか?」

 

えりか「ほえ?何さ急に」

 

私の家で少しだけ服の手入れをしに来たえりかに、私がさりげなく尋ねました。いきなりこんなことを言ってもビックリするだけですよね。

 

つぼみ「その、ハッキリとはわかりませんけど。このまま立ち上がれなくなったらって考えてしまうのが怖いです」

 

えりか「怖いのは私だって一緒。でも怯えてるという表現は半分間違い、ただ一方的に引き下がるだけのモルモットなんていうのは洒落にならないの。そこはみんなで力合わせればどうにかなるのよ」

 

つぼみ「えりかにしてはまともな答えですね~」

 

えりか「にしてはは余計よ。私だってつぼみの役に立ちたいって思っているんだからね。困った時はお互い様ね」

 

余裕を見せるように私の質問にえりかが難なく答えました。今まで辛い時もありましたが、希望を捨てない限りは何度も挑戦できます。

 

つぼみ「じゃあ私はえりかのことをしっかり守りますからね」

 

えりか「だからそういうのはいいの、私もつぼみを守ってあげたいの」

 

つぼみ「も~、えりかは素直じゃないですね…」

 

えりか「これが私の気持ちなの。素直に受け取って」

 

つぼみ「私はいつでも―――むぐっ!?」

 

私が反論すると思ったのか、えりかは私の唇に柔らかいものを押しつけてきました。って何故~!?

 

つぼみ「なななな何を!?」

 

えりか「……私の気持ち、文句ある…?(///)」

 

つぼみ「いくらなんでもこれは…。まぁえりかが私に対する気持ちはわかっていますけどね」

 

えりか「だから尚更なの、今でも私ドキドキしてんだからね…っ」

 

つぼみ「えりか、もしかして今したいんですか…?」

 

えりか「んなわけないでしょ!?それに今やったらシプレとコフレに見られるってば!」

 

どうやらえりかは自分の欲望が抑えきれないようですねぇ、いや~これは満開ものですよ。

 

つぼみ「仕方ないですね~。今度してあげますね」

 

えりか「別に好きでやってほしいってわけじゃないのよ」

 

つぼみ「私はずっとえりかを信じてますよ」

 

えりか「全く、つぼみと来たら。私も信じてるかんね」

 

あたふたな感じですが、信じあえば苦難も楽勝ですよね。それにしても、世の中何が起きるのか本当にわかりませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~同時刻~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

めぐみ「もう暗いね、そろそろ帰る?」

 

誠司「いい時間だよな、ちょっとランニングする時間長引いたかもな」

 

私は誠司の遅いランニングに付き合っていい距離まで走れてスッキリした気分に。どうやら誠司自身もとても満足できた様子みたいだ。

 

ゆうこ「よく頑張ったね二人とも」

 

めぐみ「ゆうゆうわざわざ差し入れありがと」

 

誠司「たまたま通りかかって見かけたもんな」

 

そう、ゆうゆうはついさっき私と誠司が走ってるところを偶然目撃したとのことだった。その影響なのか、地味に冷たいお茶を用意していた。

 

めぐみ「ほら誠司、タオル―――」

 

ゆうこ「相良君汗かき過ぎよ?ちゃんと拭かないと風邪引いちゃうからね」

 

誠司「悪りぃな、俺もしっかり体力つけていこうと決意したんだ」

 

めぐみ「あ……」

 

汗をかいてる誠司に私がタオルを渡そうとしたら、ゆうゆうが既に渡していた。ちょっと横取りされた気分かも…。

 

めぐみ「私、もう帰るね…」

 

誠司「どうした?そんな顔して」

 

めぐみ「ちょっと疲れただけだから。明日には元気になるよ、心配しなくても大丈夫だから」

 

ゆうこ「気をつけてね?」

 

余計に披露が溜まってしまったので、私はここで帰ることにした。それと同時に、あることに気がつく。

 

めぐみ(そういえば、最近ゆうゆうと誠司って妙に仲がいい気がする…。もしかして……)

 

ゆうこ「めぐみちゃん…?」

 

誠司「疲れているんだ、休ませてやろうぜ」

 

ゆうこ「じゃあさ―――」

 

そんな疑問を抱く私はちょっぴり寂しい気持ちへと陥ったのだった。これを時期に言わなきゃいけない時があるのだろうか、それは私だけでは抑えきれない事態なのだと確信する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

L「次の世界、どのに行きたい?」

 

R「そうだな…、ここはどうだ?」

 

L「いいねぇ。あの素敵な世界、そしてその世界のプリキュアもね…」


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