プリキュアオールスターズ大戦   作:クワトロン大帝

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第168話 ブルーの感情

つぼみ「風が涼しくて眠くなりますね…」

 

ブルー「気持ちのいい空気だね。とても清々しい」

 

透き通る風に身体が楽になりそうです。静かなこの空間での休憩がこれはまたいい気分だったりします。

 

つぼみ「あの、もしかして…泣いてます…?」

 

ブルー「あ、ごめん…。ちょっと昔のことを思い出しただけだよ…」

 

私が声をかけると、ブルーさんが涙を流していたようです。

 

つぼみ「昔のこと、ですか?」

 

ブルー「僕にはかつて大切な人がいたんだ。でも彼女はあるきっかけで僕の前から姿を消してしまって…。僕はそれ以来彼女が戻ってくることを必死で願っているんだ」

 

つぼみ「彼女っというのは、もしかして…」

 

ブルー「口ではいい難いけど、僕にとって素敵な存在なんだ」

 

ブルーさんが語るあるきかっけってどういうことなんでしょうか?

 

つぼみ「何かあったんですか?」

 

ブルー「実は、ある脅威が訪れて…。その出来事により彼女は僕の前に現れることはなく、自分の憎しみだけが正しいと強調して…」

 

つぼみ「ある脅威、それって…」

 

ブルー「ごめん。ここからは凄く複雑な話になってしまう。折角のお出かけ日和なのにここで話すなんてことは、君が不快に感じてしまうだろうと思う」

 

わざわざ私のことを心配してくれるなんて、きっと辛い訳があるんでしょうね…。

 

つぼみ「でも私はブルーさんが悲しむ顔なんて見たくありません」

 

ブルー「その気持ちはわかるよ。君もある意味人の心を大切にすることが好きなんだね」

 

つぼみ「べ、別にそれを意識してる訳じゃなくてですね…。その、困ったことがあれば相談に乗りたいだけなんです」

 

成り行きに言ったけど、ちゃんと伝わったんでしょうか…?

 

ブルー「そうなんだ。君がいてくれて僕の気持ちが少し和らぐ感じになるよ」

 

つぼみ「大したことじゃありませんけどね、えへへ」

 

ブルー「ねぇ、少しだけ僕の昔話に付き合ってくれないかな?」

 

つぼみ「ふぇ?昔話ですか?」

 

昔話って、どんなことですかね。少し気になる気がします。

 

ブルー「僕がこの世界に来る前の頃のことさ―――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファントム(そろそろ作戦を実行する頃か。それと、この前のやつの分身をあと三つ生成しておくか…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~ひめの家~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えりか「ひ~ま~っ!」

 

ひめ「どったの?」

 

えりか「他のみんなはそれぞれで用事があるし、残ったのは私らだけなのよ!?」

 

ひめ「別にいいじゃ~ん。私の家は広いし、静かで退屈じゃないでしょ?」

 

えりか「だからって何をやれってんだい」

 

ひめ「じゃあ二人で野球拳やる?」

 

えりか「却下」

 

ひめ「だよね~…」

 

えりか「ならしゃーないか。そんじゃ、ちょっと外へ出る?」

 

ひめ「そっちの方が早いと思うだけどな~。とりあえずゆうこのところへ行こうよ!」

 

えりか「賛成!」

 

ひめ「AAPA、じゃんじゃじゃん―――」

 

えりか「ピ○太○かよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~市街地~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つぼみ「さっきの話、とても素敵でしたよ」

 

ブルー「僕にとっては大したことじゃなかったよ」

 

場所を移して人気が賑やかな市街地へ移動しました。先程聞いた話は彼が今までやってきたことの内容でした。神様ってそんなに凄いお方なんですね~。

 

つぼみ「あれって、めぐみ達ですよね?」

 

ブルー「丁度めぐみ達はここで予定を過ごすことにしていたんだね」

 

タイミングのいいところに、めぐみ達を発見することができました。でもいる人数は割と少な目で他はそれぞれで予定があるためかいません。

 

つぼみ「めぐみ~」

 

ブルー「張り切ってるね」

 

めぐみ「あ、つぼみ!あとブルーもいる」

 

いおな「ここで会うなんて奇遇ね」

 

ブルー「今日は二人だけなのかい?」

 

めぐみ「うん、ひめはえりかと一緒に遊ぶってやけに強調してたみたいで…。ゆうゆうもお店の手伝いがあるから無理だし、誠司も空手の稽古で行けなかったらしい」

 

いおな「だから私とめぐみでちょっとお買い物でもしようかとここに来たの」

 

めぐみ「それより、ブルーとは上手くやれてる?(ヒソヒソ)」

 

つぼみ「ひゃあ!?まだですよ!?」

 

こんな時に大事な質問されたら頭がパンクしますよぉ~!?

 

つぼみ「そんなこと言ったらめぐみはどうなんです?」

 

めぐみ「いや、その…ブルーとはよき信頼関係というか…あの……(///)」

 

いおな「めぐみ、顔赤いわよ?」

 

めぐみ「ちょ…いおなちゃん!!?」

 

ブルー「楽しそうだね。何か嬉しいことでもあった?」

 

めぐみ「違うからっ!」

 

段々めぐみだけが自爆している気がしますが、気にしてはいけないでしょうか…?

 

いおな「とにかく、折角ここで会ったわけだし何かおごってあげる」

 

つぼみ「いいんですか?」

 

いおな「いいの、私にも何かできればと思ってね」

 

ブルー「時にはお言葉に甘えてもいいだよ」

 

つぼみ「じゃあ…お願いします」

 

めぐみ「素直だね~。なんかホッコリしちゃう」

 

ここからめぐみ達と一緒に行動し、丁度いい時間になったのでそれぞれ家に帰宅することになりました。そしてしばらくした時の頃でした。

 

ブルー「今日は楽しかった?」

 

つぼみ「とても楽しかったです」

 

ブルーさんと二人っきりで夕日の道を歩きながら素直な気持を告げます。今は自分の気持ちは言えなくても、いつかきっと伝えたい。そう胸に潜めます。

 

ブルー「またいつでも僕に会いたい時は言ってね」

 

つぼみ「勿論です。あと、ありがとうございます!(ギュ)」

 

ブルー「しばらく僕は忙しくなりそうだから、その時にまったらまたおいで」

 

つぼみ「はいっ!」

 

何事にも正直に向き合う、ブルーさんはいつになってもその心を忘れることはないでしょう。とにかく私も色々と頑張らないと、ですね。


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