つぼみ「おまたせしました~。ここであってますよね」
ブルー「勿論さ。今日はどこに行きたい?」
つぼみ「そうですね…。でしたら―――(ヒソヒソ)」
ブルー「いいよ。折角の休日だし、君が楽しめたら僕はいいと思うよ」
つぼみ「はい!」
~~ショッピングモール~~
ブルーさんとの約束の日がいよいよ訪れました。今日は私が行きたい場所をなんでも聞いてくれたのでとても嬉しい気持ちです。まずは気になっていた服や今流行ってるアクセサリーを見るために大きなショッピングモール内にあるファッションショップにいます。
つぼみ「うわぁ~。どれもかわいいです…」
ブルー「こういうのが好きなの?」
つぼみ「それは女子みんな目に入るものばかりですよ?だってこのヘアピンもオシャレじゃないですかぁ~」
結構な品ぞろいにこだわったセンスなども魅力的ですし、大人の女性も顔負けなものが一杯です。特にここは主に年頃の女子をターゲットにしたお店らしいのである意味考えられてると思います。
つぼみ(うげ!?これってこんなに高いの…?)
私がほしかったネックレスが予想以上に値段が高いものでした。
つぼみ「流石にダメでしたね、諦めましょうか…」
ブルー「身に着けると似合うと思うよ」
つぼみ「今日はそこまでの予算はありませんし、別の見ます」
中には高いものがいくつか紛れてます。見た目だけで判断してはいけないということでしたね、侮っていました…。
つぼみ「これもかわいいですね」
次はキラキラと輝く小物入れ、これは化粧品などが入るサイズのものです。
ブルー「おや?向こうでプレゼントしているみたいだね」
つぼみ「ここで買い物するカップルは彼氏が彼女の誕生日や何かしらの記念として買ったものをプレゼントするんですよ」
ブルーさんがとても喜ぶ様子ですね、きっと人々の幸せに共感しちゃったんだともいますね。
ブルー「ところで気になるものはあったの?」
つぼみ「あっ!そうでした、折角二人っきりで来たのになんて勿体ないことを…(そわそわ)」
私としたことがうっかり見惚れてしまって…、あ~どうしましょ~!
ブルー「つぼみ、少しベンチで休みなよ。焦ったら身体に悪いよ」
つぼみ「はい、すみません…」
私はお言葉に甘えて店の外のベンチに腰掛けます。ここで失敗したら一日が台無しに終わるところですね、今度はそれがないように肝に銘じときますか…。
ブルー「お待たせ、すっかり待たせたみたいだね」
つぼみ「いえ、そんなことないですよ。って、それは?」
ブルー「これのこと?これはね、つぼみ達に似合うんじゃないかって思ってね」
戻ってきたブルーさんが持っているのはそれぞれ違う色をした首飾り。まさかこれは―――あれじゃない、ですか…?
ブルー「これは君にあげるよ。そしてこれは他のみんなにやるといいよ」
つぼみ「ひょっとしてこれ私が買えなくて諦めたものの一つじゃないですか。わざわざなんで…」
ブルー「僕が君にプレゼントしたかったんだよ。さっき凄く嬉しそうだったから」
つぼみ「ふふっ、ありがとうございますっ♪」
今の気分はとても幸せでした。私の気持ちをすんなりと理解できたかのような素振り、予想以上に優しさと温もりが伝わります。
ブルー「次はどこに行きたい?」
つぼみ「もっと楽しめるところにでもいいです?」
ブルー「いいよ。僕は君が行こうとする場所にはなんでも行くからね」
のんびりしつつも、次の目的地へと向かうことにしました。今日貰った首飾りはえりか達にもあげなきゃですね。
~~二時間後~~
つぼみ「ちょっと休んでもいいですか?」
ブルー「僕も少し疲れたよ。そうしよう」
のどかな日差しを遮る日陰の場所に座る私達。ここでブルーさんがあることを尋ねてきました。
ブルー「そういえばつぼみはめぐみ達と仲良くできてる?」
つぼみ「知り合ってからほぼ毎週会うぐらいですので。でもどうしてそんなことを?」
ブルー「とにかく幸せに感じれば嬉しく思うんじゃないかってね。つぼみとめぐみはどことなく似ている気がしてね」
私とめぐみが似ている?言われてみると確かにわからなくもない話ですけど…。
つぼみ「めぐみは私の相談に乗ってくれることもありますし、私がめぐみの相談に乗る場合もあるんですよ」
ブルー「君とっての一番の理解者と例えるべきかもね」
つぼみ「一番の理解者…。でもえりか達もそうですよ。だって友達はみんな同じ気持ちなので」
ブルー「君もある意味、仲間思いだね。僕がこれまで関わった人はみんなそうだった。つぼみはありのままの自分でいればいいよ」
ありのままの私、これはブルーさんが言った仲間思いと関係あるんでしょうか?いや、私がそれを意識するようになったのも支えてくれる仲間がいたから、そういうことだと捉えるべきなのでは?今の言葉はブルーさんにしかわからない意味かもしれません。
ブルー「つぼみはどんな時でも諦めない心を持ってほしいと僕は思う」
つぼみ「はい、私はそういう心構えを大切にしたいです」
きっとこれは私に対する励ましのエールなのではないでしょうか。ちょっとホッとしちゃいました。