プリキュアオールスターズ大戦   作:クワトロン大帝

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第165話 私ら思う故に?

えりか「えーっと、第一回!」

 

ひめ「ものまね大会~!」

 

一同「「「いえ~い!」」」

 

ゆり「随分と面白い企画ね」

 

某日、私達はひめの家で唐突なものまね大会を開くこととなった。えりかとひめによる主催だとか。

 

えりか「その名の通りみんなの自慢のネタを披露することになっているわけではい」

 

ひめ「今回は私達も参加しちゃうぞ~!」

 

めぐみ「よ~し、頑張って優勝するぞ!」

 

ゆうこ「私も張り切っちゃおうかな」

 

いおな「あまりこういうことやりたくないけど…」

 

つぼみ「ここは全員でいいネタを披露できればいいと思いますよ」

 

いつき「そもそも言い出しっぺって…つぼみだよ、ね…?」

 

つぼみ「一度はやってみかったんですよ。だからえりか達に頼んでもらったわけなんですよ」

 

しかしこれをやったところで特に重要なことが起きるわけでもない、ごく普通の行事だと思う。それを気にせず、盛り上がることだけを専念する。

 

えりか「てなわけで審査員はゆりさんでよろしく」

 

ひめ「○×の札を出せばよろしぃ!」

 

ゆり「見るだけならいいと思うけどね」

 

ひめ「あともう一人の審査員もよろしくねー」

 

誠司「つかなんで俺まで…」

 

どうやら審査員としてゆりさんと誠司が見ることに。一方妖精達は…、

 

 

 

妖精達(((見てられないです(でしゅ)(ですわ)(ぜ)……)))

 

 

 

挫折するようにコソコソと小部屋へと籠っていく。流石に醜いとしか言えまい。

 

えりか「まずトップバッターはつぼみぃ!」

 

つぼみ「えーっとぉ…。花咲つぼみ、いきます。今でも罵ることを止めない女性の真似です」

 

ゆうこ「なんかマ○豚が喜びそうな発言ね」

 

いおな「さり気なく言っちゃったよ!?」

 

つぼみ「ふん…!マジでキモイわ…。アンタ、とんだ変態ね。バカみたいだわ、こんな男と一緒の部屋だなんて。一辺死になさいよ」

 

一同「「「……」」」

 

周りの淀んだ空気に一瞬言葉を失うつぼみ。すると、

 

つぼみ「じゃあ、その悪い癖を直したら……許してあげてもいい…わよ?」

 

えりか「来たぁ~!!」

 

ひめ「とどめの一言いただきましたぁ~!」

 

今度は褒めるかのような発言でアピールを続けた。その結果はいい方向へと導いた。

 

つぼみ「い、以上です…。は…はずかしいですぅうう~~~ッ!!(アワアワ)」

 

めぐみ「大丈夫だよ?ちゃんとうけたよ、ね?」

 

ゆうこ「これ元ネタあるの?」

 

つぼみ「言いたくありません…」

 

いつき「あるっぽいけど、恥ずかしくて言い出せないんだね…」

 

つぼみ(予想以上にうけなかったのが失敗でした、最後にアドリブ入れたのが幸いでしたが…)

 

というわけでゆりさんと誠司の審査が行われ、結果はどっちも○を獲得した。

 

いつき「ご苦労さん、ゆっくり休んで」

 

つぼみ「そうさせていただきますね」

 

ひめ「次、めぐみの出番!」

 

めぐみ「愛乃めぐみ、某アニメのキャラの真似でいきます!」

 

いおな「どう来るかしら?」

 

うん、私ができるといえばこれしかない。

 

めぐみ「おほん。○ックDEカルチャー!キラ☆」

 

ひめ「イマイチ」

 

めぐみ「そんなぁ~!!(しくしく)」

 

いおな「今のは、ねぇ……」

 

えりか「おっと!○と×が二つで微妙な結果になったぁ!」

 

誰も理解できなかったとは、無念なり…。

 

ひめ「では次どうぞ」

 

いつき「僕はしがない落語家の真似で」

 

つぼみ「斬新ですね」

 

次はいつきの番、どうくるか。

 

いつき「いやあこれがどうにも草臥れたたいまつでして、たいまつなだけにお粗末。なんつって、おあとがよろしいようで」

 

えりか「これ、渋いよね」

 

ゆり「落語ってあまりうけないかも、ね」

 

ひめ「こちらも○と×が一つずつで微妙な結果!さぁこれを超える評価は来るのだろうか!?」

 

えりか「はい次の方どうぞ」

 

ゆうこ「は~い。私は誰でも真似しそうな食レポの真似でーす」

 

ゆうゆうがやけに張り切ってるみたいだ。これは自信あるのかな?

 

ゆうこ「このカレーライス、辛さとコクが深くていい味わい。まるで、食の風呂場や~!」

 

ひめ「ぴょー!私も食べたくなってしまうような発言やないかー!」

 

えりか「審査はどっちも○、これはいい結果になったどー!」

 

いつき「流石、だねぇ」

 

めぐみ「なんか輝いてるかも」

 

えりか「次は私の出番、どこにでもいそうなガソリンスタンドの店員の真似」

 

つぼみ「それって普通じゃないですか!?」

 

えりかって意外に渋いチョイスするんだね、これもある意味面白いと思う…。

 

えりか「ウィゥスミィス!ラーッシュヮスィー!」

 

いおな「意味不明なんですけど…」

 

えりか「次はあまりに端折り過ぎて何を言ってるかわからない野球の審判」

 

いつき「そんなの気にしてたっけ?」

 

まぁいいか。楽しければそれでいいしさ。

 

えりか「レイボー!ライッターアゥ!チェェン!」

 

ゆり「却下」

 

誠司「同じく」

 

えりか「なんでさぁ~!?」

 

誠司「芸がないからだ」

 

ゆり「よってえりかは×二つね」

 

わぁ、厳しい審査だったねぇ~…。

 

ひめ「姉さんは無理だったから、次は私ぃ!私だったらいい評価が得られると思うし!」

 

いおな「早く帰りたい…」

 

ひめ「ここんぽいぽいここっ―――」

 

一同「「「却下」」」

 

ひめ「なんですとぉ~~!!?」

 

こうして卑劣なお笑いはここで幕を下ろしたとさ。この始末、はてさてどうなりますことやら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~夕方~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

めぐみ(ここ最近の誠司とゆうゆう、絶対におかしい)

 

一人で夕焼けの空を眺めながらふと思い始めた。あの時の夜、二人に何があったのか。そこばかり気にしてしまう。

 

ひめ「めぐみ」

 

めぐみ「どうしたの?」

 

ひめ「ちょっといいかな?話したことがあるの」

 

ここでひめが私の顔を覗き込むように尋ねてきた。ひめから話したいことって一体何だろう?

 

めぐみ「別にいいよ、でもどうして?」

 

ひめ「気になることがあってね」

 

私に問いかけてきた今のひめの瞳には、ちょっとだけ疑いの意味が込められていた。


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