あの出来事から数日後、つぼみ達がプリキュアだったことを聞いた。道理で同じような組み合わせだと思ったわけだ。それはさておき、今日はみんなでファッションショーを見るために遠くの街へと出かけている。
めぐみ「へぇ~。ひめも出るんだね」
ひめ「にひひ。凄いでしょ?」
その中でひめとえりかの二人が出場をする予定のようだった。
いおな「して、あの時二人が喋ってたのは?」
ひめ「このファッションショーで何を着てけばいいかを話してたらいつの間にか私も出ることになったんだよね~」
いつき「ひめはえりかと同じくらいのファッションセンスあるよね」
めぐみ「ひめだって負けてないよ?何でも組み合わせちゃうんだ」
ゆうこ「それよりめぐみちゃん、神様のことは―――」
めぐみ「大丈夫、平気平気」
とにかくひめはまともな表情だった。あれだけ真剣に考えて導き出した結果なんだから。ここは頑張ってほしいな。
誠司「そろそろ時間じゃないのか?」
ひめ「そうだった、早く姉さんと合流しないと」
誠司「姉さん、ねぇ…」
ゆり「私も来てもよかったかしら」
いおな「いいんです、こうしてみんなで楽しむのも気晴らしにはなるでしょ?」
ゆり「ふふ、いおなが言うならそうかもね」
さて、そろそろ客席に行かないとね。
~~控室~~
つぼみ「えりか、ここでしくじったら女が廃りますよ?」
えりか「今更だよ、わたしゃ素人じゃあるまいし」
控室で私はえりかの髪型を整えています。いままでの準備はこのためにあったようなものでしたね。
つぼみ「えりかがコーディネイトした衣装、とても素敵ですよ」
えりか「ちょっと…!そこまで言われたら認めざるを得ないじゃない…」
つぼみ「それにえりかって、かわいいですね」
えりか「やめろ~~っ!!(///)」
少し言い過ぎましたかね、ふふっ。
えりか「もう時間だから行くね、しっかり目立つからね」
つぼみ「わかってますよ、頑張ってくださいね」
えりかを見送った私はすぐに控室を後にします。最近の私はモヤモヤなんて一切なく、むしろドキドキでいっぱいでした。なぜなら…、
ブルー「やはりここにいたんだね」
つぼみ「はい…。あの、少しの間だけ二人っきりになりたいんです」
彼が、ブルーさんが私を出迎えてくれたからです。
ブルー「僕ももっと君のことを知りたいよ。なんでもいいから教えてくれないかな」
つぼみ「はい、私がプリキュアだってことはもうご存知ですよね?」
ブルー「うん、ゆりっていう人から聞いたよ。彼女も懸命だったよ。君達の力というのは…」
つぼみ「こころの種です。そこから話せばきりがないんですけど…」
ブルー「それって地球の恵みを感じるような物かもね」
ブルーさんが興味津々になりつつ頷きます。その気持ちはなんとなくわかりますが、何か特別なことを想像しているんでしょうか?
つぼみ「こころの種は私達にとって大切なものなんです。とても失いたくのないものでして」
ブルー「種は地球の希望みたいなものさ。どんな生命もそこから始まるんだよ。まさしくイノセントを感じる」
つぼみ「イノセント、ですか?」
ブルー「僕は色々なことを知り、色々なことを経験する。そんなことが一番だと思ったんだよ」
つぼみ「幸せを彷彿しますね」
とてもこだわりのある一言に共感してしまいます。もしも、今日や明日もこのような感じであればいいかと…。
つぼみ「はっ!そろそろ行きましょうか」
ブルー「ごめん、本当は僕も行きたかったけど用事があるみたいなんだ」
つぼみ「そう、ですか…」
ブルー「大丈夫さ。また会えるから。今度君から来るといいよ」
つぼみ「私からでいいんですか?」
ちょっとキョトンとした顔になりつつもブルーさんの話を聞きます。
ブルー「君が来るところにいつでも来るから、僕のことを知りたいならいつでも来てもいいよ」
つぼみ「わかりました、私からでよければ…来ます……ね?」
最後はちょっぴり嬉しそうに微笑み、彼と別れました。なんだか結構ホッとした気分でした、ともかく早く急がないと始まっちゃいます。えりかはどんな感じでアピールするかが楽しみです。
???「一体どこにいるんだろうね。あの娘以外にあの女神のことがわかる人物は……」