プリキュアオールスターズ大戦   作:クワトロン大帝

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第151話 攻防の苦渋

ラブリー「そこまで言うならこっちも容赦しないんだから」

 

プリンセス「私達の力を舐めないでよね」

 

R「悪くねぇ気合だ。お前らの実力を見せてみろ」

 

 

 

ズサ……ッ

 

 

 

ラブリー「はぁあああっ!!(ダッ!)」

 

プリンセス「こっちだって!(ダッ!)」

 

 

 

砂利が響くと同時に一気に正面突破しようとした。しかし相手には巨大な敵がいる。まずはあれから片付けなきゃいけない。まずは左右から挟みこむようにパンチをお見舞いする。それがダメなら足払いをするまで。

 

 

 

うぅ…。意外にそう上手くいかないかも。サイアークには余裕だったけど、あの敵は全然見たことがない。ましてやビクともしなかったりする。

 

 

 

ラブリー「はぁ…はぁ…。こんなに苦労したっけ…?」

 

プリンセス「手ごたえが違うわねぇ…(ぜぇ、ぜぇ)」

 

誠司「油断するなよ、まだ負けてないからな」

 

 

 

尽かさず次の手を考えることにした。どうやら防御が高いらしい。ここで一つ疑問に思ったことがあった。あまり気にしすることじゃないけどどうにも向こうから仕掛けようとしない。どういうことなんだろう…?

 

 

 

R「まずは耐えるんだ、その後に盛大に暴れろ」

 

 

 

ラブリー(耐える…?一体どういう―――まさか、一気に…)

 

 

 

一瞬私はあることに気がついた。おそらくは耐え続けて一気に制圧するのが狙いかも…。

 

 

 

プリンセス「っていうか全然通用してないように見えたけど」

 

ラブリー「気をつけて、きっと敵は防御を固めて攻撃を蓄えているんだよ」

 

プリンセス「ほえ?」

 

 

 

プリンセスがキョトンとした顔で驚く。だってそうだよね、迂闊にダメージを与えるなんてできるわけないよね。

 

 

 

ラブリー「でも、気を逸らすだけなら問題はないはず。だったら…!」

 

R「ようやく気づいたな。さて、どうするよ?」

 

ラブリー「簡単に舐めないで!プリキュア・くるりんミラーチェンジ、チェリーフラメンコ!」

 

 

 

ここはチェリーフラメンコで対抗することにした。少しでも体制を崩せばいい。ただでさえ、攻略方法がわからないからやるせなさから乱れてしまいそうだ。

 

 

 

ラブリー「プリキュア・パッションダイナマイト!(ボゥ!ブォオオッ!!)」

 

R「熱い炎だな。俺は好きだぜ、そういう熱血的な見せ物をよ」

 

プリンセス「私だって!プリンセス・爆弾ボンバー!(ビュッ!)」

 

 

 

私の攻撃に続いてプリンセスが素早く仕掛ける。これなら多少は戦いやすくなったと思う。

 

 

 

R「だが、甘いな(パチン)」

 

デザトリアン「…ッ!!(ゴロゴロ…ッ!!)」

 

 

 

地ならしが激しく鳴り響き、そこから大量の岩石が私達を襲い掛かる。

 

 

 

R「詰めが甘いんだよ、やれ」

 

ラブリー&プリンセス「「ッ!?」」

 

デザトリアン「…ッ!!(ドバドバドバドバァ!!)」

 

 

 

ラブリー&プリンセス「「きゃああああっ!!」」

 

 

 

全包囲からの強力な一撃。さっき耐えた分だけでもここまでの破壊力を備わっていた。

 

 

 

ラブリー「こんなことができるなんて…」

 

プリンセス「ただのチートじゃないっ!」

 

R「おいおい、幻影帝国とたたかってきたお前らの力はその程度か?こいつは拍子抜けだぜ?」

 

誠司「嘘だろ…?」

 

R「さて、次のステップへと進むとすっか」

 

ラブリー「まだ、終わってないんだからぁっ!(ゴッ!)」

 

プリンセス「わ、私だって負けないんだから!(ゴッ!)」

 

 

 

強いダメージを受けても私は挫折せずにそのまま攻撃を繰り返す。気力があれば何度でも立ち上がれる、そうじゃないとプライドが傷ついてしまう。

 

 

 

R「キュアラブリー、お前は本当の自分を理解しちゃいねぇんだよ」

 

ラブリー「本当の自分…?」

 

R「あぁ。お前自身の心の中をさ」

 

プリンセス「訳がわかないわよ、そんなの」

 

 

 

本当の自分?まるで見当もつかない言葉だけど…。

 

 

 

R「今自分がここにいる場所は現実の世界なのか、わかるか?」

 

ラブリー「まさか…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは、夢にもあったことだった。何かがおかしい。そう感じたことがあったと。少女のような声が聞こえた気がする。私が今いるのは現実ではないのかもしれない。例えそれが偽りの世界だとしても、そこには生きる実感があるんだ。おそらくは私だけが影響受けていると確信できる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頭の中が過ぎるこの記憶、これは現実だ。今私、いや私達はこの世界で踊らされているのだと言える。


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