やよい「うん、ごめんね。私今日は漫画展の出品者として行かなきゃいけなくなって。…あ、ううん。また今度誘ってくれたらありがたいから、ね?」
今日はみんなと会えないかぁ。流石に私も忙しいからか…。
私の名前は黄瀬やよい。ちょっと人見知りだけど色んなことにチャレンジしたいと専念しているんだ。趣味は漫画を描くこと。将来は立派な漫画家になりたいと思って必死で頑張っているの。でも、他に見つけたいことがたくさんあるんだけど…。それはなんだろう…。
やよい「明日は他校との交流会だっていうのに、今日は月に一度の漫画展の出品者になったなんて、ちょっと最悪かも…」
休日の午前、私は鞄にペンやノートなどを入れて準備を整えている。もしかしたら生で執筆する場面もあったりなかったりするから念入りに用意しとかなくちゃね。
やよい「よし、そろそろ行こう」
時間もあまりないし、そろそろ家を出ることにした。
やよい「えっと、確か向こうの角を左に曲がれば電車に乗れるはずかも」
地図を見ながらルートを確認する私。あと時間も見とかないとね。
やよい「う~んと多分一時間もあれば余裕かも。でももう行かないと―――うわぁ!(ドン!)」
???「わぁ~!(ドン!)」
しまった!誰かにぶつかっちゃった!そして…、
やよい「うわぁあああああん!!痛かったよぉおおおおおお!!(しくしく)」
???「わぁああああん!ごめんなさぁああああああい!!(しくしく)」
お互いにベソをかいてしまった。ちなみにお互顔面に直撃しており、豪快に鼻血が迸っていた。
~~しばらくお待ちください~~
???「もう大丈夫ですか…?(ヒク、ヒク)」
やよい「もう大丈夫だよ。それでも痛いけど…(ヒク、ヒク)」
数分後、お互い落ち着いたところで立ち直る。だけどまだ鼻血は止まらない…。
???「本当にごめんなさい。ちゃんと絆創膏も用意してますので」
やよい「ありがとう、あなたも大丈夫なの?」
???「はい、私はもう平気です。それにしても結構大きい鞄ですね。これからどこに行くんですか?」
私と同じ髪の色でツインテールの小柄な娘がひょっとした顔で訊ねてくる。あの娘、もしかしたら…。
やよい「これから町内の漫画展に行こうと思ってて。その出品者としてね」
???「漫画ですかぁ。一体どんな作品を描いているんですか?」
やよい「恥ずかしくて言いにくいけど、ヒーロー物を描いているんだ」
???「わぉ!それはすごいですね!ということはその鞄の中には道具も入ってるんですね」
やよい「うんそうだよ。あとから執筆の様子も取材されるからね」
ツインテールの娘が異常に食いついてきてとても興味津々なんだぁ。それだったら、
やよい「ねぇ、もしよかったら私と友達になってくれないかな?」
唐突に言ってしまったけど、大丈夫かなぁ…?
???「はい!私も大歓迎です!あとそれから自己紹介もしますね。私は春日野うららって言います」
え!?本当に!?嬉しいな!
やよい「うららちゃんっていうんだ。私は黄瀬やよい、よろしくね」
うらら「やよいさんですね、折角ですのであとでやよいさんの作品見に行きますね」
やよい「ありがとう!私も嬉しいよ、見に来るなんて!」
うららちゃんってとてもパワフル万点なんだね。
うらら「私はこれからお昼の買い物がありますのであとで必ず行きますね!」
やよい「うん、是非来てね!それから地図も渡しておくね」
そろそろ電車が来る頃なので、私はここでうららちゃんと丁度よく一度別れることにした。やった、また友達が増えちゃった!
L「次のターゲットは、キュアレモネードとキュアピースか…。これは面白そうだね」