目の前が真っ暗だ。あれから何も見えない。突然の出来事だからあたふたしてるけれど、これだけは確信した。私達の知らない何者かの仕業だと。
私は、これからどうなるんだろう…。みんなとはもう、お別れなの?そんなの嫌だよ…。ねぇ、誰か答えて、私を一人にしないで…!
―――み
誰の声だろう…。
―――きてよ―――く
もう、こんな辛い思いなんてしたくないの…っ!
ひめ「おっきろ~っ!!(ガバッ)」
めぐみ「おわぁ~!(ズタン)」
い、いきなりたたき起こされたなぁ…。てか今ここは…、
めぐみ「まだ戦いの途中なのに、どうして…」
ひめ「はぁ?何を言ってんの?さっきまでずっとお昼寝してたでしょうが」
え?どういうこと?今必死でみんなを探してたのに。まさか夢…?
めぐみ「私心配しているの。離れ離れになって凄く―――」
ひめ「悪い夢でも見たんじゃない?ほら(ギギギ…)」
めぐみ「いだだ~!…はっ!やっぱり夢じゃない…」
おもいっきり頬を引っ張られて現実を直視した。一体どういうことなの、これは。
めぐみ「んで何をやって―――」
ひめ「まだわかんないの?今出かける準備をしていたのよ。だって今日は、自分でオシャレな服を買ってそれを自分なりにコーディネイトするの!(ワクワク)」
めぐみ「そ、そうだっけ?」
どうやら私の記憶が勘違いしたのか、あるいは何らかの事態で時が乱れたのか。それ以上のことはわからない。ただハッキリと断言できる。おそらく私以外の全員が気づいていないと思う、これは―――
ひめ「ほら、早くお昼食べよ?今日はゆうこがお弁当持ってきてくれたからさ」
めぐみ「あ、そうだね…。食べようか」
私だけ影響されていない何かがあるってことを……。
私の名前は愛乃めぐみ。今日も素敵な毎日を送って幸せ一杯で笑顔喝采。まぁ今はそうでもないかもしれないけど、いつも通り乗り切ろうと思う。今はひめと一緒にお昼ご飯うにするところ。今日はゆうゆうが特製の手作り弁当を持ってきてくれたから楽しみなんだ。
めぐみ「ところでゆうゆう達は?」
ひめ「それぞれで予定があるからいないの」
どうやらゆうゆう、それにいおなちゃんは個別で用事があるとのことだった。折角の休日だし、せめて一緒にお出かけしたかったな。
めぐみ「ブルーは?」
ひめ「神様も不在、リボンと一緒にね」
めぐみ「そっか、残念だね。となれば私とひめ。それに―――」
ひめ「誠司もいるわよ」
めぐみ「勿論だよ。今日は三人で過ごすしかないね」
誠司「お前ら、ちゃんと手洗ってから食えよ?」
めぐみ「わかってるよ」
私とひめが嬉しそうに喋っていると、割り箸と飲み物を用意していた私の幼馴染の誠司が戻ってきた。流石誠司、頼りになるねぇ。
ひめ「もうお腹ペコペコで我慢できないよぉ~!」
誠司「飯は汚い手で食べるなって大森が言ってただろ」
ひめ「だってぇ~!」
めぐみ「ひめ、ご飯は冷めても美味しいよ。まだホカホカだからさ」
ひめ「やったぁ~!さっさと済ませよー!」
誠司「本当に呑気なやつだな、ひめは」
はしゃいでるひめを見て苦笑いをする誠司とその隣で手洗いを済ませた私が頷く。まだまだ女の子の部分はあるよね、ひめは。
それから数分後。
めぐみ「いただきまーす」
ひめ「モグモグ…。うっまーい!」
誠司「日にちが経過する度に益々美味くなってるな」
三人でお弁当を堪能しながら喜ぶ。その喜びは比べものにならないぐらいの勢いだった。
めぐみ「いや~幸せですな~」
ひめ「ホンマやで~」
誠司「ところで二人は今日どうするんだ?」
ここで誠司が私とひめを見つめるように聞いてきた。そういえば…。
めぐみ「後でひめと一緒にお出かけしようと思ってね。よかったら誠司も来る?」
誠司「まぁ俺も丁度暇だったし、いいなら行こうかな」
ひめ「お買い物すると思うから荷物運ぶの手伝ってね」
誠司「結局その役目なのか…」
そんなこんなで誠司も加わり、三人で出かけることとなった。たまには気分転換したいし、それもいいかもしれないね。
???「次はこの世界か、面白い…」