一時間後、消防隊や警察らがかけつけたところりんとあかねは無事だった。
警察「大丈夫ですか?」
消防隊「さっきから体育館が氷漬けになってたと聞きましたが」
りん「もう大丈夫ですよ、中は元通りですし」
あかね「そうですねん。へっちゃらですって」
二人は余裕を見せるように笑みを浮かべる。やはりさっきの炎で全部溶けたのとネガトーンを浄化させたから被害も元通りになったのだろう。
鷲尾「りんちゃん、無事だったかい!?」
りん「鷲尾さん、すいませんね心配かけちゃって…」
鷲尾「いいんだよ。りんちゃんが無事ならそれでいいよ。あと君も大丈夫だった?」
あかね「うちなら問題あらへんで?りんと一緒やったから」
どうやら鷲尾も心配してくれたようだ。そんな騒動に二人は…、
りん あかね「「疲れたぁ~……」」
などと呟いた。結局二人はお互いにやろうとしていたことがまともにやれなかったのであった。
~~数十分後~~
あかね「もう夕方やな。なんかあっという間やったな」
りん「うん、もっとあかねのことが知りたかったんだけどねぇ」
一連の騒動が終わると、うちとりんで商店街をブラブラと歩いてる。さっきの鷲尾さんって人は心を落ち着かせて帰ったそうやで。
りん「あ、この花結構素敵ね」
あかね「これはなんちゅう花なんや?」
近くのフラワーショップへ立ち寄ると、りんはある花に興味を示した。
りん「これ、アルストロメリアっていう花ね」
あかね「全然聞いたことのない花やけど、りんはこれが気になったんちゃうん?」
りん「まぁね。なんでも花言葉は『春の花』らしいのよ」
花言葉かぁ…。うちには馴染みにくそうやな。するとりんは今の花をレジへ持っていった。
あかね「わざわざ買ってきたんかい?」
りん「うん。その、これをあかねにプレゼントしようかなぁっと…」
あかね「ゑ?」
嘘やろ?うちにその花をあげるって……。
りん「ほら、私とりんの友情の証でしょ?」
あかね「友情っかぁ…。まぁええか。うちとりんは大の親友や!」
なんだか心が落ち着く。いつもはみゆき達とで嬉しいことがあったけど、なぜかりんと一緒でも……、それに負けないくらい幸せになる。
りん「どうしたの?顔が赤いわよ?」
あかね「いや、なんでもないねん。ちょっと嬉しかっただけや」
りん「ふぅ~ん。あかねって意外と乙女心があるのねぇ(クスクス)」
あかね「あ~笑うなぁ~!(かぁ~)」
どうしんやろうち!?なんで同性の友達にここまで顔を赤くする必要があるねん!?でも、もし相手がりんじゃなくてブライアンだったら―――
りん「じゃあそろそろ私は帰るね。またどっかで会おう」
あかね「そうやな。ほなまたな!」
だけど、今は自分のやりたいことを見つければそれでいいんや。いつか、その答えがみつかるまでは……
~~日野家~~
あかね「なるほど、そんなことがあったんか」
家に帰ると、うちはやよいと電話で会話してる。さて、向こうもどんなことが起きたか聞かせてもうらうで…。
やよい『実は、私より一つ年下の娘と一緒に探検ごっこやっていてね。その内容は―――』
あかね「めっちゃあざといな!」
~~夏木家~~
りん「ふんふん、それで?」
私も家に帰ると、早速うららに今日の出来事を暴露させようとした。一体どんなことがあったのかしら…?
うらら『実は、のぞみさんやりんさんと同い年の人と探検ごっこをやっていまして。えへへ、その内容はですねぇ―――』
りん「アンタはどこまでおこちゃまなのよ!?それとあざといわね!!』
次回からあざとイエローコンビ回です。