第139話 花を揺らめいて
???「…助けて」
誰…?私を呼んでいるのは…。
???「早くこの世界を救って…。でないと大きな災いが……」
大きな災い?一体何を……―――
???「いつか、プリキュア同士による大規模な戦争が始まる……。その前に―――」
待って…!あなたはなぜ―――
ゆ、夢…?あれは何を意味して―――ってもうこんな時間!?
~~希望ヶ花~~
つぼみ「えりか、なんでもっと早く起こしてくれなかったんですかぁ~(ぷい)」
えりか「だってつぼみがいつまでたっても起きないからよ。迎えに来て損したわ」
つぼみ「ちょっとはデリカシー持ってくださいよ…」
私の名前は花咲つぼみ、今日も楽しく過ごしたくてウキウキしています。今日は親友のえりかと一緒にお買い物をする予定です。
つぼみ「今後はタイマーを複数設置しておけば寝坊はしないと思いますよね?」
えりか「……(ふっ)」
つぼみ「なぜ『そんなこと私に聞くなよ』って顔をするんですかぁ!?」
私の発言にやつれるように首を振るえりか。わかってましたよ、自分が情けないってことを…。
えりか「だいたいつぼみは一人でやらなきゃいけないことをどうして他人の手助けをする必要があるのよ」
つぼみ「だって昨日迎えに来るって言ってたじゃないですか」
えりか「わたしゃつぼみの嫁さんじゃないからね。それぐらいわかるじゃん普通」
次々とえりかの咎めた発言を受け止めてしまう私が醜いです…。
つぼみ「ところで今日買い物をする場所は決まってるんですか?」
えりか「近くのショッピングモールに行くわよ。そこでオーダーメイドとかする予定だからさ」
つぼみ「流石はえりか…。コーデに関してはカリスマレベル…」
えりか「えぇ~?もっと褒めてぇ~」
はぁ…。こんな調子でいいのやら、全然先が読めません…。
そんなこんなで買い物を始める私とえりかがあることに気がつきます。
つぼみ「ところでシプレとコフレは…」
えりか「どうやらコフレが置手紙を残したっぽくてさ」
つぼみ「んで、なんて」
えりか「えーっと、『突然ですが、今日は用事があるため留守にするです。探さないでください』だって」
つぼみ「起きたらいなかったから多分自分探しの旅に―――」
えりか「それはないから、あの二人ができるわけないでしょ」
さっきからわかってたことですが、シプレとコフレはどうやら留守にしていたようです。
つぼみ「もし誘えたらいつきとゆりさんも一緒したかったですね」
えりか「残念ながらその二人も今日は用事で無理って事前に言ってたからね」
そう考えるとちょっと物足りなさを感じてしまいます。いつもいるためかいないとなると結構変わってしまうものでしょうか?
えりか「さて、今日はかなりの大漁になるわよ。みんなのためにひと肌脱ぐわよ」
つぼみ「ほぇ~…。時間かかりそうな気が……」
えりかが満面の笑みを浮かべる一方、私は不安の表情しか浮かびあげることができませんでした。大量に買ったら私はお荷物係。それだけは勘弁ですぅ…。
???「ここが次の世界。そろそろ任務を開始しないと…」