マナ「これでもう大丈夫だね」
六花「あれからすっかりペースを取り戻したわね」
パフォーマー前日、あたし達は最終調整のためにもう一度練習をしていた。身体の障害はすっかり無くなり、今では確実にペースを崩さないようにしている。
ありす「ようやく全ての準備が整いましたね」
真琴「いよいよこの時が来るわ」
亜久里「はい、色々ありましたけどこれでです」
みんなが喜ぶように心待ちをしていた。今までのことを思い返すと様々な経験があった。それが夢かのような出来事だと捉えてしまう程だった。
真琴「いよいよ明日ね。みんな、明日に備えて今はゆっくり休みましょうか」
マナ「うん。慌ててもいい結果は出せないよね」
特に一番微笑ましい顔を見せていたのはまこぴーだった。あたしが復帰してからあまりキツイことを言わなくなったのか、やたらと親切に接していたらしい。
亜久里「折角ですので、リラックスできることを考えたいです」
六花「正論ね。あと明日は一応みんなが来る頃だろうけど」
マナ「ジョーさんはともかく、ラブ達も来るんだよね」
ありす「既に約束は済んでいますよ。精一杯頑張れるので」
真琴「ねぇありす。この前の答えなんだけど、私にはどう受け答えるべきなのか…」
まこぴーがありすに申し訳なさそうな顔を見せる。一体何があったのか、ちょっとよくわからない。
ありす「いいですよ真琴さん。私も少し自分の行動力に不満を感じたもので」
真琴「でも私にも責任があったはず。ありすだけじゃないと思う」
六花「何があったか聞かせてもらえる?」
心配に思った六花が二人の話を聞いてあげることにした。
ありす「実は私と真琴さんで悩んでいたんです」
真琴「あの時マナが苦しんでいたのはよくマナを見ていなかったからじゃないかって悩んでいたから」
六花「そんなの悩むことでもないわよ?」
亜久里「過去のことは断ち切りましょうよ」
すると六花と亜久里ちゃんが平気そうな顔で無難に答えた。そうか、あたしが倒れた時にそんなことがあったんだ…。
マナ「とにかく、まずはいい結果を残そうよ。明日が待ってるから」
六花「えぇ。まずは休もっか」
期待を胸に、今日はここで解散することにした。明日、運命の日が訪れることはもはや必然的なのであろう。
~~翌日~~
マナ「行ってきまーす!」
あたしは早起きして早朝の始発電車に乗ることにした。勿論事前集合が結構早いので数時間前の行動が必須だという。
マナ(シャルル達はアイちゃんと一緒にジョーさんが連れて行くそうだから後で来るのは確定してるよね)
そこから真っ直ぐバスへと乗り込み、近くの駅まで直行していく。
しばらくして六花とまこぴーが一緒に合流し、そこから改札口を通って電車へと乗った。
マナ「緊張して全然眠れなかったよ~」
六花「おかげで寝不足っぽいけどね」
真琴「とにかく今日は頑張りましょう」
ちなみにありすと亜久里ちゃんは後から一緒に向かうとのことだった。会場へと向かうこと一時間。ようやく到着することができたのだ。
マナ「ありす、亜久里ちゃん、おはよう」
ありす「おはようございますマナちゃん」
亜久里「朝早いのは流石に眠たくなりますわぁ~…(ふはぁ)」
渋々と呟きながたあくびをする亜久里ちゃん。亜久里ちゃんぐらいの年齢じゃこの早さにはキツイかもしれない。
六花「これで全員ね。あとは本番でみんなが来ると思うから」
真琴「そうね。みんな、ここまでこれたけど絶対にいい結果を残しましょう」
マナ「わかってるよ。それじゃ、気合を入れるよ」
ここで一斉に輪になって手を指し伸ばし、
一同「「「響け、愛の鼓動!目指せ最高のパフォーマンス!」」」
掛け声と共に集合場所へと向かったのだった。
~~数時間後~~
開会式はあっという間に終わり、色々なチーム達の演技が繰り広げていよいよあたし達の出番。観客席にはラブ達、そしてせつなもいた。
ラブ「始まるね、もうワクワクするよ」
美希「最高のダンスを見せてあげて、完璧にね」
祈里「これは写真取る必要あるわ、きっと!」
せつな「頑張って、みんなならできるから」
そしてついに…。
マナ(やれる、絶対に…!)
あたし達の夢を繋げるための新たな物語は今始まろうとしていた―――
L「君には色んな世界に行ってもらうからね」
???「えぇ~、マナと遊びたかったのにぃ~」
L「大丈夫さ、いつかまた会えるよ。ね?」
L「レジーナちゃん」
次回は第二章の振り返りに入る予定です。