プリキュアオールスターズ大戦   作:クワトロン大帝

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第126話 届かぬ愛

ハート「か、身体が……」

 

 

 

全身が思うように動かない。まるで磁石に張り付かれたかのようにビクともしない。

 

 

 

パッション「立てる?」

 

ハート「全然…、足が上に…」

 

欠片「…まさか、耐えたとはな」

 

 

 

正直、自分でもビックリする程だった。何とか相手の攻撃を防いだため、ある程度のダメージは減少できた。しかし、その反動で上から押し潰されたかのような圧力が全身に響き渡ってしまった。

 

 

 

ハート「こんなところで、立ち止まれない…!」

 

欠片「…そんな身体で何ができるというのだ?」

 

ハート「身体が何もできなくても、心がやる気になれば…不可能なことはない!(ギュ…)」

 

パッション「無茶よ、今のままじゃ…」

 

ハート「だって、あたしは頑張り屋なんだからさ。みんなの苦労をまとめて背負っていけば苦しいことなんてないよ」

 

欠片「…まだまだやれるということか」

 

 

 

ここまで色々なことがあった。失敗したことだってあった。でもその苦労こそが自分への目標に近づけるという意味なのかもしれない。だから…、

 

 

 

ハート「この身が砕けようとも、決して臆することはない…!」

 

欠片「…そこまで言うのなら、とっておきのを用意してやろう(パチン)」

 

パッション「とっておき?」

 

 

 

ところが、その意思は瞬く間に散ってしまうことに。

 

 

 

ハート「っ!?」

 

パッション「危ないっ!」

 

欠片「…キュアハート、お前には少し実験台になってもらおうか」

 

ハート「実験―――うぅ…!うぁああ…!!(ビリリィ…!!)」

 

パッション「この障壁は何なの!?」

 

 

 

あたしの身体中を蝕むぐらいの電流と痛みが大量に放出されてゆく。謎の幾何学障壁がどんどん汚染する様子が目に見えるではないかと、つまりあたしの身体は徐々に弱まっていくというのだ。

 

 

 

パッション「ハート!」

 

欠片「…早くしなければこいつの生命の保証などない」

 

パッション「卑怯だわ!こんなやり方をするなんて!」

 

 

 

このまま脳に直撃すれば勿論即死確定だ。まさかこんな卑劣な真似をしてくるなんて…!

 

 

 

欠片「…当然こいつを解放することだって可能だ、他のプリキュアを全員連れて来れば、な」

 

パッション「その言葉に嘘はないわね…?」

 

欠片「…無論だがキュアハートが朽ち果てていれば保証はないがな」

 

 

 

ハート「あぁうぅ…!あ…あたしは……―――いやぁああああああ!!(ビリリリリ!バチィ!!)」

 

 

 

だめだ…。段々身体が言うことを聞かなくなってきた。これじゃ何もできないよ……。

 

 

 

欠片「……こいつは傑作じゃないか」

 

パッション「そこまでして何が楽しいの!」

 

欠片「…人間とは愚かな生物だ。これ程の苦痛すら耐えないとは、正直失望したとしか言いようがない。そして、無情だな…」

 

 

 

ハート(誰か…!誰か助けて…!お願いだから、何人来てもいいから…!だから、助けて……っ!ここで死ぬのなんて…イヤ……っ!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~一方~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピーチ「まさか、みんなもプリキュア?」

 

ダイヤモンド「全く、一人で戦うなんて無茶でしょ?」

 

ロゼッタ「ここは臨機応変ですわ」

 

ソード「とにかく、まずはあの敵をどうにかしないと」

 

エース「早く仕留めてダンスの練習の時間といたしましょうか」

 

 

 

まさか、こんなことが起きるなんて本当に奇跡だなぁ~。いや、ここで関心している場合じゃなかった。とにかく集中しないと…!

 

 

 

欠片「…キュアピーチにキュアハートを除いたメンバーが揃うとは。これはこれで悪くはない」

 

ソード「あなたがことの元凶ね。すぐに決めさせてもらうわ!」

 

エース「わたくしとソードが足止めします。その間に!」

 

ロゼッタ「わかりました、ここは囮を使うべきですね。ロゼッタバルーン!(ボンッ)」

 

 

 

まずはソードとエースが前方に回り、ロゼッタがおびき寄せ係りを担う。って、あんな巨大な風船出せるのぉ~!?

 

 

 

ダイヤモンド「驚いてる場合じゃないわ、行くわよ!」

 

ピーチ「わ、わかった!」

 

 

 

流れを読み、私とダイヤモンドが後方へと回る。あとは一気に畳み掛けるだけ…!

 

 

 

ソード「ソードハリケーン!(ビュゥゥ!!)」

 

エース「ときめきなさい、エースショット!ばっきゅ~ん!(バシュゥゥ!!)」

 

 

 

これならいけるかも…!果たして…!?


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