プリキュアオールスターズ大戦   作:クワトロン大帝

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第110話 めぐりあいの少女

ラブ「あちゃ~。結構時間かかったような気がするなぁ。早くみんなのところに戻らないと」

 

すぐに済ませることが意外と時間かかってしまった。私はみんなの分の飲み物を買うのに選んでいたら悩みに悩んでいた。これじゃ周りから見られたら変な人だと思われてしまう。

 

ラブ「よし、これでいいかな。もう今頃待ちくたびれてるかもしれないし」

 

夢中になりつつも、急いで戻ることに。とはいえ、急にこんなことしても何かが変わるわけでもないよね。

 

 

 

それから数十分が経過した。

 

 

 

あの後私達は軽くダンスの練習をやって鈍った身体を解すように動かした。スッキリして気が楽になった美希たんとブッキーが日蔭でゆっくり休み始めた。

 

せつな「結構充実できたわね」

 

ラブ「それはともかく、きとっとミユキさんも考えがあるんだよ。さっきそう感じた気がするよ」

 

特に突然な予定でもなかったみたいだったし、あまり気に病むこともない。せつなも当然嬉しそうに練習していたみたいらしい。

 

ラブ「さてと、再開するまでちょっと気晴らしにドーナツでも買っておこうよ」

 

せつな「ちゃんとミユキさんに了解を得てからね」

 

ラブ「わかってるって。いきなりいなくなったら大変だもんね」

 

タルト「とか言って最終的に恥を書くのはあんさんやないか」

 

ラブ「余計なことを言うと尻尾捩じり回すよ?」

 

タルト「なんでもありまへん…」

 

ここで問題の噂も確かめておかないと。さっきタルトから聞いたことを直接聞かないと情報を得られないだろうから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~ストリート内付近~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラブ「ふむ、早速突入しようか」

 

私は思い切って潜入を試みた。今行うのはカオルちゃんの店のドーナツが最近売り切れする日々が続いているという不可解な噂を暴くことだ。こんな日が続くとみんながいい迷惑だと思われる。

 

ラブ「カオルちゃん、聞きたいことが―――ってあれ?」

 

早速声をかけてみるが、カオルちゃんは今店を留守していた。

 

ラブ「こんな時間から留守なんて、どうしたんだろう?」

 

するとカウンターの端の隙間に置手紙らしいものが挟まっていた。私は早速それを読んでみた。

 

 

 

『今材料が切らしちゃったから大至急材料を調達してくるから待っておくれ~♪』

 

 

 

案の定、ドーナツを作るための材料が無くなっていたようだ。やっぱりこの噂は本当だったのかも。

 

ラブ(これは一大事かも…。すぐにみんなに知らせないと…!)

 

 

 

美希「ラブ、何を慌ててるの?」

 

 

 

ラブ「って美希たん!?」

 

ここですっかり疲れを癒した美希たんがコッソリとやってきた。び、びっくりさせないでよぉ~…。

 

美希「どうやら本当だったわね」

 

ラブ「え?美希たんも知ってるの?」

 

美希「まぁね。カオルちゃんが今いないってことはまさしく品切れということになるわ」

 

美希たんが少し蟠るように説明する。でも余程の目的ではない限り大量買いをする意味なんて滅多にないはず。

 

ラブ「でもいつ戻ってくるって書いてないし…。このままじゃドーナツ食べられないよぉ~…(ぐすん)」

 

美希「泣いても解決できないわ。とにかく、まずはカオルちゃんが戻ってくるまで待つしかなさそうね。まずは本人に直接話を聞くのが先決だし、今は我慢してラブ」

 

ラブ「そんなこと言われてもぉ……(しょぼん)」

 

思わず悲しみに満ちるように涙を徐々に零してしまう。こんなの悲しすぎるよ…。

 

 

 

???「ねぇ、お腹空いてるの?もしよかったらドーナツあげるよ」

 

 

 

するとどこかか私と同じくらいの年の女の子の声が聞こえてきた。これって奇跡かも…。

 

せつな「ラブ、どうしたの?ここで落ち込んで」

 

美希「せつな、丁度よかったわ。今ラブが凄く落ち込んでるのよ。どうにかしてあげて」

 

せつな「ちょっと聞いてみるわ」

 

更にせつなも駆け足でやってきた。どうせ慰めてもドーナツを食べるという幸せは戻ってくるなんて早々―――

 

 

 

せつな「あれ?もしかしてあなた、……マナでしょ?」

 

 

 

……え?

 

美希「せつな、知ってるの?」

 

せつな「知ってるも何も、この前話した娘よ。そしてその日に友達になったの」

 

ラブ「せつなぁ~!こんな悲しい時にいつの間に別の友達できちゃったのよぉ~!(しくしく)」

 

美希「落ち着きなさいよ(ゴッ)」

 

ラブ「ぎゃふんっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~閑話休題~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

せつな「というわけなの。私の知り合いがこんなことになってごめんなさいね」

 

美希「お騒がせしちゃったわ。ところであなたがせつなと知り合った―――」

 

マナ「相田マナだよ。まさかまたせつなに会えるなんてキュンキュンだよ」

 

せつな「ありがとう。ほら、ラブも起きて」

 

ラブ「いてて、美希たん力加減してよね。私の頭は丈夫じゃないから」

 

美希「そこまで強くやってないわよ?」

 

そんなこんなで色々と落ち着いた私はこの状況を尋ねた。

 

ラブ「ところでさっき私にドーナツをくれるって言ったのはあなたなの?」

 

マナ「その通りだよ。だって凄く恋しい顔をしていたからついあげたくなっちゃったから…」

 

美希「まさに捨てられた子犬みたいね、ラブは」

 

ラブ「そうでもないけどね。自己紹介まだだったね、私は桃園ラブ。せつなの友達であり、家族なんだよ。もっともせつなが家族いないから私の家で暮らしてるんだけど」

 

マナ「それって一緒にいれるってことですとぉ~!?」

 

美希「このノリ、ラブとそっくりだわ…」

 

せつな「なんだか面白いわ」

 

ほっこりするようにせつなが笑みを浮かべる。とても嬉しそうだった。

 

ラブ「さてと、そろそろドーナツの噂の謎を解決しないと」

 

私もホッとしたところで例の件を再開することにした。ここでやらなきゃドーナツは食べれない、ただそれだけを意識するのだった。


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