これからも楽しめる内容にするよう頑張ります。
今日ものどかな風が透き通る…。そのおかげで今日から始まる自主トレが快適に行えるからなのだ。そんな清々しい午後が、彼女達を支えてくれるだろう。
~~市民ホール前~~
真琴「集まったわね、じゃあ早速始めましょうか」
六花「マナ、どうしたの?なんかあんまり乗る気じゃないようだけど」
ありす「こういう時は甘い物を食べるといいですよ」
なんだかだるいあたしを六花とありすが心配してくれる。なぜなら今猛烈に疲労を感じているからだ。折角パフォーマーに向けてのミユキさん抜きの自主トレだというのに激しい睡魔が襲い掛かってきている。学校にいる時だってそうだった。散々先生達に叱られそうになったことか、指で数えきれないぐらいだ。一応保健室へ行った方がいいと心配してきたが、とりあえずそうすることにしてみた。それでも眠気が一向に無くならない。あまりハッキリできないまま今に至るのだった。
六花「こんな様子じゃ見るに堪えないわ…。少し休みなさい」
マナ「…ごめん、折角の練習なのに……」
真琴「仕方ないわ。その間に自分がやるところをメモしてる項目で見返すのよ」
かなり呆気ない事態であたしは思わず俯いてしまう。こんなの結構辛い。
ありす「どうやら頭痛してるみたいですね。これを飲んで元気出してください」
マナ「ありがとう……」
ありすに頭痛薬と水を受け取り、そのまま飲み干した。直後に近くのベンチで横になることにした。
六花「とりあえずやろっか」
ありす「まずは基本の動きからですね」
真琴「いくらマナでもあそこまではならないと思ってたけど、なんだか可哀想かも…」
やはり六花達もあたしのことを心配していたようだ。流石にあたしが抜けるとなれば相当な痛手だと感じる。
真琴「今日はマナの分まで頑張ろう。まずはこの前打ち合わせしたことの練習からよ。基礎から学ぶというのが現時点での目標だからね。ある程度私がフォローするわ」
まこぴーがお手本として六花とありすに自分の腕前を披露する。これを参考にすれば簡単なレベルをやりこなせる。
六花「なかなかスムーズね」
真琴「まぁこんなものよ。あまり深く考えずにやれば問題ないと思う」
まずは六花に足を上手に動かす方法を教えてあげることに。まこぴーが伝えようとしているのはテンポを掴むこと、それに左右の足を踏み込みのいい位置に合わせるかを見極めてほしいことだ。この二つのポイントをしっかり暗記すれば成功できるはずらしい。六花は言われたとおりの工程を聞き、ゆっくりやり始める。左右の足が交差するタイミングを測って前に踏み出す。それからテンポをとぎらせないようしっかり下半身に集中させる。
真琴「いい感じよ、感覚がつかめてるわ」
ありす「六花ちゃんは一度聞いたことはすぐ頭に入れますわ。真琴さんもその意味が伝わってますね」
真琴「六花の動きを見て素直に関心した。それだけでも十分かもね」
あんな一生懸命になってたあたし達だが、六花だけはズバ抜けて暗記力に卓越している。普段成績が優秀の六花もここまで本気になった姿を見たことがない。きっと好きなことに本気になれる、そんな思いが込められているのだろう。
ありす「私にもできることはあります?」
真琴「ありすにあまりハードな工程をやらせるわけにはいかないから、身軽にテンポを踏める動きをやってもらおうかな」
ちゃんとありすにもできるやり方をまこぴーが提供してくれた。ナイスだよまこぴー。
真琴「ストレートな感覚ね。だけどもう少しゆっくりでもいいかも」
ありす「そうでしたか、ならばもう一度やってみます」
まこぴーからの意見を聞いたありすは再度チャレンジしてみた。今度は落ち着いた動きになった。
六花「なかなかいいわよありす」
真琴「この調子でOKよ」
ありす「早くマナちゃんにも参加してほしいですわ」
ちなみにあたしは既に深い眠りについていた。早く復帰したいところだけど……。
???「―――ュアが集う……」
あの時の夢が……また?
???「―――ュアに恐怖―――」