マナ「とりあえずアクセサリーもらえてよかったね」
六花「でもこれをありすやまこぴー、それと亜久里ちゃんに見せたらなんて言うかよね…」
シャルル「怪しまれるシャル…」
ラケル「油断大敵ケル」
あまり気にすることじゃないけど、どこで手に入れたかは確実は問われるだろう。六花はそう思っているが、あたしはそこまででもなかった。
マナ「けど、これを持ってるだけで幸せになれるってアイラちゃんが言ってたんだし」
六花「無理もないわね。結局あの娘、なぜ私達のことを知っているのかしら?」
それも定かだった。アイラちゃんは咄嗟にあたし達の名前―――いや、あたし達がプリキュアであることを知っていた。一体何の意味を成すのか…。
六花「とにかく、ここは先のことを考えちゃ混乱しそうだわ」
これ以上のことを語ると色々わけがわからなくなるからそっとしておくことに。しばらく黙々と歩いていると四葉家が見えてきた。
マナ「ありす~!来たよ~」
六花「遅れてごめんね」
ありす『いえいえ、気にしないでください。どうぞ中へ入ってください』
インターホンを押して軽く挨拶をする。そしてありすの指示に従いいざお邪魔。そのままいつもお茶会をしている広間へと直行した。
ありす「どこかに寄り道でもしてたのでしょうか?」
マナ「大したことじゃないよ」
六花「特に何もないわよ、ね?」
咄嗟に作り笑顔で誤魔化してみる。さっきのことはあまり話すべきじゃないし(とはいえ、そこまで大げさな話でもないが)、ここは別の話題を入れてみよう。
マナ「そういえばありすも自主的にダンスの練習をするんだってね」
六花「昨日ジョーさんのところへ寄り道した時にさりげなく断言したそうね」
ありす「はい、一生懸命頑張るマナちゃん達を支えていきたいと思いましたわ。私でも力になれたら嬉しいですわ」
ちなみに昨日に夜にジョーさんのところへ寄り道した時のことだけど、あれからありすもアマチュアダンスパフォーマーに向けて必死で練習に育みたいって言っていたらしい。
ありす「細かいことは真琴さんも協力するって言ってました。もう少し体力がつけば十分です」
六花「流石ありすね。でも十分に体力ついてきてるけど、ダンスでもっと鍛えれるかもしれないわ」
ラケル「とてもいい経験になれるケル」
ランス「早く上手くなったありすの姿を見たいでランス~」
途切れない笑みで意気込むありす。一応それなりの体力を持っているありすだけど、いざとなれば狂人的で柔軟な動きを見せてくれる。まこぴーが自主トレを監視するようなので細かい部分に関してはキッチリフォローするようだ。
マナ「ちょっと照れくさいかもしれないけど、みんなで頑張ろうよ」
シャルル「一致団結シャルね」
ありす「ありがとうございます。こんな私のためにフォローしてくれて」
六花「何かあった時はお互いさまでしょ?」
六花も納得するように頷いてくれた。できればそこで亜久里ちゃんがいてくれればもっといいアイデアがあったのかもしれない。
六花「亜久里ちゃんは明日まで合宿らしいわ。それまでに私達で乗り切ろうよ」
ありす「個人での事情があるのは仕方ないことですし、来てくれたらまた考えましょうか」
マナ「まぁね。亜久里ちゃんが入ればまた変わるだろうし、それまでに準備を整えてこうよ」
あたしが昨日どこかのタイミングで受け取ったスケジュール表を六花とありすに見せる。こういうのは大抵ハードな内容となっているため、早々油断はできない。
六花「自主トレは三日に一度あるわ。それ以外はミユキさんとトレーニングね」
ありす「真琴さんのスケジュールにも合わせているみたいですね」
ちなみにまこぴーの仕事の都合にも合わせているみたいだ。これなら安心してトレーニングに集中できる。
マナ「……あれ?」
六花「どうしたの?」
とここであたしが何かに目を窺った。その内容とは……、
マナ「二週間に一度だけハードスケジュールって書いてある…。なんかピンと来ないわ」
それは二週間に一度にあるハードスケジュールだった。どんなものなのか何一つ聞かれていない。
六花「ちょっと怪しいわね。もしかして長時間練習とか…」
ありす「そんなに大げさではないのでしょうか。私達にやらせる内容を、無碍にはできませんし」
とりあえずスケジュール表を最後まで目を通すことにした。今の引っかかる項目、どうしても気になるかも…。