せつな「…ジョーさん、案外いい人だったかも」
あれから色々話を終えてひとまず役目を終了した。今度あの人に何かお礼しないと。
せつな「もうこんな時間か…。結構時間が過ぎちゃったわね」
それも無理はなかった。今の時刻は既に夜を迎えていた。きっと今頃ラブも帰ってきてる頃だろうし。多分心配かけてしまっていると思う。
せつな「この街は賑やかね。四葉町とはまた違う雰囲気を感じる」
私が今いるのは大貝町という場所らしい。商店街を歩いていると色々な店が賑わっていた。その影響なのか、お客さんもたくさんだった。
せつな「何かおみやげで買っていこうかしら」
とりあえずラブだけじゃなく、二人にもおみやげを買ってあげることにした。自分だけ都合が合わなかったお詫びとして意識しておく。
せつな「これください」
私が気になったものがいくつかあった。それはみんなにお披露目してからのお楽しみ。
~~二時間後~~
せつな「結局終電近くに乗る羽目になっちゃった…」
早い電車に乗ることができたものの、距離がかなり遠かった。時間を調べたがあれが終電近い時間だった。
せつな「…ただいま」
結果としては無事に家に到着。しかし既に灯りは消えていた。
せつな「誰もいないのかしら…。私が最初かも」
少し不気味な感じがしてきた。というよりは不安が過ぎる。
せつな「これは…、手紙?」
するとテーブルの上に置いてあったのは置手紙だった。何かが書いてあるようだ。
『せつなへ
今日は一人っきりで寂しかった?辛かった?でも大丈夫だよ。せつなには私達がついているから、ね?今度こそはみんなでどこかに出かけよう。約束だよ。あとそれから冷蔵庫にロールケーキ入ってるから食べてね。
PS 今度せつなに面白いものを見せてあげるから待っててね』
せつな「…ラブ。私のために心配してくれていたのね」
この手紙はラブが書いたもののようだ。これを見た私はなんだかとても嬉しい気分になる。心が楽になるっていうか、幸せが湧いてくるというか…。色々な意味が込められている。
せつな「…いただきます」
私はフォークを手に取り、ロールケーキを一口頬張った。その味は甘くてとても美味しい。凄く癒される感じでもあった。最近私を心配してくれるラブ、いやそうじゃない。ラブだけじゃなく私を支えてくれるみんなもいる。これだけでも十分ありがたい。いい。私にとって最高の宝物になるんじゃないかって思う。
せつな「さて、次はどうしようかな……」
それと、もう一つ思ったことがあった。今日出会った少女に、もう少し聞きたいことがあるということを。