その出来事は、ミユキさんの一言で全てが始まった。一緒にダンスやらない?って…。
~~それから数十分後~~
マナ「き、厳しい…」
六花「まさか私達がダンスを習うなんて思いもしなかったわ」
ありす「こんな素晴らしい誘い、なかなかありませんわね」
あたし達はまさかのダンスを習うことになった。ちょっとした気持ちまのかもしれないけどとても驚きの出来事だった。
マナ「まずは基礎練習からだけど結構動くよね」
六花「まさにプロが教える技ってことね」
ありす「激しい動きをする程いい経験になるみたいですわ」
マナ「けど、一度やり出した以上は絶対にマスターしたいよ。それと六花も嬉しそうな顔をしていたからやろうと決意したんだ」
六花「流石マナ、まんまと私の考えを読んでいたわね…」
図星になったかのような様子になる六花が唖然とする。そんなことくらいお見通しだけどね。
ありす「けれども、なぜ六花ちゃんはそこまでトリニティのダンスに拘っているんですか?」
六花「何もそこまでのことじゃないわ。ただ純粋に凄いって思ったの。なんていうか、私も興味をそそられたって感じなの」
六花の説明に納得するように安堵するありす。そうは言うものの、あたしも普段テレビとかでダンスの場面を見る時があるわけで六花と同じ考えなのかもしれない。
六花「つまり本当にダンスに魅力を感じたのよ。全体ってわけじゃないけど」
マナ「少しでも学びたいからそう思ってるんだよね?」
六花「その通りよ」
ありす「あ、あそこから向かってるの真琴さんじゃないでしょうか?」
マナ「本当だ、まこぴーが来た。お~い、まこぴー!」
賑やかに話を続けていると、あたし達の友達の一人であるまこぴーこと剣崎真琴がようやく到着した。まこぴーは今一番人気のあるアイドルだ。
六花「なんとか終われてよかったわね」
真琴「今日のスケジュールが予定より早く終わったから安心したわ」
マナ「やはり有名人は忙しいですなぁ~」
ホッとした顔をするまこぴーにありすが差し入れのドーナツを差し出した。あれからまこぴーの分のドーナツを確保できたんだね。
ありす「ドーナツでも食べて疲れを癒してくださいな」
真琴「ありがとうありす。丁度甘い食べ物が欲しかったからいいタイミングね」
嬉しそうにドーナツを頬張り出すまこぴーがゆっくり味わう。さて、どんなドーナツを食べたのかな?
六花「美味しい?」
真琴「とっても美味しいわよ。中にクリームが入っててチョコ味の生地がフワフワしててココアパウダーが塗されているこの味、最高にマッチしてるわ」
マナ「よかったぁ~」
それにあんなに美味しそうに食べているまこぴー、めっちゃ可愛いかも。
ありす「さて、練習再開はいつにしましょうか?」
真琴「何の話?」
マナ「ごめん、端折っちゃった。要するに―――」
~~事情を説明中~~
真琴「まさか、マナ達がダンスを覚えることになっていたとはね」
六花「まこぴーもトリニティのダンス見てる?」
真琴「一応ね。私も歌だけじゃなく、色々なことにチャレンジしてみたいと思ってるの」
ありす「それは自信満々ですわ」
まこぴーに事情を教えると、頷くように理解してくれた。流石アイドル、よくわかるね。
真琴「私も後で挨拶しようかしら」
マナ「とりあえずそれが一番だよ」
六花「まぁ練習再開するのはいいけど、一応動きやすい服装はきちんと用意できてるから派手な動きしても安心ね」
ありす「六花ちゃんはそこら辺の考えはいいと思いますわ」
真琴「動きやすい服装なら持ってきてるわ」
自信満々にまこぴーが答えてきた。これでまこぴーも一緒に練習に入れるみたいだからラッキーかも。