ロッドバルト「そうですよ。それよりもほら、挨拶です、挨拶」
社員1「えー、それじゃあお先に・・・」
社員2「俺たちからお礼の言葉だな」
社員3「今まで読んでいただきありがとうございました」
社員4「こういう挨拶って普通最後にするアルよ?」
ロッドバルト「後書きは・・・メタ的に言えば作者の言葉なので、読みたくない人間が多いでしょう?だから先にやりました」
社員1「お、おう・・・」
社員2「今日は誰の視点ですか?」
ロッドバルト「最後の視点は露子さんですよ」
皇帝陛下の命で世界各地を回る旅も早十年。
帝政から民主政治に完全移行できそうだと吉報をもらって帝都に戻ってきた。
一年に一度ぐらいは帝都に戻っていたけれど、大体はナジェンダさんに旅の報告と回収した帝具を預けているだけだった。
あとはアカメちゃんやクロメちゃんが宮殿にいる子供たちとの訓練への顔出しなどだろうか・・・
エスデス将軍は自分の軍の鍛錬もその時に兼ねていた。
拷問については何も言えない。まぁ、以前よりはマシになっているはずだ。ここ数年でダイダラさんやニャウさんも軍に引き込んだし、リヴァさんも絶賛勧誘しているらしい。
帝政から民主政治になったら軍だって縮小されるだろうに・・・
私は少なくとも不安なのだが、エスデスさんは「その時はその新しい国の軍部に残るか、傭兵団でも運営するつもりだ」なんて言っていた。
・・・オネストさんと皇帝陛下にはここ10年、一度も会っていない。
陛下から「自分が国を民に譲るまではオネストと余に会わないでほしい」と言われた。
もちろんシュラさんから不満があったので私が代わりに尋ねると、陛下はこう答えた。
「そのほうが、心置きなく大臣と戦えるからな」
吹っ切れた笑顔でそう答える陛下に頼もしさを覚えた。
陛下は陛下なりに、大臣とけじめをつけようと思ったのだろう。オネストさんのことだから、とてつもなく悪だくみをするに違いないからね・・・
「久しぶりに帝都に戻ってきたな。ツクシたちは元気にしてるだろうか」
「ナタラやギンに早く会いたいなぁ」
「そうだな。クロメに恋人ができたと知ったらきっと驚くぞ」
「ちっ、違うもん!ウェイブは恋人とかじゃなくて・・・と、友達、とか、だからっ・・・!」
「その割にはウェイブに手紙を送っているみたいだな」
「ううっ・・・お姉ちゃんのいじわる」
「ふふっ、クロメは可愛いからな。モテてしまっても仕方ない」
「もー!違うってばー!」
アカメちゃんとクロメちゃんがそんなことを離しながら、仲良く手をつないで歩いていた。二人とも武器を持って戦う道を選ぶことにはなったが、これまでの繰り返してきた世界とは違う。
二人の道が違えることなく共にいる姿をこの目で見ることが出来て、本当に良かった。
良かったけど・・・
「タツミ、ナジェンダのところに行くな」
「なっ、なんでだよ!いいじゃんか別に!ラバックやブラートの兄貴と話したり鍛錬したいし・・・スーさんとも鍛錬したいし・・・」
「お前はあのマインという女が目的なのだろう?」
「っっ、なななな、なに言ってんだよ!そんなことないって!」
「じゃあチェルシーとかいう女か?」
「だから違うって!」
「それじゃあレオーネとかいう獣女か?」
「だーかーらー!姐さんも違うってば!確かにセクハラはされるけど・・・」
「私以外の女が目的ならば阻止するまでだ」
・・・私の隣で、こんなやりとりさえなければもっと喜べたんだけどなぁ・・・
エスデスさんは少し膨れた顔をしつつタツミに詰め寄っていた。これだけならまだ可愛らしいが、更に強力になったデモンズエキスのせいで冷気が漂ってきている。
あぁ、歩いた傍から霜が降りてるなぁ・・・
「おいおい、あんまり詰め寄ってやんなよ」
「シュラさん!」
タツミをフォローしたシュラさんに、タツミは懐いた様子で後ろに隠れた。
この10年でよく懐かれたなぁ・・・主にエスデスさんの猛アプローチのせいだけれども。
けれど、それぞれのチームで敵対していたことを思い出せば・・・これはこれで幸せなのかもしれない。
「相変わらず賑やかな奴らだぜ」
「そうですね・・・」
私の隣にちゃっかりといるチャンプさんに相槌をうった。
チャンプさんも子供を殺す連続殺人鬼になることなく、普通にちょっと危ない子供好きの人で済んでいる。
ちなみにワイルドハントのメンバーともこの10年の間に巡り合ったが、その全員が軽度の悪人で済んでいる。
これもきっと良い事だろう。
「いやぁ、露子はいつ見ても女神だな。まさか成長しても女神のままだなんて俺の心の目は間違ってなかったぜ!」
・・・良いことだと言い難いなぁ・・・
そんなこんなでやっと宮殿にたどり着いた。宮殿は未だに機能しているものの、完全に政治形態が変わればある程度解体されたりするだろう。
アカメちゃんたちやエスデスさんと別れて、私は一人で中庭にやってきた。
さすがに疲れてしまったから、ここで一休みをしよう。
またアカメちゃんたちと合流してから謁見するだろうから、それまではゆっくりしておきたい。きっとオネストさんとか人目を憚らずに飛びつきそうだからね・・・
中庭にある大木の根元に腰掛けて一息吐くと、視線を感じた。
辺りを見渡すと少し先に二人ほど誰かがいるようだ。
「露子さん・・・!」
一人は10年前からあまり変わってないオネストさん
その隣にいるのは・・・私と同じぐらいの年齢の美青年だった。最初は誰か分からなかったけれど、10年前に見た面影がうっすらと残っている。
・・・皇帝陛下だ。
私に急いで駆け寄りそうになったオネストさんを制して、彼は話しかけてきた。
「久しぶりだな露子、覚えているか?」
「・・・えぇ」
陛下が成長した姿を、ちゃんと見ることができたのはこれが初めてだ。
「露子さん、やはり女性らしい服装じゃないんですね」
「・・・余計なお世話です」
「あはは、露子でもそんな顔をすることもあるのだな」
「陛下は黙っていてください!久しぶりに露子さんに会えたんですから上から下まで嘗め回すように見たいんです!」
「嘗め回すって表現やめてください」
こんな会話をしながらも、ついつい口元が緩んでしまう。
こうして・・・こうやって、仲良く話せるのが嬉しいと思う。
「・・・露子、おかえりなさい」
陛下が嬉しそうに微笑みながら私にそう言ってくれた。
「ただいま!」
氷雪の魔王と愉快な帝具使いたち、これにて完結です。
帝具使いがそんなに出てない?きっと気のせいです(目を逸らす)
設定過多?あれはわざとです。無双系オリジナル主人公にありがちのをやってみたかった!本当にただそれだけです(クズ)
まさかお気に入り100人突破するやら評価してくださる方々がいるやらで本当にありがたいです。
このたびは応援してくださった皆様のおかげでやる気という名のケツドラミングされて完結したようなものです。
失踪しなくて良かった良かった
当初は原作沿いなども視野に入れましたが、やはり原作沿いは原作が一番ベストだと思うのでめっちゃ改変しました。
キャラ改変とか原作沿いが好きな人にはすまんかったと思います。
あとは中途半端にふらふらした展開でもやもやした人もいるでしょうね!!!
作者の力量不足なんでもう仕方ないです。
完成度の高い作品を読みたいからは是非とも他の作者様の連載読んでください。めっちゃ面白いです!!!!(ダイマ)
うちの露子さんと、他作品の女主人公または女性サブキャラクターたちを眺めて思ったことがあります。
>>露子の圧倒的色気不足<<
色気0でモブ系とかそりゃ萎えるわ、わかる。
本当に露子さんの色気の無さに人徳の無さにはびっくりしますね。
特にアカメが斬る!は男性ファンが多くを構成してますので、うちのような「文章力も構成力も皆無!」「キャラクターがふわっふわ!」「女性キャラの魅力少な目!」って苦痛以外の何物でもなくね???って思いました。
完結したからこそ出せる元々のプロットネタもついでに出します。結果的に書くことがありませんでしたが・・・
・最終話で「露子が誰と付き合うか」っていう賭けをエスデスさんやシュラさんがやらかしてる
・始皇帝が世話焼きのおっちゃんみたいに「なぁなぁ、露子って皇帝に興味ないの???こいつと結婚しない???」みたいな展開
・皇帝陛下とオネストさんと露子さんで本格的に三角関係(笑)
・そもそも露子さんが旅に出てない
簡単に言えばこんなところです。
すまない・・・プロットはオフデータ管理してるやつなんだ・・・
前書きと後書きのロッドバルトと愉快な部下たちは本当になんで出てきたのだろうか・・・
個人的に「私の近況含めた前書き後書きなんて、他人から見ればウンコ以外の何物でもない!!!せめて90年代のラノベにありがちなキャラクターのやり取り出そう」って感じになって・・・
あんな大事故起こしました。
まぁ、そのおかげでロッドバルトさんがやたらと使いやすくなったので個人的には良かったです(※この場合の読者の苦痛は別問題として捉えます)
アカメが斬る!の他の連載はまたのらりくらりと連載していきます。
新しい連載は今のところは・・・大臣の娘系も考えてましたが、面白いのがもう数件あるからいいかなって結論です。
もっとみんなアカメが斬る!で二次創作しようぜ!!!!
最後に読者の皆様方に感謝いたします。本当に今まで応援ありがとうございました。
氷雪の魔王こと久多良木露子の物語はこれで終わります。
10年の間に何があったのか、そして最終回後にどんなことになるかは読者の皆様の想像におまかせします。
それではこれにておしまいです。
本当にありがとうございました!