氷雪の魔王と愉快な帝具使い達の話   作:椿リンカ

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社員1「もうこれただの犯罪臭しかしねぇな」
社員2「なんというか・・・どうなるんだろうなこれ・・・」
社員3「てか、祭典っていったいなんですか?イベント毎ですかね?」
社員4「何アルかねぇ・・・事案の臭いしかしねぇアルよ」
ロッドバルト「まぁ、そうですね・・・普通のイベントと言えば普通のイベントなんですがね」



ロリとショタの仮装祭での一幕

帝国の建国の日、子供たちは仮装してお祭りに参加するという文化がある。いつから始まったかは分からないが、これがけっこう盛り上がる。主に子供好きな人や・・・性的な意味で子供が好きな人の間で。

 

「なぁなぁターザン!これどうだ!?正義の味方になってみたぜ!」

「・・・あ、あの・・・ガイ君、いい加減私の名前で・・・」

「だって露子ってターザンじゃんか!なんで今日ターザンの格好してねぇの?俺、てっきりターザンの仮装すると思ってたのに!」

「・・・た、ターザンは、やめてほしいなぁ・・・」

 

露子の弱弱しい言葉に少し笑ってしまったが、まぁ、ガイやポニィたちが楽しそうで良かった。

 

子供たちがわいわいと仮装した姿で賑わっている中、宮殿の中庭の端っこで警護にいそしむことになるなんてな・・・メズと一緒に仮装したかったぜ。

「おいゴズキ、お前の娘も猫耳としっぽ姿の仮装をしてるんだな」

「あぁ・・・」

俺が子供たちを見ていると、シュテンが声を掛けてきた。

「シフト確認をしてないからだ。せっかくメズも来ているんだろう?」

「チッ・・・ここんとこ忙しかったんだ、異民族の暗殺者始末したりよ」

本当にあの異民族の暗殺者共が憎らしい・・・ただでさえ子供たちの教育もあるってのに宮殿に忍び込みやがって・・・始末した後でもむかついてくるな

「今日は子供たちが帝都に出るんだろう?大丈夫なのか?」

「それぞれ兵士や皇拳寺の奴が保護者代わりに来るってよ。世の中にはお前みたいな変質者が山のようにいるからな」

「どこが不審者だ。ノータッチだぞ!?」

「・・・それならその胸元から見える盗撮写真と下着をどう説明するんだ?あ“?」

シュテンの胸元にはしっかりとお風呂場でじゃれあい幼女たちの写真が見え隠れしていた。下着はおそらく露子のものだろうか・・・羅刹四鬼としての立場と能力を完全に悪用してやがる。

おい良く見たらメズの写真もあるじゃねぇか、こいつ半殺し決定だな

「・・・盗撮と覗きと妄想は、誰も穢してないから平和的だと思うぞ」

「俺の目を見て言いやがれ」

 

そんな会話をしていると、ふと、視線の端に露子を捉えた。

どうやら困っているようだ。

・・・ったく、仕方ないな・・・

 

***

 

「あれ?ナジェンダお姉ちゃんは?」

クロメちゃんが私に尋ねてきたので、「今日はお休みだって」と答えておく

ここのところの心労が祟ったんだろうなぁ・・・ちょっと罪悪感が湧いてしまう。

「なぁ、露子。今日は私とクロメ、ツクシにお前の4人で回るんだよな?」

アカメちゃんがツクシちゃんとクロメちゃんの二人と手を繋いだまま聞いてくる。

「そうそう。あ、でも保護者役で一人だれかついてくれるはずだけど・・・」

「誰が来てくれるんだろうね、アカメちゃん」

ツクシちゃんはにこにこと笑いながらアカメちゃんの顔を覗き込む。

 

「おっ、いたいた」

 

聞きなれた声に振り向くと、そこにいたのは狼耳を付けたシュラさんだ。

あからさまに嫌そうな顔をするアカメちゃんを見ていると、なんだか原作のクールなアカメちゃんを忘れてしまいそうになる。

ツクシちゃんとクロメちゃんはアカメちゃんの後ろに隠れてシュラさんを見上げていた。シュラさんが女の人連れ込んだりしてたり、言葉づかい悪かったりと悪印象だから仕方ないよなぁ

 

「あの、シュラさんも参加するんですか・・・?」

「親父に言われてな。ナジェンダの姉ちゃんが休んじまっただろ?だから俺が露子の担当な」

 

飄々とシュラさんがそう言った瞬間、アカメちゃんが間髪入れずに「帰れ」と言い放った。

 

「おいいきなりか」

「クロメとツクシが怖がってる」

「あぁ?俺は親父に頼まれて仕方なく・・・」

「大体露子よりも弱そうなのに保護者代わりになるわけない」

 

アカメちゃんの一言がある意味真実をついていて、場が凍った。

・・・そ、そりゃあ・・・私も能力を使えば勝てるわけだけど・・・いやでも、さすがにそれをシュラさんに言ったら・・・

 

「・・・てめぇ、ガキだと思って下手にでてりゃ勝手なこと言いやがって・・・」

「子供相手に、大人げないと思わないのか?」

「大人げないだぁ?てめぇこそ年上は敬えって言葉を知らねェみたいだな」

 

ど、どうしよう・・・喧嘩する前に止めないといけないけど、で、でも・・・エネルギードレインとか氷雪なんて使えないし、危険種もダメだし・・・

どうしたらよいか狼狽えていると、向こうのほうにいたはずのゴズキさんがこちらにやってきた。睨み合うシュラさんとアカメちゃんの間に入って「まぁまぁ」と仲介し始める。

 

「お前らが仲良くしてないと、お前らの好きなお嬢ちゃんが困っちまうだろ?」

 

そう言って、私のほうへと不敵な笑みを浮かべてみてきた。

 

「えっ、あっ、ああ、あの・・・その・・・」

 

その言葉にシュラさんとアカメちゃんは互いに顔を見合わせながら、私に小さく謝罪してきた。あ、謝るのは私のほうなのに・・・

うう・・・もっと私が上手くやれてれば・・・コミュニケーションがとれない・・・コミュ障過ぎて、自分が情けない

 

「・・・嬢ちゃんがそんな顔すんなって」

「っわ!」

 

ゴズキさんがぐしゃぐしゃと私の頭を撫でてきた。

 

「もっと年相応にわらってりゃいいんだよ。な?」

「・・・は、はい・・・」

 

・・・少しだけ、故郷にいる今の父親のことを思い出した。

・・・元気にしてるのかなぁ・・・

 

 




社員3「さーて、次の回は~?」
ロッドバルト「教主様編です」
社員2「えっ」
社員1「・・・教主って、安寧道の?」
社員4「あいつが出るアルか・・・」
ロッドバルト「出ますよー。まぁ、どうなるかは見てのお楽しみで」

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