氷雪の魔王と愉快な帝具使い達の話   作:椿リンカ

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社員1「ただの犯罪話かよ!」
社員2「でもこれ・・・」
社員3「・・・後書き的には・・・」
社員4「いや、まだわからないアルよ!」
社員1「そりゃまぁ、男としては分からんでもないがな」
社員4「えっ・・・」
社員2「そんなに引くなって。まーその、なんだ・・・こっそり見るのが楽しいっていうか興奮するっていうか」
社員3「むしろ堂々と見て恥ずかしがっている姿のほうが好むのですが」
社員4「男って最低アル」
ロッドバルト「それでははじまりはじまり~」


覗きは犯罪行為です

オネスト大臣の最近の日課は、自室の隠し通路から露子の部屋を覗き見ることである。

露子の記憶の有無の確認も理由の一つだが、大体の理由が下心で構成されているのは・・・説明せずとも予想はできるはずだ。

 

「今日の下着はなんですかねー?」

 

とか

 

「いやはやまだスポーツブラですか・・・そろそろ色気のある下着でもいいと思うのですが」

 

とか

 

「いっそ毎日揉んで成長させてもいいですね」

 

とか

 

「あぁ、全裸姿はやはりいいですね、早く穢したいです」

 

・・・などなど、そういった感想をメモしつつ観察している。

 

 

 

 

ゴズキは面倒そうに頭を掻きながら、オネストという男の趣味悪さに呆れていた。

彼の傍では部下として育てているコルネリアとツクシが眠っており、彼女たちを起こさないように大臣に言葉を投げかける

 

「悪趣味ですねぇ・・・」

「後妻の管理はしっかりしないといけませんからね」

「管理、なんて・・・家畜じゃないんですから」

「おやおや、貴方だって今は未来の暗殺者育成に励んでるじゃないですか」

「管理と育成は違いますよ、大臣」

「そうですかね?」

「・・・」

 

”管理と育成の違いも分かって無いとは”と、ゴズキは心の中で溜息を吐いた。

目の前の男は子供と経済動物(かちく)が似たような扱いなのだろう。そしておそらくは、部下に対しても・・・だ。

 

自分も大概、外道だと認識はしている

裏の世界で働いている以上は自分を綺麗だのまともだの思っちゃいない

 

それでも、オネスト大臣よりはマシなのだろう

 

・・・少なくとも彼はそう思いたかった。

 

***

 

 

「お父さん!次は何したらいいの?」

「親父!もう頼んできた修行は終わったぜ!」

「じゃあ、次は宮殿100周な?こんぐらいできなきゃ、強くなんてなれないぜ?」

「「わかった!!」」

 

ポニィとガイの二人は実の父親のように懐いてくる。

・・・本当の親のことはどう思ってんだか分からない。

 

そこそこ帝国は平和とはいえ、貧富の差もあるわけだしな

こいつらの親は子供よりも金を選んだ。

 

自身も裏の世界に生きている身ではあるが、一児の父親としてあまり好ましくないと考えている。

 

「・・・俺も甘いよなぁ」

 

誰に聞かせるわけでもなく、そんな言葉を漏らした。

自分の娘以外にも、子供を複数人育てることになったせいだろうか?

・・・もしくは、子供たち全員を殺さずに人材育成しようと勢いで提案した露子のせいだろうか

 

多少、不思議な力があることは知っている

何度かそれを目撃したことも、実際に体験したこともある。

 

10歳にしては妙に達観しているし、何やらエスデスやシュラと話が合っているのも不思議だ

 

・・・何か、あるのだろうか

 

「どうした、父」

 

ふと、気が付くとナハシュが声をかけてきた。

幼いながらもしっかりとした性格で、かなりの才能を秘めている逸材だ。

 

「いんや、考え事してただけだ」

「・・・」

「ん?どうした?」

「・・・父は、露子のことをどう思ってる?」

 

・・・どう思っているというのは、どういう類の意味なのだろうか?

こういう時に子供が伝えたがっている真意ってのが分かりにくい。

 

「あー・・・オネスト大臣の後妻候補で、不思議な力が使える子供って思ってるぜ?」

「・・・」

「・・・なんだよ」

「・・・父は露子が嫌いか?」

 

・・・嫌いかどうか聞かれてもな

末恐ろしいところもある嬢ちゃん、ぐらいにしか思ってない・・・はずだ

 

「あの時、父は露子を攻撃しようとしていただろう?」

「・・・分かってたのか」

「殺そうとしてる人間は、見慣れてる」

 

・・・ガキのくせにそんなこと言うお前のほうがすごいがな

まぁ、親に売られてくるような貧困の中で生きてきたんだ

それなりに荒んだ生活もしてるよな

 

「俺も仕事で護衛だの暗殺だのしてるからな、それにあの状況じゃあ下手したらこっちが殺されてたかもしれねぇだろ?」

「・・・」

「・・・そんな目で見るなって、別に嬢ちゃんのやったことが間違いって言ってるわけじゃねェよ」

 

そう、露子のやったことは向こう見ずなことではあるが、間違ってはいない

どんな理由があろうと人を殺すのは悪いことだ

 

・・・ただ、時代やら職業によっちゃあそれが正当化しちまうもんだと思ってるがな

 

あの嬢ちゃんもそういう理屈は分かってるんだろう

分かってるからこそ、あの時俺の言い分を論破しようとしなかった

 

「・・・そうか。すまないな、父。また鍛錬してくる」

「・・・おう、そうか」

 

ナハシュの奴はそのまま木刀を持って他の子供が修行している場所へと移っていく

 

「・・・・・・まったく、生きにくい世の中だよなぁ」

 

 

***

 

 

護衛のために大臣の私室へと移動すると、大臣が隠し通路をちょうど使っているところに遭遇した

 

「またかよ」

 

そう何度も見て楽しいものなのだろうか?

任務で暗殺を警戒して、周囲を覗くことならともかく・・・ただの覗きには手を出したことがない

 

隠し通路と言えど何があるかわからない

そのまま自分も隠し通路へと足を踏み入れた。

 

「おや?ゴズキさんですか」

「大臣、そんなに覗いて楽しいんですか?」

「興奮します」

「・・・聞いて損したわ・・・」

「ん?何やら集まってますね」

「え?」

 

思わず俺もマジックミラーを覗くと、そこにはアカメ達子供やエスデス将軍、あのナジェンダ将軍まで部屋に集まっていた。

・・・ナジェンダ将軍もいるとは、ちょっと珍しいな

よく見てみると、子供たちに混じってメズもいるようだ

・・・おい待て、あいつ修行サボってこっち来たのか

 

 

<偶には女同士で交流を深めるのもいいだろう・・・ということで少しばかりファッションショーなるものをするぞ>

<エスデス・・・いったいどうした>

<いやなに・・・女子力とやらを磨くと、男はころっと悩殺されると聞いたのでな。タツミを落とすために特訓がしたい>

<・・・そ、そうか>

 

<おねえちゃん・・・服がいっぱいあるね>

<それよりも肉がいい・・・>

 

<しかしスサノオ、お前は大丈夫なのか?>

<恋愛機能は無いからな。それに手伝いぐらいならいくらでもしよう>

<・・・下着の試着もあるんだが>

<それがどうしたんだ?>

 

大半が子供とはいえ、なんというか・・・見ちゃいけない光景を見てるっつーか・・・

さりげなく生物型帝具がいるんだが、男姿なのにいいのかよ!

・・・ちょっとは羨ましいぜ・・・

 

 

「これはいいロリの祭典だな」

 

 

「・・・うおわっ!」

「おや、シュテンさんですか」

 

こいついつのまに・・・

 

「ロリの着替えシーンはいいものだな・・・お前の娘も良い褐色肌で実にエロティックだ」

「おいシュテン、表に出ろ」

「お二方、静かにしてください・・・っと、露子さんの今日のパンツは白ですか・・・もう少し大人っぽい下着でも今度贈りたいですね」

「しかしロリの裸は素晴らしいだろう?触れることはしないが・・・お前の娘の使用済みパンツさえもらえれば」

「本当にぶち殺すぞ」

「だから静かにしてください」

 

 

 

「そこで何をしている」

 

 

 

とても冷ややかな、それでいて怒気を孕んでいる声が向こう側から聞こえてきた

オネスト大臣を庇いながら攻撃を避けたが・・・マジックミラーが壊された

つまりは、向こう側の女子供たちにバレた

 

「ほぉ、覗きか貴様ら」

 

エスデス将軍の闘気ってのは凄まじいもんだな

いや、正確に言えばナジェンダ将軍も含まれてるが・・・

 

「いやあの、俺は大臣を止めようとだな・・・」

「ロリの裸と着替えはいいものだな」

「露子さんの着替えは最高ですね」

 

 

 

俺の言葉も空しく、次の瞬間にはエスデス将軍とナジェンダ将軍からの攻撃がぶち込まれた

 

 

目が覚めた後、実の娘から冷たい視線を受けながら弁明する羽目になったのは言うまでもない

 




ロッドバルト「そのうち質問に解答するようなコーナーも設けたいですね」
社員1「主にそれ説明不足だからじゃ・・・」
ロッドバルト「だってギャグなんて理不尽極まりない上に整合性なんて存在しませんよ?」
社員2「ちょ、ちょっとぐらいシリアスもあるくせに!」
社員3「そもそもあまり帝具使いがいないような・・・」
ロッドバルト「数は少ないですが、今後増えるかもしれません」
社員4「いっそ出してほしいキャラとか聞いたほうが早いアル」
ロッドバルト「まぁ、それはそれでかまいませんが・・・ほっておくと作者はホリマカさんやらババラさんなどサブキャラメインにしますから」
社員1「そこはレオーネとかチェルシーだろうがああああ!!!」
社員2「もっと!潤いが!欲しい!」

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