氷雪の魔王と愉快な帝具使い達の話   作:椿リンカ

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社員1「前回はターザン扱いされたが、次はなんだろうな」
社員2「ってか、前回の時点でもう制圧済じゃんかよ」
社員3「チート・・・ですね」
社員4「じゃあ今回はさくさくっと進むアル?」
ロッドバルト「戦闘よりも変態ですよ」
社員1「それはそれで最悪だな・・・」
社員2「というか常々思うのですが、説明不足気味ですよね」
ロッドバルト「こまけぇこたぁ気にスンナ!って感じで読んでください」
社員3「本当に社長はアバウトですね」
ロッドバルト「これはシリアスという皮を被ったギャグ時空ですよ?」



ノリで発言すべきじゃない

100万回ループしてきた記憶というのは、わりと他人ごとに捉えてしまいがちになる。

少なくとも私はそう感じているし、今の自分もループしていた時の自分とは違う存在だと思っている。

 

私とは反対にループを覚えていない者も数多くいる。

少なくともブドーは覚えていないと踏んでいる。

 

恐らくはループの記憶に耐えうる者だけしか覚えていないのかもしれない。

・・・その仮説でいくと、おそらくナジェンダと大臣は覚えている可能性が高いがな

 

ループ記憶の中に露子が自身の目的を語ったことも何度かあった

あいつはそれを、今にも泣きそうな顔で語っていたな・・・

・・・奴の考える幸福な結末なぞ馬鹿馬鹿しいと、昔も今も思っている。なぜ弱い者まで助けなければならない

 

ぬるま湯に浸かったような考え方で何度も繰り返すなんて、くだらない

 

「・・・」

「どうした、エスデス」

「・・・なんでもない。しかしこの樹海は広いな」

「ま、危険種共が大人しくなってるからいいだろ」

 

大臣の息子と並んで歩きながら、少し先行して歩く露子を眺めた。いつの間にか合流した危険種や子供たちと戯れながら歩いているようだ。

子供は苦手だと思っていたが、案外年下の扱いが上手いな

未だにアカメやクロメと合流していないが、この樹海のどこかにはいるのだろう。

 

「・・・ループした目的は知っているが、なぜ露子がそんな能力を持っているか考えたことはあるか?」

「あん?・・・知るかよ」

「貴様は馬鹿か」

「お前いきなり喧嘩売ってくんじゃねェよ!」

「考えたことすらないのか?貴様の頭は飾り物か何かか?中身は詰まっているのか?」

「・・・考えたことぐらいあるに決まってんだろ。でも答えが分からねぇから保留してるだけだ」

 

大臣の息子は頬を人差し指で掻きながら面倒臭そうに答えた。

相変わらず少し足りないというかなんというか、もっと突き詰めて考えようとはしないのかこいつは・・・

 

「帝具かロストテクノロジーなのか・・・色々考えてみたんだが、いまいちしっくりとくる仮説が無くてな」

「いいだろ別に。そういうもんはそういうもんでいいだろ」

「私も基本的にはそういう立ち位置だが、露子の能力は明らかに常軌を逸しているからな・・・できればタツミと永遠に傍にいれる方法の参考にしたい」

「お前、ほっんとブレねぇな・・・」

 

そんな会話をしているうちに、いつのまにか樹海の外に出たようだ。

少し離れた場所に帝国の紋章が描かれたテントが張られていることから、どうやらここがゴール地点らしい・・・

 

「おいおい、こりゃどういうことだ?」

 

見知った顔・・・羅刹四鬼の一人、ゴズキだ。

どうやら奴がこちらに来ていたらしい・・・が、露子は驚く様子もなく、まっすぐと奴のところへと歩いていく

 

「暗殺育成機関設立を中止してください」

「はぁっ!?何言ってんだよ」

「子供たちを危険な目に合わせるのをやめてください」

「いやだから・・・あー、これは必要なことで」

「やめてください」

「そもそも嬢ちゃんにはそんな権限は無いだろ?」

「・・・」

 

正論を言われて露子は黙ってしまった

・・・悪い癖だな・・・もっと論破してやればいいのに

 

ふと、気が付くと近くにいた危険種たちが殺気立っている。大型から小型まで、すべてが帝国の兵士たちやゴズキに対して殺気を向けている。

なるほどな・・・危険種を従える力はここまで強力なのか。

 

「・・・」

「・・・嬢ちゃん、冗談はやめようぜ?」

「・・・」

「・・・」

 

ゴズキが腰に下げた村雨に手を掛ける。

そういえばアカメが持っていたという村雨は元々こいつが持っていたと、誰かから聞いたことがある。

 

さて、露子はこのまま襲うのだろうか。

戦闘になるなら私もぜひとも参加してみたいものだが、隣にいる大臣の息子はどちらにつくか迷っているようだ。

・・・面白いほうに加担すれば良いだろうに、大臣の目的と露子の意思・・・どちらを選ぶか決められないのか

 

こいつも随分とまともになったものだな

 

ふと、露子が仁王立ちになり、深呼吸をし始める。

何かするつもりなのだろうか?

 

 

「・・・帝国が集めた子供全員私が面倒みます!だから!やめてください!!」

 

 

・・・

 

 

・・・確か100人と少しはいたはずだが、何か考えがあって言ってるのだろうか

 

 

私が心の中でなんとなく思っていると、遠くから聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

 

「露子さああああああんんんん!!!」

 

 

エアマンタに乗って、大臣がやってきた。

操作をしているのはナジェンダのようだが、心なしか表情が死んでいる気がする。

 

地上に降りるとすぐさま露子に駆け寄って抱き着いた。

不愉快な光景だから今すぐに凍らせたいところだが、その前に大臣が私の隣にいるシュラを睨みつける

 

 

 

「私の露子さんと駆け落ちなんていい度胸ですねシュラ」

 

 

 

・・・

 

 

・・・

 

 

・・・ん?

 

 

「・・・何を言ってんだよ親父」

「どうした大臣。耄碌したのか?」

「・・・大臣、あんた何言ってんだ」

 

思わずツッコミを入れてしまった。露子は露子で抱き着かれているせいで何かを言う余裕が無さそうだ。

 

「貴方が露子さんを連れてここまで駆け落ちしたんでしょう!?」

「いや、してねぇよ」

「露子さんはダメですよ!私の後妻ですからね!13歳までには私の子を孕んでもらうんですから!」

「・・・親父、ガキ産ませるのは早すぎだろ」

「早くないです!早めに種を仕込んでおくべきですからね!」

「あのよ、周りにガキどもいるから、そういう話はそこまでにしといてくれねぇか?」

 

大臣が思いのほか気持ち悪いな。よし、ちょっと凍らせておくか・・・いろいろとやかましい。

あと露子の顔が青ざめているあたり、本気でドン引きしているようだ。

・・・確かに13歳までに孕まされる危険性が分かったら、確かにそういう反応にもなるだろう。絶対に大臣を殺すぐらいには私も大臣の発言には引いている。

 

 

この後、私が大臣を少し凍らせてから適当に説明やら交渉をした。

まったく露子がノリで発言したせいで、100人以上いる子供たちの処遇を決めることになったではないか・・・

 

あとで露子はソフト拷問Aコースだな

 

そのあたりの詳しい内容が知りたいだと?そんなものを説明したところでぐだぐだになるだけだ。

そんな面倒なことをするぐらいならタツミを出せ

 

もう一度言うぞ、タツミを出せ




社員1「ギャグ時空的な適当なまとめ方・・・」
ロッドバルト「頭を使わずに大体で読めればいいんですよ。細かく考えて読む作品は他の方に任せましょう」
社員3「適材適所、ですかね」
社員2「それ手抜きって言わねェ?」
社員4「それよりも朕たちの活躍ぅ!」
ロッドバルト「次の話は何になるんでしょうね?」
社員1「日常編・・・か?」
社員2「つか、いいかげんアカメとクロメは・・・」
ロッドバルト「今回登場予定でしたが、次回に持ち越しです」
社員3「おい、いい加減にしろよ」
ロッドバルト「口調が崩れてますよ・・・まぁ、次回をお楽しみに~」

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