社員2「タイトルがすでに何かおかしいことに・・・暗殺機関の試験阻止だろ!?」
社員3「(完全スルー)余談ですが、作者はアカメの他連載もちまちま見てます。お気に入り登録するのに少し勇気がいりますが」
社員2「そういう話は聞いてないんですけど!?」
社員3「業務連絡だそうです(カンペを見ながら)」
社員4「とりあえずさっさと本編読むアルよ」
ロッドバルト「さて、大臣様の命が危ないですねェ(にやにや)」
「・・・大臣、先ほどのはさすがに失敗なのでは?」
天井裏からシュテンが降りてオネスト大臣に進言する。
進言というまでもないかもしれないが。
「失敗とは・・・何がですか?」
「いくらなんでも対応が冷たいと思うのですが」
「暗殺者を育成するだなんて、可愛い後妻には言えませんよ」
本当のところは露子が記憶を持っていた場合、試験を中止させようとするのが目に見えて分かるからだ
記憶が無かったとしても・・・なるべく秘密にはしておくべきだろう
オネストはそう考えて、先ほどの対応をしたのだ。
彼女のことは無論好きだろうが、好意と欲望は別のモノである。
露子のことは愛している
けれども彼女との子を為して、その子を使って帝国を乗っ取り欲望のまま生きる目的は捨てていない
要するに、オネストは良いとこどりをしたいのだ
・・・元々、子供である皇帝陛下に重責を背負わせて、いいところだけ自分で利用していたのだから、仕方は無い。
「たっ、大変です大臣!」
「オネスト大臣!いらっしゃいますか!
シュテンと大臣のいる部屋に兵士2人が飛び込んでくる。
顔を真っ青にしながら、兵士たちは大臣の前へと駆け寄った。
「何事ですか」
「大臣が奥方と紹介していた少女が危険種に乗ってどこかに行きました!」
「どうやらシュラ様と一緒のようです!」
数瞬後に、オネスト大臣の本気の絶叫が宮殿の敷地に響き渡ったのは言うまでもない
***
エアマンタの背に乗って目的地へと向かう
エスデスさんとシュラさんと会話することなく、静かに操作しながら樹海を探しているが自己嫌悪中のせいか集中できない
・・・怒ると周りが見えなくなって失敗するのは、悪い癖だ
危険種を管理していた人には悪いことをしてしまったと思う。
「エスデスよ、お前いつから俺が記憶持ちって知ってた」
「最初からだ」
「・・・まじかよ」
背後ではエスデスさんとシュラさんが仲良く会話しているようで、なんだか少しだけ癒された。
こうしてあの二人が仲良く話すこと自体、ループした中ではほとんど無かったのだ。
「しかし話を聞くと、それは大臣が悪いな。記憶があるかどうか知らないが、好きな相手に隠し事をするなんて」
「露子だって、記憶があることを親父に黙ってんだろ。親父が何も言わねぇことを怒る前にてめぇもバラしちまえばいいのに」
「そういう問題ではない、女心もわからないとは親子共々救いが無いな」
「女をほとんど捨ててるあんたに言われたくねーな」
「貴様今すぐ落とすぞ」
・・・仲は良いはず・・・はず・・・かな・・・?
まぁ、本気で戦闘してないだけマシだろう。
・・・シュラさんの言うことはある意味正論だ
確かに人のことを責める前に、自分ができてないじゃないか
大臣に隠し事をされて怒るなんてさ、本当に私は自分のことしか考えてない
私だって記憶があることを隠しているのに・・・
・・・後妻に迎えるとか好きとか、そういうことを言ってるから少しは良い方向に変わったのかなって、思い込んだ自分が悪いんだ
・・・あとで謝ったほうがいいのかな・・・さすがに黙ったまま出ていくのは、態度も悪かったし・・・
「ん、樹海が見えてきたな」
「おっ、まじか」
「おい露子、この後どうする気だ?」
「・・・樹海一帯の危険種を抑え込みます」
眼下に広がる樹海
もう何人か犠牲になっているのか、それともまだ大丈夫なのだろうか
・・・100万回繰り返してきたのだから、また失敗なんてしたくない
この世界でも、私は全部掬いあげるんだ
***
ろくでもねぇ親に売られて、売られた先で試験とかなんとか言われて樹海に置いて行かれた
こんな鬱蒼としていると、昔に読んだ絵本を思い出す
どこかの南の国の密林(ジャングル)には、ターザンと呼ばれる野生児がいるっていう話だ
俺はそれに憧れていた
ジャングルのヒーローで、正義の味方で、弱い奴の味方をしてる
すげーかっこいい
俺もいつか、正義の味方になりたいと思っていた
だから俺はここから生きて出る
渡されたナイフ一本で、樹海を走った
走っているうちに、大きな影があたりを覆った
上を見上げると、そこには巨大なトカゲ型危険種がいた
でかすぎる
こんなナイフじゃ・・・
大トカゲが俺に向かって舌を伸ばそうとした瞬間、大トカゲの動きが止まる
まるで何かを怖がっているかのようにあたりを見渡して・・・俺のことも忘れているようだ
そんなことをしていると、上空から誰かが降りてきた。
ちょうど大トカゲの頭の上に落ちてきたかと思うと、大トカゲは大人しく頭を地上へと近づける
「ありがとう」
・・・そこにいたのは、俺よりも年上の女の子だった。後から青い髪の女の子と白い髪の男が降りてきて、何か話している
「大丈夫?」
「えっ、あ・・・」
「樹海の危険種は全部大人しくさせたから、安心して」
「・・・」
「け、怪我してた?」
「・・・すげぇ」
「え?」
「なぁ!あんたターザンなんだろ!ジャングルのヒーローだから危険種も言うこと聞いたんだよな!?」
俺の一言で、後ろにいた二人が笑い始めて、俺の目の前にきたターザン(女子)はなぜかにっこりしたまま動かなかった
社員1「ちょっ、まさかの露子がターザン扱いか!?」
社員2「てかターザンなんて今の子に通じる?」
社員3「それよりもはじめあたり、兵士二人が大臣にエスデスさんのことを言ってませんよね?」
ロッドバルト「エスデス将軍のことを兵士2人が言ってないのは・・・エスデスさんは後から合流したからですね」
社員1「そっか、最初はシュラが追いかけてたからな」
社員2「それを誰かが目撃して・・・か」
社員3「で、あの危険種の管理している人間が危険種に乗ってどこかに行ったって情報を・・・」
社員4「・・・これ修羅場になりそうアルな」
ロッドバルト「ちなみに最後の少年は誰だと思います?」
社員1「え?モブじゃねーの?」
ロッドバルト「アカメが斬る!零のキャラですよ」
社員2「おいまじか」